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この章では、さまざまなタイプの Cisco IP テレフォニー エンドポイントとその機能、関連する設計上の考慮事項、および QoS 推奨事項について要約します。Cisco IP テレフォニー エンドポイントは、次の主要なタイプに分類できます。
• 特殊な用途の Cisco IP Phone。次のものが含まれます。
–「Cisco IP Conference Station」
加えて、「QoS の推奨事項」の項では QoS 設定のリストを示し、「エンドポイント機能の要約」の項ではエンドポイントの全機能のリストを示します。
ビデオ対応のエンドポイントの詳細については、次の Web サイトで入手可能な『 Cisco IP Video Telephony Solution Reference Network Design(SRND) 』を参照してください。
アナログ ゲートウェイには、アナログ ネットワーク モジュール、24-FXS ポート アダプタ搭載の Cisco Communication Media Module(CMM)、Catalyst 6500 24-FXS アナログ インターフェイス モジュール、Cisco VG224、Cisco VG248、および Cisco Analog Telephone Adaptor(ATA)186 および 188 があります。通常、アナログ ゲートウェイは、FAX、モデム、TDD/TTY、およびアナログ電話機などのアナログ デバイスを VoIP ネットワークに接続するために使用します。これにより、アナログ信号を IP ネットワーク上でパケット化して送信できるようになります。
Cisco アナログ ネットワーク モジュールには、低密度音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-1V および NM-2V)、高密度音声/FAX ネットワーク モジュール(NM-HDA-4FXS)、および Cisco IP Communication 音声/FAX モジュール(NM-HD-1V、NM-HD-2V、NM-HD-2VE、NM-HDV2、NM-HDV2-1T1/E1、および NM-HDV2-2T1/E1)があります。Cisco アナログ ネットワーク モジュールは、公衆網やその他の従来の電話機器(PBX、アナログ電話機、FAX、キー システムなど)を、Cisco マルチサービス アクセス ルータに接続するためのものです。Cisco アナログ ネットワーク モジュールは、低密度から高密度までのアナログ デバイスを、コール機能に制限がある IP ネットワークに接続する場合に最適です。
低密度音声/FAX ネットワーク モジュールには、NM-1V および NM-2V があります。これらのモジュールには、音声/FAX インターフェイス カード(VIC)が 1 つまたは 2 つ含まれています。音声/FAX インターフェイス カードには、2 ポート FXS VIC(VIC-2FXS)、2 ポート FXO VIC(VIC-2FXO、VIC-2FXO-M1、VIC-2FO-M2、VIC-2FXO-M3、および VIC-2FXO-EU)、2 ポート ダイヤルイン方式 VIC(VIC-2DID)、2 ポート E&M VIC(VIC-2E/M)、2 ポート CAME(Centralized Automated Message Accounting)VIC(VIC-2CAMA)、および 2 ポート BRI VIC(VIC-2BRI-S/T-TE および VIC-2BRI-NT/TE)があります。NM-1V および NM-2V は、それぞれ最大で 2 個および 4 個の FXS 接続を処理できます。
高密度音声/FAX ネットワーク モジュールである NM-HDA-4FXS には、4 つのオンボード FXS ポートと、2 つの拡張モジュール(EM-HDA-8FXS または EM-HDA-4FXO)用のスペースがあります。これにより、最大で 12 個のアナログ ポート(4 FXS + 8 FXO)または 16 個のアナログ ポート(12 FXS + 4 FXO)を提供します。2 つの 8 ポート FXS EM を使用する設定は、現在サポートされていません。NM-HDA には、追加の DSP リソースを提供するドーター モジュール(DSP-HDA-16)用のコネクタもあります。
Cisco IP Communications 音声/FAX ネットワーク モジュールには、NM-HD-1V、NM-HD-2V、NM-HD-2VE、NM-HDV2、NM-HDV2-1T1/E1、および NM-HDV2-2T1/E1 があります。NM-HD-1V と NM-HD-2V には、それぞれ 1 つおよび 2 つの VIC があります。NM-HD-2VE には、2 つの VIC または 2 つの音声/WAN インターフェイス カード(VWIC)、または 1 つの VIC と 1 つの VWIC の組み合せが含まれます。NM-HD-1V、NM-HD-2V、および NM-HD-2VE は、それぞれ最大で 4 個、8 個、および 8 個の FXS 接続を処理できます。NM-HDV2、NM-HDV2-1T1/E1、および NM-HDV2-2T1/E1 は、最大 4 個の FXS 接続を処理するデジタルまたはアナログの BRI 音声カードまたは WAN インターフェイス カードのいずれかに対応させることができます。これら 3 つのネットワーク モジュールの相違点は、NM-HDV2-1T1/E1 には 1 つの組み込み T1/E1 ポートがあるのに対し、NM-HDV2-2T1/E1 には 2 つの組み込み T1/E1 ポートがあることです。
音声/FAX インターフェイス カードには、2 ポートおよび 4 ポート FXS VIC(VIC2-2FXS および VIC-4FXS/DID)、2 ポートおよび 4 ポート FXO VIC(VIC2-2FXO および VIC2-4FXO)、2 ポート ダイヤルイン方式 VIC(VIC-2DID)、2 ポート E&M VIC(VIC2-2E/M)、および 2 ポート BRI VIC(VIC2-2BRI-NT/TE)があります。音声/WAN インターフェイス カードには、音声および WAN 接続両用の 1 ポートおよび 2 ポート RJ-48 Multiflex Trunk(MFT)T1 VWIC(VWIC-1MFT-T1、VWIC-2MFT-T1、および VWIC-2MFT-T1-DI)、1 ポートおよび 2 ポート RJ-4 および VWIC-2MFT-E1-D1)、および WAN 接続専用の 1 ポートおよび 2 ポート RJ-48 G703 VWIC(VWIC-1MFT-G703 および VWIC-2MFT-G703)があります。
Cisco アナログ ネットワーク モジュール用にサポートされているプラットフォームは、Cisco 2600XM、Cisco 2691、Cisco 3640 および 3660、および Cisco 3725 および 3745 です。 表17-1 は、各プラットフォームでサポートされているネットワーク モジュールの最大数と、必要な Cisco IOS ソフトウェアの最小バージョンをリストしています。
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モジュールの最大数 |
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-4FXS |
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Cisco CMM は、Catalyst 6000 および Cisco 7600 シリーズ スイッチに、高密度アナログ、T1、および E1 ゲートウェイ接続を提供するライン カードです。Cisco CMM は、最大 72 個の 72 FXS 接続を処理できます。CMM は MGCP または H.323 ゲートウェイとして動作し、最大 480 個の IP Phone に Survivable Remote Site Telephony(SRST)サービスを提供します。
Cisco CMM に含まれるインターフェイス ポート アダプタは、24 ポート FXS アナログ ポート アダプタ(WS-SVC-CMM-24FXS)、6 ポート T1 インターフェイス ポート アダプタ(WS-SVC-CMM-6T1)、6 ポート E1 インターフェイス ポート アダプタ(WS-SVC-CMM-6E1)、および会議/トランスコーディング ポート アダプタ(WS-SVC-CMM-ACT)です。 表17-2 は、互換性のあるポート アダプタの最小ソフトウェア要件をリストしています。
