Cisco ボイスメール ポートの設定
オプションのソフトウェアである Cisco Unity は、Cisco IP テレフォニー ソリューションの一環として利用され、ユーザがコールに応答できないときに、ボイス メッセージ機能を提供します。この項では Cisco ボイスメール ポートの追加、設定、更新、および削除に必要な手順について説明します。この手順は Cisco CallManager ウィンドウの Feature メニューから Voice Mail を選び、サブメニュー オプションを選択することによって実行できます。
Cisco Unity の設定の詳細については、『 Cisco CallManager 4.0 Integration Guide for Cisco Unity 4.0 』を参照してください。
Cisco Unity ボイスメール サーバに関連したポートは、Cisco Voice Mail Port Wizard を使用せずに、Cisco CallManager データベースに追加したり、削除したりすることができます。
ここでは、次の内容について説明します。
• 「Cisco ボイスメール ポートの検索」
• 「Cisco ボイスメール ポートの設定」
• 「Cisco ボイスメール ポートの設定値」
• 「Cisco ボイスメール ポートの削除」
Cisco ボイスメール ポートの検索
通常ネットワーク内にはいくつかの Cisco ボイスメール ポートが存在することがあるので、Cisco CallManager では、固有の基準を指定して、特定の Cisco ボイスメール ポートを見つけることができます。Cisco ボイスメール ポートを見つける手順は、次のとおりです。
(注) Cisco CallManager Administration では、ブラウザ セッションでの作業中は、Cisco ボイスメール ポートの検索設定が保持されます。別のメニュー項目に移動してからこのメニュー項目に戻ってくる場合でも、検索に変更を加えたり、ブラウザを閉じたりしない限り、Cisco ボイスメール ポートの検索設定は保持されます。
手順
ステップ 1 Voice Mail > Cisco Voice Mail Port の順に選択します。
Find and List Voice Mail Ports ウィンドウが表示されます。2 つのドロップダウン リスト ボックスを使用して、Cisco ボイスメール ポートを検索します。
ステップ 2 最初の Find voice mail ports where ドロップダウン リスト ボックスから、次の基準のいずれかを選択します。
• Device Name
• Description
• Directory Number
• Calling Search Space
• Device Pool
(注) このドロップダウン リスト ボックスで選択する基準によって、検索時に生成される Cisco ボイスメール ポート リストのソート方法が決まります。たとえば、Device Pool を選択すると、Device Pool 列が結果リストの左側の列に表示されます。
2 番目の Find voice mail ports where ドロップダウン リスト ボックスから、次の基準のいずれかを選択します。
• begins with(前方一致)
• contains(中間一致)
• ends with(後方一致)
• is exactly(完全一致)
• is empty(空白)
• is not empty(非空白)
ステップ 3 必要に応じて適切な検索テキストを指定し、 Find をクリックします。また、ページごとに表示する項目の数も指定できます。
ヒント データベースに登録されている Cisco ボイスメール ポートをすべて検索するには、検索テキストを入力せずに Find をクリックします。
検出された Cisco ボイスメール ポートのリストが、次の項目別に表示されます。
• Voice Mail Port icon
• Device Name
• Description
• Device Pool
• Status(状況)
• IP Address
(注) 該当する Cisco ボイスメール ポートの横にあるチェックボックスをオンにして Delete Selected をクリックすると、Find and List Voice Mail Ports ウィンドウから複数の Cisco ボイスメール ポートを削除できます。ウィンドウ内の Cisco ボイスメール ポートをすべて削除するには、Select All ボタンをクリックし、Delete Selected をクリックします。
ステップ 4 レコードのリストから、検索条件と一致する Voice Mail Port icon、Device Name、Description、または関連する Device Pool をクリックします。
選択した Cisco ボイスメール ポートがウィンドウに表示されます。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
Cisco ボイスメール ポートの設定
Cisco Unity ボイス メッセージ システムを Cisco CallManager に接続するには、Cisco CallManager データベースに Cisco ボイスメール ポートを追加する必要があります。
ヒント 新規 Cisco ボイスメール サーバとポートを追加したり、既存のサーバに複数のポートを追加するには、この項で説明されている手順のほかに、Cisco Voice Mail Port Wizard を使用することもできます。詳細については、「Cisco ボイスメール ポート ウィザード」を参照してください。
個々の Cisco ボイスメール ポートを Cisco CallManager データベースに追加する手順と、既存のボイスメール ポートを更新またはコピーする手順は、次のとおりです。
手順
ステップ 1 Voice Mail > Cisco Voice Mail Port の順に選択します。
Find and List Voice Mail Ports ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 次の作業のいずれかを実行します。
