概要
Cisco Unified Communications Manager 一括管理(BAT)は、Web ベースのアプリケーションで、Cisco Unified Communications Manager データベースに対してバルク トランザクションを実行します。同種の電話機、ユーザ、およびポートを多数一括で追加、更新、または削除できます。今まで、Cisco Unified Communications Manager の管理機能では、データベース トランザクションを個々に手作業で処理する必要がありましたが、BAT を使用すると、プロセスを自動化し、追加、更新、および削除の操作をはるかに高速に処理できるようになります。
(注) [一括管理]メニューは、Cisco Unified Communications Manager サーバの最初のノードでのみ表示されます。
Bulk Provision Service(BPS)は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの[一括管理]メニューを使用して送信されたすべてのジョブを管理および保守します。このサービスは、Cisco Unified Communications Manager Serviceability から開始できます。
BPS Server サービス パラメータによって、このサービスを特定のサーバ上でアクティブにするかどうかが決まります。BPS は、Cisco Unified Communications Manager の最初のノードでのみアクティブにする必要があります。
BAT で処理できるデバイスとレコードのタイプは、次のとおりです。
• Cisco Unified IP Phone(たとえば Voice Gateway(VG)電話機、Computer Telephony Interface(CTI)ポート、および H.323 クライアント)の追加、更新、削除、および Skinny Client Control Protocol(SCCP)から Session Initiation Protocol(SIP)への電話機の移行
• ユーザの追加、更新、および削除
• ユーザ デバイス プロファイルの追加、更新、および削除
• Cisco Unified Communications Manager のアシスタントとマネージャのアソシエーションの追加、更新、および削除
• Cisco Catalyst 6000 FXS アナログ インターフェイス モジュール上のポートの追加、更新、および削除
• Cisco VG200 および Cisco VG224 のアナログ ゲートウェイとポートの追加または削除
• Forced Authorization Code の追加および削除
• Client Matter Code の追加および削除
• コール ピックアップ グループの追加または削除
• CUP/CUPC ユーザの更新またはエクスポート
• リージョン マトリクスの実装または実装解除
• アクセス リストの挿入、削除、またはエクスポート
• 設定のエクスポートまたはインポート
• リモート接続先およびリモート接続先プロファイルの挿入、削除、またはエクスポート
(注) Cisco Unified CallManager 一括管理でバルク トランザクションを実行するときは、レコード数の制限を最大の 12,000 レコードにすることをお勧めします。この制限数は、BAT を使用してレコードを挿入、更新、削除、またはクエリーを行う場合に適用されます。
デバイスは、ユーザ情報と組み合せて処理することも可能です。たとえば、CTI ポートおよびユーザを追加する場合、BAT の「Enable CTI Application Use」を選択して、CTI ポートを必要とするアプリケーション(たとえば Cisco IP SoftPhone)を使用するユーザを短時間で追加できます。
BAT のオプション コンポーネントである Cisco Unified Communications Manager Auto-Register Phone Tool(TAPS) を使用すると、大型システムの管理に伴う時間と手間がさらに減少します。たとえば、新しい電話機を大量に追加する必要がある場合、BAT を使用すれば、ダミーのメディア アクセス制御(MAC)アドレスを持つデバイスを追加することで、MAC アドレスを 1 つずつデータ入力ファイルに入力しなくて済みます。電話機をインストールしたら、電話機のユーザまたは管理者は、Unified CM Auto-Register Phone Tool 電話番号にダイヤルしていくつかの音声プロンプトに従うだけで、電話機に適切なユーザ デバイス プロファイルをダウンロードできます。Unified CM Auto-Register Phone Tool の詳細については、「Cisco Unified Communications Manager Auto-Register Phone Tool の使用方法」を参照してください。
次のトピックでは、BAT の使用方法について説明します。
• 「一括管理のインストール」
• 「BAT データ入力ファイル」
• 「BAT 設定プロセス」
• 「BAT アプリケーションの使用方法」
BAT 設定プロセス
BAT は、複数のステップから成るプロセスを使用して、バルク設定トランザクションを準備します。BAT が提供する[一括管理]メニュー オプションを使用して、設定タスクを順に処理できます。BAT プロセスには、次のタスクが含まれています。
1. データ入力用のテンプレートを設定する。
2. CSV データ ファイルの形式を定義する。
3. バルク トランザクションにおける各デバイス用データを収集する。
4. トランザクション用の該当ターゲットおよび機能を選択するデータ ファイルをアップロードする。
5. Cisco Unified Communications Manager データベースを使用してデータ入力ファイルを確認する。
6. 実行するためにジョブを送信する。
7. ジョブをスケジュールする。
8. Cisco Unified Communications Manager データベースにデバイスを挿入するためのジョブを実行する。
BAT メニューの使用方法
[一括管理]メニューから、次のデバイスまたは設定オプションのいずれかを選択します。
• [ファイルのアップロード/ダウンロード]
• [電話]
• [ユーザ]
• [電話とユーザ]
• [マネージャ/アシスタント]
• [ユーザデバイスプロファイル]
• [ゲートウェイ]
• [FAC]
• [CMC]
• [コールピックアップグループ]
• [モビリティ]
• [リージョンマトリクス]
• [インポート/エクスポート]
• [CUP]
• [TAPS]
• [ジョブスケジューラ]