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Cisco WS-X6624-FXS アナログ インターフェイス モジュールは、高密度アナログ デバイスを IP テレフォニー ネットワークに接続するための MGCP ベースのデバイスで、24 個のアナログ ポートを提供します。
Cisco VG224 アナログ ゲートウェイは、アナログ デバイスを IP テレフォニー ネットワークに接続するための、Cisco IOS ベースの高密度 24 ポート ゲートウェイです。Cisco IOS Release 12.3.4-XD をサポートしています。Cisco VG224 は、MGCP を使用して Cisco CallManager に接続します。SRST ルータへの H.323 接続に対する、組み込み MGCP フェールオーバーを提供します。Cisco VG224 は、H.323 または SIP のいずれかを使用して Cisco CallManager Express と統合します。Cisco VG224 は、Cisco CallManager Release 3.3(3)SR2 以降をサポートしています。Cisco VG224 は、高密度アナログ デバイスを、コール機能に制限がある IP ネットワークに接続する場合に最適で、Cisco VG248 を使用して 24 個のアナログ ポートを配置する場合よりコスト的に効率的です。
Cisco VG248 アナログ ゲートウェイは、アナログ デバイスを企業音声ネットワークに接続するための高密度 SCCP(Skinny Client Control Protocol)ゲートウェイで、48 個のアナログ ポートを提供します。
Cisco VG248 には、Release 1.2 の SRST 機能があります。デフォルトでは、VG248 は付随のゲートウェイを SRST ルータとして使用します。Cisco VG248 で SRST ルータの IP アドレスが設定されている場合、VG248 は特定の SRST ルータを使用することができます。Cisco VG248 は、強力なコール機能を備えた高密度アナログ デバイスを使用する場合に最適です。
Cisco Analog Telephone Adaptor(ATA)186 または 188 は、IP テレフォニー ネットワークに 2 つのアナログ デバイスを接続できるアナログ テレフォニー アダプタです。Cisco ATA 186 と 188 の相違点は、前者には 10 Base-T イーサネット接続が 1 つしかないのに対し、後者には、自らの接続用と、共存する PC または他のイーサネットベース デバイスの接続用の 2 つの 10/100 Base-T イーサネット接続を提供する統合イーサネット スイッチがあることです。Cisco ATA 186 または 188 は、ユニキャスト Music on Hold(MoH)のみをサポートしています。
Cisco ATA 186 および 188 は、次のいずれかの方法で設定できます。
SCCP ベースの ATA は、SCCP IP Phone のように動作します。Cisco ATA 186 または 188 は、Cisco CallManager に対する H.323 クライアント、または H.323 ゲートキーパーに対する H.323 ターミナルとして設定することができます。Cisco ATA を、H.323 ターミナルとしてゲートキーパーに登録する場合、ATA が配置されているゾーンでは、H.323 プロキシを無効にする必要があります。
別のエンドポイントから電話をかけられるよう、Cisco ATA 186 または 188 を、SIP サーバに登録された SIP クライアントとして設定することもできます。Cisco ATA 186 または 188 は、SIP 要求を開始するときはユーザ エージェント クライアント(UAC)として、要求に応答するときはユーザ エージェント サーバ(UAS)として動作できます。Cisco ATA 186 および 188 は、低密度アナログ デバイスを IP ネットワークに接続する場合に最適です。H.323 モードの場合、デフォルトでは、Cisco ATA 186 および 188 は音声ベアラ パケットを正しくマーキングできません。Differentiated Services Code Point(DSCP)の値を EF に設定して音声ベアラ トラフィックをマーキングするように ATA を手動で設定する必要があります。そのためには、タイプ オブ サービス(ToS)フィールドを、デフォルト値から 0x000000B8 に変更します。この設定の変更は、Cisco ATA Release 3.1 以降では必要ありません。
Cisco デスクトップ IP Phone には、ローエンド、ミッドレンジ、およびハイエンドの IP Phone があります。
ローエンドの Cisco デスクトップ IP Phone は、コール機能に制限があり、予算上の要求がある、トラフィック量の少ないユーザに最適です。ローエンドの Cisco デスクトップ IP Phone には、Cisco IP Phone 7902G、7905G、7910G、7910G+SW、および 7912G があります。
Cisco IP Phone 7902G は単一回線をサポートしており、電話機の背面に 1 つの 10 Base-T イーサネット ポートを備えています。Cisco IP Phone 7902G に液晶(LCD)画面はありません。
Cisco IP Phone 7905G は単一回線をサポートしており、電話機の背面に 1 つの 10 Base-T イーサネット ポートを備えています。スピーカーは、一方向のリッスン モードでのみ動作します。Cisco IP Phone 7905G は、C 割り込み機能(「C 割り込み」を参照)もサポートしています。
Cisco IP Phone 7910G は単一回線をサポートしており、スピーカーは一方向のリッスン モードでのみ動作します。Cisco IP Phone 7910G には、機能が固定された 6 つのアクセス キーがあります。これらのアクセス キーは、管理者がカスタマイズする電話機ボタン テンプレートで設定可能で、さまざまなエンドユーザ コール機能を提供できます。機能が固定されたキーは 6 つしかないので、モデル 7910G では、1 つの電話機ボタン テンプレートですべてのコール機能をエンド ユーザに提供することはできません。
Cisco IP Phone 7910G と 7910G+SW の唯一の違いは、前者が 10 Base-T イーサネット ポートを 1 つ備えているのに対し、後者は 10/100 Base-T イーサネット ポートを 2 つ備えている点です。
Cisco IP Phone 7912G は単一回線をサポートしており、2 つの 10/100 Base-T イーサネット接続を備えています。スピーカーは、一方向のリッスン モードでのみ動作します。Cisco IP Phone 7912G は、C 割り込み機能(「C 割り込み」を参照)もサポートしています。
ミッドレンジの Cisco デスクトップ IP Phone は、スピーカーやヘッドセットなどの拡張コール機能を使用する、トラフィック量の多いユーザに最適です。ミッドレンジの Cisco デスクトップ IP Phone には、Cisco IP Phone 7940G および 7960G があります。Cisco IP Phone 7940G では最大 2 つのディレクトリ番号を設定でき、Cisco IP Phone 7960G では合計 6 つのディレクトリ番号を設定できます。どちらの電話機モデルも割り込みおよび C 割り込みの機能をサポートしており、どちらも Cisco VT Advantage ビデオ対応エンドポイントでのビデオ コールと互換性があります。
割り込みは、Cisco IP Phone 7940G または 7960G で使用可能な組み込み型のコンファレンス ブリッジ機能を使用します。割り込みが動作するのは、回線が、割り込み機能をサポートしている別の電話機と共に共有されている場合に限られます。シェアドライン型の IP Phone は、回線を共有している IP Phone と別の電話機の間で確立されているコールに、参加する(割り込む)ことができます。コールで最初のシェアドライン型電話がコンファレンス ブリッジになり、他の 2 つの音声ストリームを終端します。
