Bulk Trace Analysis の使用
Bulk Trace Analysis は、1 つまたは複数の SDI XML トレース ファイルまたは SDL XML トレース ファイルを取り出し、トレース データの分析に使用できるレポートを作成します。Bulk Trace Analysis では、次のレポート機能がサポートされています。
• プログラムの起動と終了
• レポートの作成
• レポートのオープン
• レポートの印刷
• マスタ レポートの保存
• レポート内のデータの検索
• 複数ビューを持つレポートの作成
• ビュー情報の表示
• Report Table 見出しのカスタマイズ
始める前に
Bulk Trace Analysis プログラムは、Cisco CallManager パブリッシャ システムまたはサブスクライバ システム以外の PC にインストールする必要があります。「Bulk Trace Analysis のダウンロード」および 「Bulk Trace Analysis プログラムのインストール」を参照してください。
PC 上でこのプログラムが起動され、実行中であることを確認してください。「プログラムの起動と終了」を参照してください。
レポートの作成
Bulk Trace Analysis では、SDI XML トレース ファイルまたは SDL XML トレース ファイルを使用してレポートが作成されます。次の入力トレース ファイルを使用してレポートを作成します。
• Bulk Trace Analysis プログラムの File Open ダイアログ ウィンドウで、Ctrl キーを押したまま複数のファイル名を選択して、複数の XML ファイルを選択する。
• Bulk Trace Analysis プログラムの File Open ダイアログ ウィンドウにリモート Cisco CallManager ノードの IP アドレスを入力して、そのノードからファイルを選択する。ユーザ ID とパスワードを使用する必要があります。
• Cisco CallManager Serviceability から、Trace Collection ツールを使用して収集された zip ファイルを選択する。
注意 Bulk Trace Analysis プログラムは、オリジナルの XML トレース ファイル、または Trace Collection ツールが zip 圧縮したトレース ファイルしか受け入れません。他のアプリケーション(たとえば、WinZip)によって zip 圧縮されたトレース ファイルを使用すると、Cisco CallManager システムの動作が停止する可能性があります。
手順
ここでは、トレース ファイルからレポートを作成する方法を説明します。
ステップ 1 Bulk Trace Analysis ウィンドウから、 File > New Report の順に選択します。
New File ダイアログ ウィンドウが表示されます。
ステップ 2 SDI トレース ファイルを選択する場合は、 SDI ボタンをクリックします。SDL トレース ファイルを選択する場合は、 SDL ボタンをクリックします。
ステップ 3 Browse ボタンをクリックして、トレース ソース ファイルを選択します。
Open ウィンドウが表示されます。
ステップ 4 ファイルのリストから、ソース トレース ファイルを選択します。
ステップ 5 Open ボタンをクリックします。
New File ダイアログ ウィンドウが表示され、選択したファイルが Source File フィールドに表示されます。複数のファイルを選択するには、Ctrl キーを押したままファイル名をクリックします。
ステップ 6 Save Report As フィールドに表示されたデフォルトのファイル名を使用してレポートを保存するには、 OK ボタンをクリックします。ステップ 10 に進みます。デフォルトのファイル名を使用しない場合は、ステップ 7 に進みます。
ステップ 7 別のファイル名を使用してレポートを保存するには、 Browse ボタンをクリックします。
ステップ 8 Save As ウィンドウで、ファイル名のフィールドにファイル名を入力するか、デフォルトを使用します。
ステップ 9 Save ボタンをクリックします。
New File ダイアログ ウィンドウが表示され、選択したファイル名が Save Report As フィールドに表示されます。
ステップ 10 OK ボタンをクリックします。
ソース ファイルのデータは、Report Table ペインに表示されます。レポート名は Workplace Views ペインに、レポートの状況は Task Control and Status ペインに表示されます。図 24-1 を参照してください。
ステップ 11 レポートを保存するには、 File > Save の順に選択します。
ステップ 12 Save ボタンをクリックします。
関連項目
• 「Bulk Trace Analysis のダウンロード」
• 「Bulk Trace Analysis プログラムのインストール」
• 「Bulk Trace Analysis の使用」
• 「プログラムの起動と終了」
• 「レポートのオープン」
• 「レポートの印刷」
• 「マスタ レポートの保存」
• 「レポート内のデータの検索」
• 「複数ビューを持つレポートの作成」
• 「ビュー情報の表示」
• 「Report Table 見出しのカスタマイズ」
複数ビューを持つレポートの作成
ビューとは、トラブルシューティングに使用される特定の情報が表示されているレポートを指します。1 つのレポートに複数のビューを表示できます。複数のビューを使用すると、さまざまな観点からトレース情報を調べることができます。
Bulk Trace Analysis フィルタリング基準の設定は、Trace Analysis ツールのフィルタリング基準の設定とほぼ同じです(「トレース分析の設定」を参照)。トレース分析に組み込む情報のタイプ(たとえば、ホスト名、IP アドレス、相関タグ)を選択できます。
