コンフィギュレーション ロールバック変更確認

コンフィギュレーション ロールバック変更確認機能により、コンフィギュレーション変更の実行に際して確認を要求するようオプションで設定できます。この確認が受信できない場合、コンフィギュレーションは変更が適用される前の状態に戻されます。このメカニズムは、ネットワーク デバイスとユーザーまたは管理アプリケーションとの接続において、コンフィギュレーション変更に起因する切断を防止するものです。

コンフィギュレーション ロールバック変更確認について

コンフィギュレーション ロールバック変更確認の操作

コンフィギュレーション ロールバック変更確認機能は、コンフィギュレーションの変更に確認条件を追加できる機能です。この機能により、要求された変更の確認が設定済みの時間枠以内に受信されない場合にロールバックを行うことができます。コマンドの失敗を、コンフィギュレーションのロールバックをトリガーするように設定することもできます。

次に、このプロセスを実施するための手順の概要を示します。

  1. 新しいオプションを使用すると、コンフィギュレーションの変更の確認を要求できます(確認の時間制限を指定する必要があります)。

  2. 確認コマンドを入力する必要があります。要求された制限時間内に確認を入力しないと、コンフィギュレーションは以前の状態に戻ります。

コンフィギュレーション ロールバック変更確認の設定方法

コンフィギュレーションの置換またはコンフィギュレーションのロールバック操作の確認を伴う実行

現在の実行コンフィギュレーション ファイルを保存済みのシスコのコンフィギュレーション ファイルに置換するには、次のタスクを実行します。


Note


この手順の前に、コンフィギュレーション アーカイブを設定しておく必要があります。手順の詳細については、『コンフィギュレーション ファイルの管理コンフィギュレーション ガイド』の「コンフィギュレーション アーカイブの特性の設定」モジュールを参照してください。次に、現在の実行コンフィギュレーションで問題が生じた場合に、アーカイブしておいたコンフィギュレーションに戻す手順の詳細を示します。


SUMMARY STEPS

  1. enable
  2. configure replace target-url [nolock] [list] [force] [ignorecase] [revert trigger [error] [timer minutes] | time minutes]
  3. configure revert {now | timer {minutes | idle minutes}}
  4. configure confirm
  5. exit

DETAILED STEPS

  Command or Action Purpose

Step 1

enable

Example:


Device> enable

特権 EXEC モードを有効にします。

  • パスワードを入力します(要求された場合)。

Step 2

configure replace target-url [nolock] [list] [force] [ignorecase] [revert trigger [error] [timer minutes] | time minutes]

Example:


Device# configure replace bootflash:myconfig-1 list time 30

現在の実行コンフィギュレーション ファイルを保存済みのコンフィギュレーション ファイルに置換します。

  • target-url archive config コマンドで作成されたコンフィギュレーション ファイルなど、現在の実行コンフィギュレーションを置き換える、保存済みのコンフィギュレーション ファイルの URL を指定します(シスコのファイル システムでアクセス可能なもの)。ハードウェア プラットフォームによって、ファイル システムの名前は、例に示しているものとは異なる可能性があります。

  • nolock :コンフィギュレーション置換操作中に他のユーザが実行コンフィギュレーションを変更しないように実行コンフィギュレーション ファイルをロックする機能をオフにします。

  • list :コンフィギュレーション置換動作のパスごとに、シスコのソフトウェア パーサーによって適用されるコマンド ラインのリストを表示します。実行されたパスの総数も表示されます。

  • force :現在の実行コンフィギュレーション ファイルと指定した保存済みコンフィギュレーション ファイルの交換を確認なしで実行します。

  • ignorecase :コンフィギュレーションに確認コマンドの大文字と小文字の区別を無視させることができます。

  • time minutes :現在の実行コンフィギュレーション ファイルの置換確認のために configure confirm コマンドを入力しなければならない制限時間(分単位)を指定します。configure confirm コマンドが指定の制限時間内に入力されない場合、コンフィギュレーション置換操作は自動的に戻されます(つまり、現在の実行コンフィギュレーション ファイルが configure replace コマンド入力以前のコンフィギュレーション状態へと回復されます)。

  • revert trigger :元のコンフィギュレーションへ戻すトリガーを次の内容から設定します。
    • error :エラー時に元のコンフィギュレーションに戻します。
    • timer minutes :指定した時間が過ぎると元のコンフィギュレーションに戻します。

Step 3

configure revert {now | timer {minutes | idle minutes}}

Example:


Device# configure revert now

(任意)時間指定ロールバックをキャンセルしてロールバックを即時トリガーするか、または時間指定ロールバックのパラメータをリセットします。

  • now :ロールバックをただちにトリガーします。

  • timer :コンフィギュレーションを元に戻すタイマーをリセットします。
    • 元に戻す時間を分単位で新たに指定するには、minutes 引数を timer キーワードとともに使用します。
    • 保存されたコンフィギュレーションに戻すまでに、操作が行われないアイドル時間を最大どれほど長く許容できるかを設定するには、分単位の時間とともに idle キーワードを使用します。

Step 4

configure confirm

Example:


Device# configure confirm

(任意)現在の実行コンフィギュレーション ファイルが保存済みのコンフィギュレーション ファイルに置換されることを確認します。

Note

 

このコマンドは、 configure replace コマンドの time minutes キーワードおよび引数が指定されている場合にのみ使用してください。

Step 5

exit

Example:


Device# exit

ユーザー EXEC モードに戻ります。

コンフィギュレーション ロールバック変更確認の設定例

例:configure confirm コマンドを使用したコンフィギュレーション置換操作の実行

次に、configure replace コマンドを time minutes キーワードおよび引数とともに使用する例を示します。現在の実行コンフィギュレーション ファイルの置換を実行するには、指定の制限時間内に configure confirm コマンドを入力する必要があります。configure confirm コマンドが指定の制限時間内に入力されない場合、コンフィギュレーション置換操作は自動的に戻されます(つまり、現在の実行コンフィギュレーション ファイルが configure replace コマンド入力以前のコンフィギュレーション状態へと回復されます)。


Device# configure replace nvram:startup-config time 120
This will apply all necessary additions and deletions
to replace the current running configuration with the
contents of the specified configuration file, which is
assumed to be a complete configuration, not a partial
configuration. Enter Y if you are sure you want to proceed. ? [no]: Y
Total number of passes: 1
Rollback Done
Device# configure confirm

次に、configure revert コマンドを timer キーワードとともに使用する例を示します。時間指定ロールバックをキャンセルしてロールバックを即時トリガーする、または時間指定ロールバックのパラメータをリセットするには、configure revert コマンドを入力する必要があります。

Device# configure revert timer 100

その他の参考資料

関連資料

関連項目

マニュアル タイトル

コンフィギュレーション ファイルの管理についての情報

『コンフィギュレーション ファイルの管理コンフィギュレーション ガイド』の「コンフィギュレーション ファイルの管理」モジュール

コンフィギュレーション ファイルを管理するためのコマンド

Cisco IOS Configuration Fundamentals Command Reference

シスコのテクニカル サポート

説明

リンク

右の URL にアクセスして、シスコのテクニカル サポートを最大限に活用してください。これらのリソースは、ソフトウェアをインストールして設定したり、シスコの製品やテクノロジーに関する技術的問題を解決したりするために使用してください。この Web サイト上のツールにアクセスする際は、Cisco.com のログイン ID およびパスワードが必要です。

http://www.cisco.com/cisco/web/support/index.html

コンフィギュレーション ロールバック変更確認の機能情報

次の表に、このモジュールで説明した機能に関するリリース情報を示します。この表は、ソフトウェア リリース トレインで各機能のサポートが導入されたときのソフトウェア リリースだけを示しています。その機能は、特に断りがない限り、それ以降の一連のソフトウェア リリースでもサポートされます。

プラットフォームのサポートおよびシスコ ソフトウェアイメージのサポートに関する情報を検索するには、Cisco Feature Navigator を使用します。Cisco Feature Navigator にアクセスするには、www.cisco.com/go/cfn に移動します。Cisco.com のアカウントは必要ありません。
Table 1. コンフィギュレーション ロールバック変更確認の機能情報

機能名

リリース

機能情報

コンフィギュレーション ロールバック変更確認

12.2(33)SB

12.2(33)SRC

12.2(33)SXI

12.4(20)T

Cisco IOS XE Release 2.1

コンフィギュレーション ロールバック変更確認機能により、コンフィギュレーション変更の実行に際して確認を要求するようオプションで設定できます。

このメカニズムは、ネットワーク デバイスとユーザまたは管理アプリケーションとの接続に、誤ったコンフィギュレーション変更に起因する切断を防止するものです。

次のコマンドが導入または変更されました。configure confirm configure replace configure revert configure terminal