電話機設定ページの Built-In-Bridge フィールドは、On モード、Default モード、または Off モードに設定できます。Default に設定する場合、電話機の設定は、企業サービス パラメータ "Built In Bridge - Enable" の設定から継承されます。割り込み機能を有効にするには、仮想コンファレンス ブリッジになる電話機で、Built-In-Bridge フィールドを On モードに設定する必要があります。また、シェアドライン型の IP Phone が割り込みを開始できるように、プライバシ設定を Off モードに設定する必要があります。
図17-1 は、A、B、C の 3 つの IP Phone が配置されている状況で割り込みがどのように動作するかを示しています。この例では、電話機 B と C が 1 つの回線を相互に共有しており、どちらの電話機も Built-In-Bridge 機能を備えています。電話機 B が仮想コンファレンス ブリッジであるため、割り込みが動作するには、Built-In-Bridge フィールドを On モードに設定する必要があります。
図17-1 は、次の連続したイベントを示しています。
1. 電話機 A と電話機 B の間でコールが確立されます。
2. 電話機 C が、Cisco CallManager に要求を送信することにより、既存のコールに対する割り込みを試行します。
3. Cisco CallManager が、電話機 A と電話機 C に対して、相互のメディア ストリームを受信し、メディア ストリームを相互に送信することを開始するように指示します。
4. 電話機 B がコンファレンス ブリッジになり、電話機 A と電話機 C のメディア ストリームを終端します。電話機 C が会議から退出すると、Cisco CallManager は、電話機 C 用のメディア受信チャネルを閉じるように電話機 B に指示します。
電話機 A が会議から退出すると、コールは終端されます。電話機 B が会議から退出すると、Cisco CallManager は、3 つの電話機すべてに、メディアの送信を停止し、メディア受信チャネルを閉じるように指示します。また電話機 A と電話機 C に、ポイントツーポイント コールをセットアップするように指示します。電話機 B が EndCall ソフトキーをアクティブにしてから電話機 A と電話機 C の両方が双方向の RTP ストリームをセットアップするまで、約 400 ms かかります。
(注) 現在、割り込みは G.711 コールでのみサポートされています。WAN 上での会議コールでは、C 割り込み機能を使用してください。
C 割り込みもシェアドライン型の電話機で動作しますが、他のシェアドライン型電話機が同時に C 割り込み機能をサポートしていることは要求されていません。C 割り込みは、ソフトウェアまたはハードウェアのいずれかのコンファレンス ブリッジ リソースを使用するという点で、通常の会議に似ています。C 割り込みは、コールで最初のシェアドライン型電話機のメディア リソース グループ リスト(MRGL)で指定されている共有コンファレンス ブリッジ リソースを使用します。C 割り込みが動作するには、シェアドライン型の他の IP Phone が C 割り込みを開始できるように、プライバシ設定を Off モードに設定する必要があります。
図17-2 は、A、B、C の 3 つの IP Phone が配置されていて、IP Phone B と C が 1 つの回線を相互で共有している状況で C 割り込みがどのように動作するかを示しています。
図17-2 は、次の連続したイベントを示しています。
1. 電話機 A と電話機 B の間でコールが確立されます。
2. 電話機 C が、Cisco CallManager に要求を送信することにより、既存のコールに対する C 割り込みを試行します。
3. Cisco CallManager が、電話機 A と電話機 B の両方に対して、メディア受信チャネルを閉じ、メディア ストリームの送信を停止するように指示します。
4. Cisco CallManager は、3 つのすべての IP Phone に、着信メディア ストリームを受信できるように準備し、独自のメディア ストリームを共有コンファレンス ブリッジに送信するように指示します。ここで言う共有コンファレンス ブリッジは、Cisco CallManager 上のソフトウェア ブリッジか、会議デバイスで設定されているハードウェア コンファレンス ブリッジのいずれかです。また Cisco CallManager は、IP Phone からの着信メディア ストリームを受信できるように準備し、これらのメディア ストリームを IP Phone にもリレーするよう、共有コンファレンス ブリッジに指示します。
5. 3 つのすべての IP Phone からのメディア ストリームは共有コンファレンス ブリッジで終端され、各 IP Phone は、共有コンファレンス ブリッジからの着信メディア ストリームを受信します。
いずれかの電話機が会議から退出すると、Cisco CallManager は、3 つのすべての電話機に、メディア受信チャネルを閉じてメディア送信を停止するように指示します。次に Cisco CallManager は、残りの 2 つの電話機に、ポイントツーポイント コールをセットアップするように指示します。いずれかの電話機が EndCall ソフトキーをアクティブにしてから残りの 2 つの電話機が双方向の RTP ストリームをセットアップするまで、約 400 ms かかります。
(注) 割り込みおよび C 割り込みのどちらにおいても、電話機 A と電話機 B の間でコールが開始されたときに電話機 C が切断状態またはリブート中の場合、または電話機 A と電話機 B の間でコールがセットアップされた後に電話機 C が切断またはリブートされた場合、電話機 C は、電話機 A と電話機 B の間の既存のコールに対する割り込みまたは C 割り込みを実行できません。
Cisco 7940G および 7960G IP Phone は、ローカルで重要な証明書を使用して、認証トランスポート レイヤ セキュリティ(TLS)を実行します。IP Phone は、ローカルで重要な証明書を Certificate Authority Proxy Function(CAPF)から取得します。CAPF は、Cisco CallManager パブリッシャで実行するアプリケーションです。証明書とは、認証機関(CA)でハッシュ暗号化されるデジタル識別文書で、デバイスの ID を認証するためのものです。
Cisco 7940G および 7960G IP Phone には、認証モードと暗号化モードという 2 つのセキュア モードがあります。認証モードでは、認証 TLS はラベル スイッチ コントローラ(LSC)を使用して実行され、IP Phone は TCP ポート 2443 で Cisco CallManager に登録されます。暗号化モードでは、IP Phone は認証 TLS を実行するだけでなく、シグナリングとメディア パケットの両方を暗号化します。Cisco CallManager が使用不可になると、Cisco 7940G または 7960G IP Phone は、TCP ポート 2443 上の SRST デバイスに対してセキュア(TLS)なシグナリング接続を開始できます。
Cisco 7940G または 7960G IP Phone が暗号化モードで、ワイドバンド コーデック リージョンに関連付けられている場合、Cisco CallManager は暗号化コールの間、ワイドバンド コーデックを無視し、その代わりに、リージョンのコーデック リストから、サポートされている別のコーデックを選択します。ただし、保護されていないコールまたは認証済みコールの場合、Cisco CallManager はワイドバンド コーデックを使用してコールをセットアップします。暗号化モードの Cisco 7940G または 7960G IP Phone は、既存の暗号化コールだけでなく、保護されていないコールや認証済みコールにも割り込みできますが、これらの電話機が、暗号化された割り込みコールの仮想ブリッジとして動作することはできません。
Cisco 7940G または 7960G IP Phone には、コールおよび Cisco CallManager との接続の両方についてセキュリティ モードを示す、2 つのアイコンが表示されます。コールまたは接続が、認証されているが暗号化されていない場合、盾のアイコンが電話機の画面に表示されます。コールが暗号化されている場合、錠のアイコンが表示されます。IP Phone で暗号化されたコールをセットアップし、次にコールを保留するか別の IP Phone に転送すると、錠のアイコンはオフフック電話アイコンに置き換わります。このアイコンは、これらのタスクに関連付けられたメディア ストリームが暗号化されていないことを示しています。