• Cisco ボイスメール ポートとその設定をコピーするには、該当する Cisco ボイスメール ポートを見つけます(「Cisco ボイスメール ポートの検索」を参照)。Search Results リストから、コピーするボイスメール ポートに対応する Copy アイコンをクリックし、ステップ 3 に進みます。
• 新しいボイスメール ポートを追加するには、 Add New ボタンをクリックします。Voice Mail Port Configuration ウィンドウが表示されます。ステップ 3 に進みます。
• 既存の Cisco ボイスメール ポートを更新するには、該当するボイスメール ポートを見つけます(「Cisco ボイスメール ポートの検索」を参照)。更新するボイスメール ポートをクリックし、ステップ 3 に進みます。
ステップ 3 適切な設定値を入力します( 表62-1 を参照)。
ステップ 4 Save をクリックします。
既存の Cisco ボイスメール ポートの基本設定をコピーして、別の Cisco ボイスメール ポートに適用する場合は、Port Name フィールドと Directory Number フィールドを変更する必要があります。
追加情報
「関連項目」を参照してください。
Cisco ボイスメール ポートの設定値
表62-1 では、Cisco ボイスメール ポートの設定値について説明します。関連する手順の詳細については、「関連項目」を参照してください。
表62-1 Cisco ボイスメール ポートの設定値
|
|
|
Port Name |
Cisco ボイスメール ポートを識別する名前を入力します。Cisco ボイス メッセージ システム上でポートごとにデバイスを追加する必要があります。24 個のポートがある場合は、24 個のデバイスを定義する必要があります。 名前は 9 文字以内にしてください。
(注) Cisco Unity では、この名前が CiscoUM-VI1 または Cisco UM-VI2 などの Unity Telephony Integration Manager(UTIM)コンフィギュレーション ファイルの名前と一致している必要があります。
|
Description |
デバイスの目的を明確にした説明を入力します。 |
Device Pool |
デフォルト値または特定のデバイス プールを選択します。 |
Calling Search Space |
ドロップダウン リスト ボックスから、適切なコーリング サーチ スペースを選択します。コーリング サーチ スペースは、このデバイスからコールされる番号を見つけるために検索されるパーティションの集合から構成されます。登録者の番号およびネットワーク デバイスへのコールを可能にするコーリング サーチ スペースの名前を選択します。 Max List Box Items エンタープライズ パラメータを使用して、このドロップダウン リスト ボックスで表示するコーリング サーチ スペースの数を設定できます。Max List Box Items エンタープライズ パラメータで設定された数よりもコーリング サーチ スペースの数が多い場合、省略記号ボタン( ... )がドロップダウン リスト ボックスの横に表示されます。 ... ボタンをクリックすると、Select Calling Search Space ウィンドウが表示されます。 List items where Name contains フィールドにコーリング サーチ スペース名の一部を入力します。 Select item to use ボックスに表示されるコーリング サーチ スペースのリストで希望するコーリング サーチ スペース名をクリックし、 OK をクリックします。
(注) リスト ボックスの最大項目を設定するには、System > Enterprise Parameters の順に選択し、CCMAdmin Parameters を選択します。
|
AAR Calling Search Space |
自動代替ルーティング(AAR)の実行時にデバイスが使用するコーリング サーチ スペースを選択します。コーリング サーチ スペースは、帯域幅不足によってコールがブロックされないように、収集された(発信)番号をルーティングする方法を決定するために検索されるパーティションの集合を指定します。 |
Location |
デフォルト値 None を選択します。 ロケーションは、このデバイスとの間のコールに使用可能な帯域幅の合計を指定します。ロケーションに None を設定すると、そのロケーションの機能では、このデバイスが消費する帯域幅を把握しません。 |
SCCP Phone Security Profile |
ドロップダウン リスト ボックスから、ポートに適用するデバイス セキュリティ モードに基づいて、セキュリティ プロファイルを選択します。Cisco ボイスメール ポートは Certificate Authority Proxy Function(CAPF)をサポートしません。このことは、セキュリティ プロファイルに CAPF の設定が含まれている場合も同様です。プロファイルをポートに適用した場合、Cisco CallManager はこれらの設定を無視します。 セキュリティ プロファイルの詳細については、『 Cisco CallManager セキュリティ ガイド 』を参照してください。 |
|
Directory Number |
このボイスメール ポートに関連する番号を入力します。このフィールドと Partition フィールドとの組み合せが、固有のものであることを確認してください。 |
Partition |