相関タグのフィルタリングを選択すると、相関タグのフィルタリングを選択しない場合よりも多くの情報が得られます。相関タグのフィルタリングでは、トレース相互間の関係が示されます。以下の例を参照してください。
相関タグを使用した例
トレース ファイルで、ユーザは Use Correlation Tag チェックボックスをオンにし、IP Address=172.21.10.55 および Trace type=Alarm のフィルタを選択するものとします。Bulk Trace Analysis は、この IP アドレスとトレース タイプを持つすべてのトレース レコードを探し、そのトレース レコードに関連した相関タグを持つすべてのトレース レコードを収集します。相関タグは、検出されたすべてのトレース レコードに適用され、再度フィルタに掛けられます。トレース フィルタは、次のレコードを検出します。
• レコード 1:IP Address=172.21.10.55, Trace type=Alarm, Ctag=3,65,100,1.1
• レコード 2:IP Address=172.21.10.55, Trace type=Error, Ctag=3,65,100,1.1
• レコード 3:IP Address=172.21.10.56, Trace type=Alarm, Ctag=3,65,100,1.1
• レコード 4:IP Address=172.21.10.57, Trace type=Trace, Ctag=3,65,100,1.3
Use Correlation Tag チェックボックスがオンになっているので、ビューには、レコード 1、レコード 2、およびレコード 3 が表示されます。
相関タグを使用しない例
トレース ファイルで、ユーザは、Use Correlation Tag チェックボックスをオンにしないものとします。ユーザは、IP Address=172.21.10.55 および Trace type=Alarm のフィルタを選択します。Bulk Trace Analysis は、この IP アドレスとトレース タイプを持つすべてのトレース レコードを探し、そのトレース レコードに関連した相関タグを持つすべてのトレース レコードを収集します。相関タグは、検出されたすべてのトレース レコードに適用され、再度フィルタに掛けられます。トレース フィルタは、次のレコードを検出します。
• レコード 1:IP Address=172.21.10.55, Trace type=Alarm, Ctag=3,65,100,1.1
• レコード 2:IP Address=172.21.10.55, Trace type=Error, Ctag=3,65,100,1.1
• レコード 3:IP Address=172.21.10.56, Trace type=Alarm, Ctag=3,65,100,1.1
• レコード 4:IP Address=172.21.10.57, Trace type=Trace, Ctag=3,65,100,1.3
Use Correlation Tag チェックボックスがオンになっていないので、ビューにはレコード 1 だけが表示されます。
ここでは、フィルタ基準を選択し、別のビューとして保存することによって、特定情報が入っているレポートを作成する方法を説明します。
手順
ステップ 1 Workplace Views ペインから、別のビューを作成する対象のレポートを選択します。
ステップ 2 View > New View の順に選択し、レポート名を右クリックするか、New View アイコンをクリックします。
Filter ウィンドウが表示されます。
ステップ 3 トレース レコードの CTag フィールドを使用する場合は、Use Correlation Tag チェックボックスをオンにします。「相関タグを使用した例」を参照してください。
ステップ 4 Selection Criteria 領域で、新しいビューに組み込む情報を選択します。 表24-2 を参照してください。
表24-2 選択基準
|
|
Use Correlation Tag |
選択した選択基準に関連するすべてのトレース レコードをビューに含める場合は、このチェックボックスをオンにします。 |
CallManager Host (CCM) |
トレースが開始された特定のホストを選択するか、すべてのホストを選択します。 |
Source Device (SrcDev) |
トレースが作成された特定のデバイスを選択するか、すべてのデバイスを選択します。 |
Source IP Address (SrcIP) |
トレースが作成されたデバイスの特定の IP アドレスを選択するか、すべての IP アドレスを選択します。 |
Trace Type |
トレースが開始されたアラームまたはエラー、アラームのみ、またはトレースのみなどの、トレース タイプを選択します。 |
ステップ 5 Time 領域で、特定の時刻と日付の範囲を選択します。
ステップ 6 OK ボタンをクリックします。
指定された基準に合うビューが、Report Table ペインに表示され、新しいビューの名前(たとえば、View 2)が、Workplace Views ペインの Task 名の下に表示されます。
ヒント レポートにビューを表示しない場合は、Windows のクローズ ボックスを使用してビューを閉じてください。
関連項目
• 「Bulk Trace Analysis のダウンロード」
• 「Bulk Trace Analysis プログラムのインストール」
• 「Bulk Trace Analysis の使用」
• 「プログラムの起動と終了」
• 「レポートの作成」
• 「レポートのオープン」
• 「レポートの印刷」
• 「マスタ レポートの保存」
• 「レポート内のデータの検索」
• 「ビュー情報の表示」
• 「Report Table 見出しのカスタマイズ」