現在、暗号化されたコンファレンス ブリッジおよび C 割り込みはサポートされていません。3 台の Cisco 7940G または 7960G IP Phone が暗号化モードで会議をセットアップしている場合、これらの 3 つの参加者からのメディア ストリームは暗号化されません。いずれかの参加者が会議から退出すると、残りの 2 つの参加者は、暗号化されたポイントツーポイント コールをセットアップします。暗号化されたビデオ コールはサポートされていません。1 台の IP Phone が暗号化モードでビデオ コールを開始した場合、ビデオ RTP メディア トラフィックは暗号化されませんが、オーディオ メディア パケットは暗号化されます。
ハイエンドの Cisco デスクトップ IP Phone である Cisco IP Phone 7970G は、拡張コール機能を使用する、トラフィック量の多いユーザに最適です。Cisco IP Phone 7970G は高解像度のカラー表示のタッチスクリーンを備えており、ミッドレンジの Cisco IP Phone よりも多くの機能キーとセキュリティ機能を利用できます。Cisco IP Phone 7970G には、最大で 8 個のディレクトリ番号を設定できます。
現在の電話ソフトウェア ロード(TERM70.5-0-1-4DEV)では、Cisco IP Phone 7970G は割り込みおよび C 割り込み機能をサポートしています。Cisco IP Phone 7970G は、ビデオ コールの使用について、Cisco VT Advantage ビデオ対応エンドポイントとも互換性があります。現在、Cisco IP Phone 7970G は、Cisco プレスタンダードの Power-over-Ethernet(PoE)と IEEE 802.3af PoE の両方をサポートしている唯一の Cisco IP Phone です。Cisco IP Phone 7970G で画面の明るさを最大にするには、インライン パワーと 802.3af PoE の両方を備えた外部電源アダプタ(CP-PWR-CUBE2)を使用する必要があります。
Cisco IP Phone 7970G には、Manufacturing Installed Certificate(MIC; 製造元でインストールされる証明書)があります。これは、フラッシュに書き込まれ、ハードウェアのリセット時に消去されません。Cisco IP Phone 7970G には、認証モードと暗号化モードという 2 つのセキュア モードがあります。認証モードでは、電話機は MIC を介して認証 TLS を実行し、TCP ポート 2443 で Cisco CallManager に登録されます。暗号化モードでは、電話機は認証 TLS を実行するだけでなく、シグナリングとメディア パケットの両方を暗号化します。Cisco CallManager が使用不可になると、Cisco IP Phone 7970G は、TCP ポート 2443 上の SRST デバイスに対してセキュア(TLS)なシグナリング接続を開始できます。暗号化モードの Cisco IP Phone 7970G は、既存の暗号化コールだけでなく、保護されていないコールや認証済みのコールにも割り込みできます。Cisco 7940G または 7960G とは異なり、Cisco 7970G IP Phone は、暗号化された割り込みコールの仮想ブリッジとして動作できます。
Cisco IP Phone 7970G には、コールおよび Cisco CallManager との接続の両方についてセキュリティ モードを示す、2 つのアイコンが表示されます。コールまたは接続が認証されているが暗号化されていない場合、盾のアイコンが電話機の画面に表示されます。コールまたは接続が認証され、かつ暗号化されている場合、錠のアイコンが表示されます。オフフック電話アイコンは、保護されていないコールを表しています。Cisco IP Phone 7970G で暗号化された電話コールをセットアップし、次にコールを保留するか別の IP Phone に転送すると、錠のアイコンはオフフック電話アイコンに置き換わります。このアイコンは、これらのタスクに関連付けられたメディア ストリームが暗号化されていないことを示しています。
現在、暗号化されたコンファレンス ブリッジおよび C 割り込みはサポートされていません。3 台の Cisco 7970G IP Phone が暗号化モードで会議をセットアップしている場合、これらの 3 つの参加者からのメディア ストリームは暗号化されません。いずれかの参加者が会議から退出すると、残りの 2 つの参加者は、暗号化されたポイントツーポイント コールをセットアップします。暗号化されたビデオ コールはサポートされていません。1 台の IP Phone が暗号化モードでビデオ コールを開始した場合、ビデオ RTP メディア トラフィックは暗号化されませんが、オーディオ メディア パケットは暗号化されます。
ソフトウェアベースのエンドポイントには、Cisco IP SoftPhone および Cisco IP Communicator があります。ソフトウェアベースのエンドポイントは、クライアント PC にインストールされたアプリケーションで、登録と制御は Cisco CallManager で行います。
この項では、CiscoCallManager と一緒に Cisco IP SoftPhone を使用する場合に適用される、次の設計上の考慮事項について説明します。
• 「Cisco IP SoftPhone の最大設定の制限」
この項の情報は、Cisco IP SoftPhone Release 1.3 に明示的に適用されます。Cisco IP SoftPhone の設定と機能の詳細は、次の Web サイトでオンラインで入手可能な『Cisco IP Softphone Administrator Guide (1.3)』を参照してください。
http://www.cisco.com/univercd/cc/td/doc/product/voice/c_ipphon/english/softphon/index.htm
図17-3 では、Cisco IP SoftPhone アプリケーションが、関連付けられたハードウェア IP Phone をモニタまたは制御できることを示しています。サードパーティ制御の電話機の場合、Cisco IP SoftPhone は、デスクトップ IP Phone の仮想内線電話の役目をします。Cisco IP SoftPhone アプリケーションは、ハードウェア電話機の着信コールと発信コールを表示し、処理できます。デバイスと CTI リソースのプロビジョニングの観点から見ると、この設定を使用する各ユーザは、サードパーティ制御の IP Phone として設定されます。CTI ポートとしての Cisco IP SoftPhone は、デスクトップ電話機で追加の制御やモニタリングをすることなく、クライアント マシンへのコールを直接処理する専用回線です。
図17-3 Cisco IP SoftPhone のデバイスの関連付けオプション
Cisco IP SoftPhone は、CTI ポートとサードパーティ制御の電話機を、同じディレクトリ番号(DN)で同時に実行することはできません。図17-3 に示されているように、ユーザは、CTI ポート、またはデスクトップ電話機の制御として、x8110 を使用できます。
デバイスおよびリソース プロビジョニングの詳細については、「コール処理」を参照してください。
サーバごとに許可されるデバイスの制限とは関係なく、Cisco CallManager で設定できる最大 CTI デバイス数に制限があります。Cisco IP SoftPhone に適用される CTI デバイスの制限は、次のとおりです。
• Cisco Media Convergence Server(MCS)7825 または 7835 の場合、1 台あたり最大 800 台の Cisco IP SoftPhone。MCS 7825s または 7835s の場合、1 台あたり最大 3,200 台の Cisco IP SoftPhone。
• MCS 7845 の場合、1 台あたり最大 2,500 台の Cisco IP SoftPhone。MCS 7845s の場合、1 台あたり最大 10,000 台の Cisco IP SoftPhone。
上記の Cisco IP SoftPhone の最大限度には、次の前提が適用されます。
• 各 Cisco IP SoftPhone は、1 つのライン アピアランスで設定されます。
• 各 Cisco IP SoftPhone は、見積もりで 6 コール以下の Busy Hour Call Attempt(BHCA)を処理します。