この電話番号が属するパーティションを選択します。パーティションを使用しない場合は、<None> を選択してください。パーティションを選択する場合は、そのパーティションを含むコーリング サーチ スペースを選択する必要があります。 Max List Box Items エンタープライズ パラメータを使用して、このドロップダウン リスト ボックスで表示するパーティションの数を設定することができます。Max List Box Items エンタープライズ パラメータで設定された数よりもパーティションの数が多い場合、省略記号ボタン( ... )がドロップダウン リスト ボックスの横に表示されます。 ... ボタンをクリックすると、Select Partition ウィンドウが表示されます。 List items where Name contains フィールドにパーティション名の一部を入力します。 Select item to use ボックスに表示されるパーティションのリストで希望するパーティション名をクリックし、 OK をクリックします。
(注) リスト ボックスの最大項目を設定するには、System > Enterprise Parameters の順に選択し、CCMAdmin Parameters を選択します。
|
Calling Search Space |
ドロップダウン リスト ボックスから、適切なコーリング サーチ スペースを選択します。コーリング サーチ スペースは、この電話番号からコールされる番号を見つけるために検索されるパーティションの集合から構成されます。パーティションを選択する場合は、そのパーティションを含むコーリング サーチ スペースを選択する必要があります。 Max List Box Items エンタープライズ パラメータを使用して、このドロップダウン リスト ボックスで表示するコーリング サーチ スペースの数を設定できます。Max List Box Items エンタープライズ パラメータで設定された数よりもコーリング サーチ スペースの数が多い場合、省略記号ボタン( ... )がドロップダウン リスト ボックスの横に表示されます。 ... ボタンをクリックすると、Select Calling Search Space ウィンドウが表示されます。 List items where Name contains フィールドにコーリング サーチ スペース名の一部を入力します。 Select item to use ボックスに表示されるコーリング サーチ スペースのリストで希望するコーリング サーチ スペース名をクリックし、 OK をクリックします。
(注) リスト ボックスの最大項目を設定するには、System > Enterprise Parameters の順に選択し、CCMAdmin Parameters を選択します。
|
AAR Group |
このデバイスの自動代替ルーティング(AAR)グループを選択します。AAR グループは、帯域幅不足のためにコールがブロックされないように、コールをルーティングするためのプレフィックス番号を提供します。AAR グループ設定を None にすると、ブロックされたコールの再ルーティングは行われません。 |
Internal Caller ID Display |
この回線からコールが行われるときに、着信側電話機に表示されるテキストを指定します。 |
Internal Caller ID Display (ASCII format) |
この回線からコールが行われるときに、着信側電話機に表示されるテキストを ASCII 形式で指定します。 |
External Number Mask |
外部(発信)コールに対して、発信者 ID 情報をフォーマットするのに使用するマスクを指定します。このマスクには、最長 50 文字までを指定できます。発信者 ID 情報に表示する数字列を入力します。デバイスの電話番号を表すには、X を使用します。 自動代替ルーティング(AAR)が帯域幅不足のためにコールをルーティングする場合、余裕のある帯域幅を使用できなければ、Cisco CallManager は、このフィールドの値を使用してコールを発信します。 例 DN 1000(外部マスク 9728131000)は DN 1001(外部マスク 2144131001)をコールします。帯域幅不足のためにコールがブロックされると、Cisco CallManager は、AAR プレフィックス番号を 2144131001 と一緒に使用して 1001 にコールを発信します。 |
Cisco ボイスメール ポートの削除
Cisco CallManager から Cisco ボイスメール ポートを 1 つ削除する手順は、次のとおりです。
始める前に
電話番号が使用している Cisco ボイスメール ポートを削除すると、番号は Cisco CallManager データベース内に残ります。ボイスメール ポートを使用している電話番号を特定するには、Voice Mail Port Configuration ウィンドウの Related Links ドロップダウン リスト ボックスから Dependency Records を選択し、 Go をクリックします。Dependency Records がシステムで使用可能になっていない場合、Dependency Records Summary ウィンドウにメッセージが表示されます。Dependency Records の詳細については、「Dependency Records へのアクセス」を参照してください。
使用されているボイスメール ポートを削除しようとすると、Cisco CallManager はメッセージを表示します。現在使用されているボイスメール ポートを削除する前に、削除するボイスメール ポートを使用している電話番号すべてに別のボイスメール ポートを割り当ててください。「電話番号の設定」を参照してください。
ボイスメール ポートを削除した後で、そのボイスメール ポートを使用していた電話番号を削除できます。「割り当てられていない電話番号の削除」を参照してください。
ヒント 既存のサーバからポートを削除するには、この項で説明されている手順の代わりに、Cisco Voice Mail Port Wizard を使用することもできます。詳細については、「Cisco ボイスメール ポート ウィザード」を参照してください。
手順
ステップ 1 「Cisco ボイスメール ポートの検索」の手順を使用して、Cisco ボイスメール ポートを検索します。
ステップ 2 削除する Cisco ボイスメール ポートをクリックします。
ステップ 3 Delete をクリックします。
追加情報
「関連項目」を参照してください。