• CTI デバイスを必要とする他の CTI アプリケーションが、その Cisco CallManager クラスタで設定されていません。
Cisco IP SoftPhone は、G.711 および G.729a コーデックをサポートします。G.729a 低帯域幅コーデック設定は、Cisco IP SoftPhone を WAN 経由で接続する在宅勤務者の環境に配置することをお勧めします。
Cisco CallManager が G.723 コーデックをサポートしていないため、Cisco IP Softphone には、使用可能な帯域幅コーデック設定が 2 つあります。G.711 がデフォルト設定で、TAPI Service Provider(TSP)クライアント上で低帯域幅コーデック設定 G.729 を選択するためにユーザが設定可能なオプションがあります(図17-4 を参照)。ネットワーク帯域幅のプロビジョニングの詳細については、「ネットワーク インフラストラクチャ」を参照してください。
図17-4 Cisco IP Softphone のオーディオ設定
WAN を介した低帯域幅の接続を使用する Cisco IP SoftPhone のユーザは、この低帯域幅の G.729 コーデック設定の選択を検討する必要があります。
コール アドミッション制御により、ネットワークを介した IP Phone コールの処理に使用可能な帯域幅が十分確保されます。コール アドミッション制御の実装には複数のメカニズムがありますが、Cisco IP SoftPhone は、Cisco CallManager で設定されるロケーション メカニズムだけを使用します。Cisco CallManager のロケーションを使用したコール アドミッション制御の詳細については、「IP テレフォニー配置モデル」を参照してください。
ロケーションベースのコール アドミッション制御は、Cisco IP SoftPhone が単一の Cisco CallManager ロケーション内でモバイルとして使用されているかぎり、コール帯域幅の管理で有効です。ただし、Cisco IP SoftPhone が複数の Cisco CallManager ロケーション間を移動すると、コール アドミッション制御が問題の原因になる場合があります。モビリティの詳細については、「デバイス モビリティおよび Cisco CallManager」 を参照してください。
Cisco IP Communicator は Cisco IP SoftPhone と似ており、リモート ユーザと在宅勤務者にとっては理想的なソリューションです。Cisco IP Communicator は、SCCP ベースのスタンドアロン デバイスです。クライアントの PC 画面では、Cisco IP Phone 7970G のように表示されます。この項では、Cisco CallManager と一緒に Cisco IP Communicator を使用する場合に適用される、次の設計上の考慮事項について説明します。
Cisco IP Communicator は SCCP スタンドアロン デバイスであるため、さまざまな IP テレフォニー配置モデルに含まれる IP Phone の設計に関するガイドラインは、Cisco IP Communicator にも当てはまります。詳細については、「IP テレフォニー配置モデル」を参照してください。
Cisco IP Communicator は、G.711 および G.729a コーデックをサポートします。コーデックを選択するには、Cisco IP Communicator が配置されているリージョンを設定します。G.729a 低帯域幅コーデック設定は、WAN 経由で Cisco IP Communicator を接続する在宅勤務者の環境に配置することをお勧めします。Cisco IP Communicator にも、G.711 リージョン内の低帯域幅コーデックを上書きする機能があります。この機能を有効にするには、Audio 設定ウィンドウの Optimize for Low Bandwidth オプション チェックボックスをオンにします(図17-5 を参照)。ここでは、Cisco IP Communicator は、G.729 コーデックを使用して、同じリージョン内の別の電話機とのコールをセットアップします。
図17-5 Cisco IP Communicator のオーディオ設定
コール アドミッション制御により、ネットワークを介した IP Phone コールの処理に使用可能な帯域幅が十分確保されます。コール アドミッション制御の実装には複数のメカニズムがありますが、Cisco IP Communicator は、Cisco CallManager で設定されるロケーション メカニズムだけを使用します。Cisco CallManager のロケーションを使用したコール アドミッション制御の詳細については、「IP テレフォニー配置モデル」を参照してください。
ロケーションベースのコール アドミッション制御は、Cisco IP SoftPhone が単一の Cisco CallManager ロケーション内でモバイルとして使用されているかぎり、コール帯域幅の管理で有効です。ただし、Cisco IP Communicator が複数の Cisco CallManager ロケーション間を移動すると、コール アドミッション制御が問題の原因になる場合があります。詳細については、「デバイス モビリティおよび Cisco CallManager」を参照してください。
Cisco 無線エンドポイントは、無線アクセス ポイント(AP)経由で無線 LAN(WLAN)インフラストラクチャを使用して、テレフォニー機能を提供します。このタイプのエンドポイントは、エリア内でモバイル ユーザの必要性がある環境で、従来の有線電話では不適切であったり問題が生じたりする場合に理想的です(無線ネットワークの設計の詳細については、「無線 LAN インフラストラクチャ」を参照してください)。
Cisco 無線 IP Phone 7920 は、ネットワークへの 802.1b 無線 LAN 接続を可能にする組み込み型の無線アンテナを備えた、ハードウェアベースの電話機です。これらの電話機は、他のハードウェアベースの電話機や Cisco IP Communicator と同様、Skinny Client Control Protocol(SCCP)を使用して Cisco CallManager に登録されます。詳細については、次の Web サイトで入手可能な『 Cisco Wireless IP Phone 7920 Design and Deployment Guide 』を参照してください。
Cisco 無線 IP Phone 7920 を配置する前に、完全なサイト調査を実行して、無線周波数(RF)カバレッジを提供するのに最適な AP の数と場所を判別する必要があります。サイト調査では、最適なカバレッジを提供するアンテナ タイプや RF 干渉の送信元が存在している可能性がある場所を考慮する必要があります。サイト調査では、Cisco 無線 IP Phone 7920 の Site Survey ツール( Menu > Network Config > Site Survey からアクセス)、およびラップトップまたは PC の Cisco Aironet NIC カードと共に使用する Aironet Client Utility Site Survey ツールを使用する必要があります。追加のサードパーティ ツールもサイト調査で使用できますが、アンテナの感度と調査アプリケーションの制限によって各エンドポイントまたはクライアント無線の動作が異なるため、Cisco 無線 IP Phone 7920 を使用して最終サイト調査を実行することを強くお勧めします。
Cisco 無線 IP Phone 7920 を無線ネットワークに接続するには、最初に次のいずれかの認証方法を使用して、AP に関連付けて通信する必要があります。
この方法では、ユーザ名とパスワードに基づいて、Cisco 無線 IP Phone 7920 と AP を相互に認証できます。認証時に動的な鍵が生成され、Cisco 無線 IP Phone 7920 と AP の間のトラフィックの暗号化に使用されます。ユーザ データベースへのアクセスを提供するため、Cisco Secure Access Control Server(ACS)などの、LEAP 準拠の Radius 認証サーバが必要です。
• スタティック Wired Equivalent Privacy(WEP)
この方法では、Cisco 無線 IP Phone 7920 と AP に、静的な 10 文字(40 ビット)または 26 文字(128 ビット)の鍵を設定します。この方法は AP ベースの認証方法で、一致する鍵がデバイスに存在する場合にネットワークへのアクセスが許可されます。
この方法では、Cisco 無線 IP Phone 7920 と AP の間で、識別情報を交換する必要はありません。この方法では音声またはシグナリングの安全な交換が提供されず、偽装したデバイスを AP に関連付けることができるため、この方法はお勧めしません。
各 AP は、最大で 7 つのアクティブな G.711 音声コールまたは 8 つの G.729 コールをサポートできます。これらの数を超えると、音声パケットのドロップや遅延、またはコールのドロップが原因で、品質が低下する場合があります。AP レートが 11 Mbps より低く設定されている場合、各 AP のコール キャパシティが低下します。
これらのアクティブ コール キャパシティの限界と Erlang 比率に基づいて、各 AP がサポートできる Cisco 無線 7920G IP Phone の数を計算できます。たとえば、標準的なユーザ対コールのキャパシティ比率を 3:1 と想定すると、使用するコーデックが G.711 か G.729 かに応じて、1 つの AP で 21~24 台の Cisco 無線 7920G IP Phone をサポートできます。ただし、この数には、他の Cisco 無線 7920G IP Phone がこの AP にローミングする可能性は加味されていません。現実的には、AP あたりの電話機の数は上記の数より少なくなります。
VLAN またはレイヤ 2 サブネットあたりの AP の数も考慮する必要があります。AP のメモリおよびパフォーマンスを最適化するには、1 つの VLAN またはサブネットに、30 を超える数の AP を配置しないことをお勧めします。標準的なユーザ対コールのキャパシティ比率を適用すると、レイヤ 2 サブネットあたりの Cisco 無線 7920G IP Phone の数は、概算で 500(または AP あたり 15~17 の Cisco 無線 7920G IP Phone)に制限されます。
これらのキャパシティは、音声アクティビティ検出(VAD)が無効で、パケット化のサンプル サイズが 20 ミリ秒(ms)であると想定して計算されました。VAD とは、コール中に音声が発生しないときに RTP パケットを送信しないことにより、帯域幅を節約するメカニズムです。しかし、VAD の有効化または無効化は、Cisco CallManager で、クラスタ全体のグローバル設定パラメータで設定します(Cisco CallManager では無音圧縮と呼ばれます)。このため、Cisco 無線 IP Phone 7920 で VAD を有効にすると、VAD は Cisco CallManager クラスタ内のすべてのデバイスで有効になります。全体の音声品質を良好に保つため、VAD(無音圧縮)を disabled のままにすることをお勧めします。
サンプリング レートを 20 ms に設定すると、片方向の音声コールで 50 パケット/秒(pps)が生成されます。通常は、サンプル レートを 20 ms に設定するようにお勧めします。それより大きいサンプル サイズ(30 または 40 ms)を使用すると、AP あたりの同時コールの数を増分できますが、エンドツーエンドの遅延も大きくなります。また、サンプル サイズを大きくすると、1 つのパケットが失われたときに欠落する会話の量が大きくなるので、無線環境で許容される音声パケットの損失率は大幅に減少します。音声サンプリング サイズの詳細については、「帯域幅のプロビジョニング」を参照してください。
Cisco 無線 IP Phone 7920 は、電話機のキーパッド、または USB ケーブルで電話機に接続された PC で実行する 7920 設定ユーティリティのいずれかを使用して設定できます。いずれの場合も、次のパラメータを設定する必要があります。
ネットワークの必要に応じて、DHCP サーバ アドレスを指定するか、IP アドレス、サブネット マスク、デフォルト ゲートウェイ、TFTP サーバ、DNS サーバなどの静的設定を設定します。これらの設定は、Cisco 無線 IP Phone 7920 では Menu > Network Config > Current Config から参照できます。
Voice VLAN の Service Set Identifier(SSID)および認証タイプを設定します。必要に応じて、WEP 鍵、LEAP ユーザ名、およびパスワードを設定してください。これらの設定は、Cisco 無線 IP Phone 7920 では Menu > Network Config > 802.11b Configuration から参照できます。
現在、Cisco 無線 IP Phone 7920 は、レイヤ 2(同一の VLAN またはサブネット内)にローミングし、引き続きアクティブなコールを保持できます。
• Cisco 無線 IP Phone 7920 の初期ブートアップ中に、電話機は初めて新しい AP にローミングします。
• Cisco 無線 IP Phone 7920 が、現在関連付けられている AP からビーコンまたは応答を受信しない場合、電話機は現在の AP が使用不可であると想定し、新しい AP へのローミングと関連付けを試行します。
• Cisco 無線 IP Phone 7920 は、適格な AP ローミング ターゲットのリストを保持します。現在の AP の状態が変更されると、電話機は、使用可能な AP ローミング ターゲットのリストを参照します。ローミング ターゲットの 1 つが、より適切な選択肢であると判別された場合、電話機はその新しい AP にローミングします。
• Cisco 無線 IP Phone 7920 の設定済みの SSID または認証タイプが変更された場合、電話機は AP にローミングして再度関連付けする必要があります。
レイヤ 2 ローミングで適格な AP ローミング ターゲットの判別を試行するとき、無線 IP Phone は、次の変数を使用して、関連付ける最適な AP を判別します。
• Relative Signal Strength Indicator(RSSI)
無線 IP Phone が、シグナルの長さと、RF カバレッジ エリア内で使用可能な AP の品質を判別するときに使用されます。電話機は、RSSI 値が最高で、認証/暗号化タイプが一致する AP との関連付けを試行します。
AP が、チャネル利用率情報を無線電話機に通信するのを可能にします。チャネル利用率が高い AP は VoIP トラフィックを効率的に処理できない場合があるので、電話機は、QBSS 値を使用して、別の AP へのローミングを試行する必要があるかどうかを判別します。
次の AP RSSI が現在の AP RSSI よりも高く、その差分がこのしきい値以上である場合、無線 IP Phone はローミングします。デフォルトのしきい値は 15 です。
次の AP QBSS が現在の QBSS よりも低く、その差分がこのしきい値以上である場合、無線 IP Phone はローミングします。デフォルトのしきい値は 15 です。
無線 IP Phone は、次のステップを使用して、ローミング先として適切な AP を判別します。
1. ビーコン内で QBSS をアドバタイズしている AP を検出します。いずれかの AP が、QBSS 差分しきい値基準を満たしている場合、それらの AP の 1 つに対するローミング プロセスを開始します。
2. QBSS をアドバタイズしている AP がない場合、またはアドバタイズしている AP が差分しきい値基準を満たしていない場合は、QBSS をアドバタイズしていない AP で、RSSI が許容レベルの AP を検索し、それらの AP の 1 つへのローミング プロセスを開始します。
無線 IP Phone のレイヤ 2 ローミング時間は、使用される認証タイプによって異なります。電話機と AP の間の認証で静的な WEP 鍵が使用されている場合、レイヤ 2 ローミングは、100 ms 未満で実行されます。LEAP(ローカルの Cisco Secure ACS 認証を使用)が使用されている場合、レイヤ 2 ローミングは 200~400 ms で実行されます。高速セキュア ローミングを使用すると、レイヤ 2 ローミングの LEAP 認証時間を 150 ms 未満に短縮できます。
レイヤ 3 ローミングは、Cisco 7920 無線 IP Phone が 1 つの AP から別の AP に移動し、サブネットの境界を横切ったときに実行されます。Cisco Catalyst 6500 シリーズ ワイヤレス LAN サービス モジュール(WLSM)が新たにリリースされたことにより、Cisco 7920 無線 IP Phone は、スタティック WEP を使用しながら、存続可能なコールを使用するレイヤ 3 モビリティをサポートできるようになりました。Cisco Centralized Key Management(Cisco CKM)を使用すると、Cisco 7920 無線 IP Phone は、LEAP を使用しながら、完全なレイヤ 3 モビリティを達成できます。Cisco WLSM の詳細については、次の Web サイトで入手可能な製品資料を参照してください。
Cisco CallManager またはゲートキーパー内のコール アドミッション制御メカニズムは、WAN 帯域幅の利用率を制御し、既存のコールの QoS を提供できますが、どちらのメカニズムも、コールの開始時にしか適用されません。静的なデバイス間のコールでは、このタイプのコール アドミッション制御で十分です。しかし、Cisco 無線 IP Phone 7920 などの 2 つのモバイル無線デバイス間のコールの場合、無線デバイスが 1 つの AP から別の AP へと順にローミングする可能性があるので、AP レベルにもコール アドミッション制御メカニズムが必要です。
コール アドミッション制御用の AP メカニズムは QBSS です。AP は、このビーコン情報エレメントを使用して、チャネル利用率情報を無線 IP Phone に通信できます。前述のとおり、電話機はこの QBSS 値を使用して、別の AP にローミングする必要があるかどうかを判別します。QBSS 値が低いと、その AP がローミング先として適切な候補であることを示し、QBSS 値が高いと、電話機がその AP にローミングするべきでないことを示しています。
この QBSS 情報は便利ですが、ローミング中、コールが適切な QoS を保持することを 100% 保証するものではありません。Cisco 無線 7920 IP Phone が、高い QBSS を持つ AP に関連付けられている場合、AP は、コールのセットアップを拒否し、発信側の電話機に Network Busy メッセージを送信することにより、コールが開始または受信されるのを防止します。しかし、無線 IP Phone と別のエンドポイントの間でコールがセットアップされた後は、電話機が、高い QBSS を持つ AP にローミングして関連付けを行うことができ、それによりその AP で使用可能な帯域幅のオーバーサブスクリプションが発生する場合があります。
無線 IP Phone をモバイル デバイスとして使用し、1 つのロケーションから別のロケーションに移動する場合、次の問題が発生することがあります。
• Cisco CallManager ロケーションベースのコール アドミッション制御用の不正確な帯域幅計算
無線 IP Phone が 1 つのロケーションから別のロケーションに順にローミングする場合、現在、Cisco CallManager には、コール アドミッション制御のために電話機のロケーションを動的に更新するメカニズムはありません。そのため、実際には帯域幅を使用していないロケーションから帯域幅が差し引かれ、他のロケーションで使用可能な帯域幅がロケーションベースのコール アドミッション制御の計算に含まれない事態が生じ、WAN 帯域幅のオーバーサブスクリプションが発生する場合があります。
無線 IP Phone が 1 つのロケーションから別のロケーションに順にローミングする場合、現在、Cisco CallManager には、コーデック タイプを判別するためにリージョンまたはデバイス プールを動的に更新するメカニズムはありません。そのため、不正なコーデックがテレフォニー ネットワーク全体で使用される場合があります。
無線 IP Phone が 1 つのロケーションから別のロケーションに順にローミングする場合、現在、Cisco CallManager には、ローカル公衆網ゲートウェイを指定するためにダイヤル プランを動的に更新するメカニズムはありません。そのため、無線 IP Phone が、公衆網アクセス用のリモート公衆網ゲートウェイを使用する場合があります。無線 IP Phone がこのリモート公衆網ゲートウェイを使用して緊急の 911 コールをかける場合、緊急サービスは、リモート公衆網ゲートウェイのロケーションに転送され、コールを開始した無線 IP Phone のロケーションには転送されません。
(注) Cisco Emergency Responder(ER)が配置されている場合、911 コールは、ローカル公衆網ゲートウェイ、および適切な Public Safety Answering Point(PSAP)に転送されます。ただし、コール アドミッション制御は依然としてこのコールで使用される帯域幅を把握しておらず、不正なコーデックが選択される場合があります。
これらのデバイス モビリティ問題を防止するには、電話機が 1 つのロケーションから別のロケーションに物理的に移動するたびに、Cisco CallManager で、次の無線 IP Phone のパラメータを手動で再設定する必要があります。
これらのパラメータは、無線 IP Phone の移動先のロケーションごとに適切に調整する必要があります。拡張機能や非標準の機能が必要な場合、状況によっては、他のパラメータを手動で再設定する必要があります。たとえば、ローカル メディア リソースが使用されており、各ロケーションで自動代替コール ルーティングが適切であることを確認するため、メディア リソース グループ リスト(会議、トランスコーディング、および Music-on-Hold リソース用)、および Automated Alternate Routing(AAR)コーリング サーチ スペースおよびグループ(AAR が設定されている場合)を再設定する必要があります。
デバイス モビリティに関するこれらの問題は、無線 IP Phone だけではなく、ロケーション間を移動するすべてのデバイスに当てはまります。これらのデバイスには、Cisco IP SoftPhone、Cisco IP Communicator、および 1 つの場所から別の場所に物理的に移動するすべての Cisco ハードウェア IP Phone が含まれます。
Cisco IP Conference Station は、会議室のスピーカーフォン テクノロジーと、Cisco IP Communications テクノロジーを結合します。Cisco IP Conference Station は、360 度の室内カバレッジを提供する会議環境に最適です。
Cisco IP Conference Station 7935 および 7936 は、どちらも外部スピーカー 1 つと組み込み型のマイク 3 つを備えています。Cisco IP Conference Station 7936 には、Cisco CallManager Release 3.3(3)SR3 以降が必要です。Cisco IP Conference Station 7936 は、バックライト付きのピクセルベース LCD 画面も備えています。大きな部屋でマイクのカバレッジを拡張するため、オプションの拡張マイクも接続できます。
この項では、IP テレフォニー エンドポイントで配置される一般的な Cisco Catalyst スイッチでの、基本的な QoS ガイドラインおよび設定について説明します。詳細については、次の Web サイトで入手可能な『 Quality of Service 』を参照してください。
アナログ ゲートウェイは、信頼できるエンドポイントです。Cisco VG224 および VG248 ゲートウェイの場合、VG248 パケットの DSCP 値を信頼するようにスイッチを設定します。ここでは、Cisco VG224 および VG248 アナログ ゲートウェイで配置される一般的な Cisco Catalyst スイッチを設定するためのコマンドをリストします。
(注) 次の項では、vvlan_id は Voice VLAN ID を表し、dvlan_id はデータ VLAN ID を表します。
(注) mls qos trust dscp コマンドは、Enhanced Image(EI)でのみ使用できます。
Cisco 4500(SUPIII、IV、または V 使用)
Cisco Analog Telephone Adaptor(ATA)186 および IP Conference Station は、信頼されているエンドポイントであるため、それらの QoS 設定は、「Cisco VG224 および VG248」の項で説明されている設定とまったく同じです。
Cisco Analog Telephone Adaptor(ATA)188 および IP Phone の場合、Voice VLAN をデータ VLAN から分離することをお勧めします。Cisco ATA 186、7902、7905、7910、および IP Conference Station の場合は、従来どおり、Voice VLAN とデータ VLAN を分離することと、Auxiliary VLAN を設定することをお勧めします。これにより、同じアクセスレイヤの設定を、異なる IP Phone モデルや ATA に使用できます。またエンド ユーザは、IP Phone または ATA を、スイッチ上の異なるアクセス ポートに接続して、同じ処理を受けることができます。Cisco ATA 186、7902、7905、7910、および IP Conference Station の場合、これらのデバイスは PC に接続されていないので、接続された PC からのフレームの CoS 値を上書きするためのコマンドは何の効果もありません。
次の項では、一般的に配置されている Cisco Catalyst スイッチ上の IP Phone に対して実行できる設定コマンドをリストします。
(注) mls qos map cos-dscp コマンドは、Enhanced Image(EI)でのみ使用できます。Standard Image(SI)では、このコマンドを使用できません。CoS から DSCP へのデフォルトのマッピングは、次のとおりです。
Cisco 4500(SUPIII、IV、または V 使用)
Cisco IP SoftPhone および IP Communicator は、それぞれシグナリング パケットおよびメディア パケットをマーキングしますが、Cisco IP SoftPhone または IP Communicator を実行している PC から、パケットの DSCP 値を再度マーキングするようにお勧めします。その PC は、ネットワーク上で信頼されているデバイスではないからです。メディア パケット用の UDP(ユーザ データグラム プロトコル)ポート(16384~32767)の全範囲を使用する代わりに、特定の UDP ポートを使用するように Cisco IP Softphone と Communicator を設定できます。
Cisco IP SoftPhone の場合、 Network Audio Settings > Audio Output Port で UDP ポートとポート範囲を指定できます。Cisco IP Communicator の場合、次のいずれかのオプションを使用して UDP ポートを指定できます。
• IP Communicator 設定ページの製品固有のセクションで、 RTP Port Range Start および RTP Port Range End を指定します。
• Preferences > Audio Settings > Network > Port Range を選択し、ポート範囲を指定します。
両方のオプションを使用して UDP ポートおよびポート範囲を設定する場合、2 番目のオプションでの設定値の方が 1 番目のオプションより優先されます。
次の項では、一般的に配置されている Cisco Catalyst スイッチ上の Cisco IP SoftPhone および IP Communicator に対して実行できる QoS 設定コマンドをリストします。
Cisco Catalyst 2950 シリーズ スイッチを、ソフトウェアベースのエンドポイント QoS の実装で使用することは推奨されていません。原因は、次の 2 つの制限です。
• Cisco 2950 では、 range キーワードを使用して ACL 設定内で UDP ポート範囲を指定することはサポートされていません。この制限の回避策は、前の項で説明した方法で、使用する Cisco IP SoftPhone 用の単一の静的 UDP ポートを設定することです。
• Cisco 2950 は、FastEthernet ポートで 1 Mbps の増分のみサポートしています。これにより、許可されていないネットワーク トラフィックにかなり大きなホールが発生し、コール シグナリングまたはメディアの模倣が発生することがあります。
Cisco 4500(SUPIII、IV、または V 使用)
(注) DSCP の再マーキングは、レイヤ 3 対応のスイッチが行う必要があります。アクセス レイヤ スイッチ(Cisco Catalyst 2950 with Standard Image または Cisco 3524XL など)にこの機能がない場合、DSCP の再マーキングは分散レイヤ スイッチで行う必要があります。
デフォルトでは、Cisco 無線 IP Phone 7920 は、Per-Hop Behavior(PHB)値 AF31、または Differentiated Services Code Point(DSCP)値 26(ToS 値 0x68 に相当)を使用して SCCP シグナリング メッセージをマーキングし、PHB 値 EF、または DSCP 値 46(ToS 値 0xB8 に相当)を使用して RTP 音声パケットをマーキングします。AP でキューイングが正しく設定されており、アップストリームの最初のホップのスイッチが AP のポートを信頼するように設定されている場合、無線 IP Phone のトラフィックは、有線 IP Phone のトラフィックと同じように処理されます。この方法により、LAN と WLAN 環境で QoS 設定の一貫性を保つことができます。
さらに、Cisco 無線 IP Phone 7920 は、Cisco Discovery Protocol(CDP)を使用して、その存在を AP に自動的に伝えます。CDP パケットは無線 IP Phone から AP に送信され、これらのパケットにより電話機が特定されます。これにより、AP は、その IP Phone へのすべてのトラフィックを高プライオリティ キューに入れることができます。
通常、イーサネット スイッチ ポートは 100 Mbps での送受信が可能ですが、802.11b AP ではスループット レートがより低く、可能なデータ レートは最大で 11 Mbps です。さらに、無線 LAN は共有メディアであり、このメディアで発生するコンテンションが原因で、実際のスループットは大幅に低くなります。スループットにミスマッチがあることは、トラフィックのバースト時に AP でパケットがドロップされ、それが原因でプロセッサに過剰な負荷がかかりパフォーマンスが低下する可能性を示しています。
Cisco Catalyst 3550 および 6500 シリーズ スイッチのポリシングおよびレート制限を活用すると、AP へのトラフィックをレート制限またはポリシングするようにアップストリーム スイッチ ポートを設定することにより、AP が過剰なパケットをドロップする必要性をなくすことができます。次の項のスイッチ ポート設定は、ポートでの 802.11b のスループットを現実的な 7 Mbps にレート制限し、高優先度の音声および制御トラフィックのために 1 Mbps を確保します。また、設定例が示しているとおり、AP から送られるパケットは信頼されている必要があり、各パケットの VLAN タグに基づいて DSCP マーキングを保持またはダウンとマーキングする必要があります。このように、Voice VLAN 上の Cisco 7920 無線 IP Phone が送信元であるパケットは、適切な DSCP マーキングを保持する必要があり、データ VLAN 上のデータ デバイスが送信元であるパケットは、DSCP 値 0 に再マーキングする必要があります。
表17-3 は Cisco アナログ ゲートウェイ用の Cisco IP テレフォニー機能、 表17-4 は Cisco IP Phone 用の機能、 表17-5 は Cisco IP ソフトウェア デバイス用の機能をそれぞれ要約したものです。
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3.ATA 188 では 2 つの 10/100 Base-T、ATA 186 では 1 つの 10 Base-T 10.UDP ポート 2427 では MGCP シグナリングをマーキングしますが、TCP ポート 2428 ではベストエフォート型の MGCP キープアライブ パケットをマーキングします。 |
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20.Cisco IP Phone 7920 でサポートされている唯一のヘッドセットは、2.5 mm ジャックです。http://www.cisco.getheadsets.com で入手可能です。 |
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