オプションを選択すると、対応するメニュー項目が表示されます。たとえば、[電話]を選択すると、次のメニュー項目が表示されます。
• [電話の確認]:電話機のレコードを検証します。
• [電話の挿入]:新しい電話機を追加します。
• [電話の更新]:既存の電話機を見つけて修正します。
• [電話の削除]:電話機を見つけて削除します。
• [電話のエクスポート]:特定の電話機レコードまたはすべての電話機レコードを見つけてエクスポートします。
• [回線の追加/更新]:既存の電話機に新しい回線を追加します。また既存の電話機の回線を見つけて修正します。
• [電話のリセット/リスタート]:電話機を見つけてリセットまたは再起動します。
• [電話レポートの作成]:電話機に関するカスタマイズされたレポートを生成します。
• [電話の移行]:SCCP プロトコルから SIP プロトコルに電話機を移行します。
[一括管理]メニューからメニュー オプションを選択すると、対応するウィンドウ(たとえば[電話テンプレートの設定(Phone Template Configuration)]ウィンドウ)が表示されます。設定ウィンドウには、テンプレートを定義するための入力フィールドがあります。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT テンプレートの使用方法
BAT 設定プロセスの最初のタスクでは、設定するデバイス用のテンプレートを設定します。追加または修正する電話機またはデバイスのタイプを指定し、次に、バルク トランザクション内のすべての電話機またはデバイスに共通の機能を記載した BAT テンプレートを作成します。
BAT テンプレートを作成できるデバイス オプションのタイプは、次のとおりです。
• [電話]:すべての Cisco Unified IP Phone モデル、Cisco ATA 186、Cisco VGC 電話機、CTI ポート、および H.323 クライアント
• [ゲートウェイ]:Cisco VG200 および Cisco Catalyst 6000 FXS アナログ インターフェイス モジュール
• [ユーザデバイスプロファイル]:Cisco Unified IP Phone 7900 シリーズおよび Cisco SoftPhone
バルク トランザクションにおいてすべてのデバイスに共通のテンプレート フィールドに値を指定して、BAT テンプレートを定義します。BAT テンプレート フィールドに必要な値は、Cisco Unified Communications Manager の管理ページでデバイスを追加するときに入力する値とほぼ同じです。
BAT テンプレートを作成する前に、デバイス プール、ロケーション、コーリング サーチ スペース、ボタン テンプレート、ソフトキー テンプレートなどの設定値が、Cisco Unified Communications Manager の管理ページに設定されていることを確認してください。
BAT テンプレートを作成したら、名前を付けて保存します。設定プロセスの後の部分で、このテンプレート名に CSV データ ファイルを関連付けます。テンプレートはシステムに保存されるので、今後のバルク トランザクションでこれらのテンプレートを再利用できます。たとえば、特定のボタン テンプレートとコーリング サーチ スペースを使用して Cisco IP Phone 7960 用テンプレートを設定した後で、違うボタン テンプレートを使用してエクステンション モビリティ機能が有効になっている別の Cisco IP Phone 7960 用テンプレートを設定できます。同じ設定を持つ多数の電話機を追加する必要があるときに、既存の BAT テンプレートを再利用できます。
マスター電話機テンプレート
複数の回線を持つ電話機のグループを追加する場合、複数の回線を備え、特定の電話機モデルに広く使用される値を持つマスター電話機テンプレートを作成します。マスター テンプレートを使用すると、マスター電話機テンプレートの回線数を上限として、異なる数の回線を持つ複数の電話機を追加できます。たとえば、8 回線を持つ Cisco Unified IP Phone 7960 用のマスター電話機テンプレートを作成するとします。このテンプレートを使用すると、1 回線または 2 回線から最大で 8 回線を持つ電話機を追加できます。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
CSV データ ファイルの処理
CSV データ ファイルには、各デバイスに固有な設定や情報(たとえば、電話番号、MAC アドレス、および説明)が含まれています。CSV データ ファイル内のすべての電話機とデバイスが、同じ電話機モデルとデバイス モデルであることと、BAT テンプレートと一致していることを確認してください。CSV データ ファイルには、BAT テンプレートの値の一部を複写できます。CSV データ ファイル内で値を設定すると、BAT テンプレートで設定されている値は上書きされます。この上書き機能によって、特殊な設定が可能になります。
テンプレート値の上書きの例
バルク トランザクション内の大部分の電話機を、ボイス メッセージ システムにリダイレクトする場合、[話中転送(Forward Busy Internal/External)](CFB)フィールドおよび[無応答時転送(Forward No Answer nternal/External)](CFNA)フィールドにボイス メッセージ番号を設定します。しかし、バルク トランザクション内の一部の電話機を、ボイス メッセージ システムではなく秘書にリダイレクトする場合は、CSV データ ファイル内の CFB フィールドおよび CFNA フィールドに、秘書の電話番号を指定できます。このように設定することによって、大部分の電話機は、BAT 電話機テンプレートから CFB および CFNA の値を使用しますが、一部の電話機は、CSV データ ファイルに指定されている秘書の電話番号を使用します。
電話機用の CSV データ ファイルには、複数の電話番号が含まれる場合があります。CSV データ ファイルに入力する電話番号の数は、BAT 電話機テンプレートで設定されている回線数を超えることはできません。回線数が設定値を超えると、エラーが発生します。
次のトピックでは、CSV データ ファイルのタイプについて説明します。
• 「新しいデバイスの追加用の CSV データ ファイル」
• 「既存デバイスの更新用の CSV データ ファイル」
• 「CSV データ ファイルのファイル形式のカスタマイズ」
新しいデバイスの追加用の CSV データ ファイル
システムに新しいデバイスを追加する場合、BAT 専用に設計された Microsoft Excel スプレッドシートを使用できます。BAT スプレッドシートには、次に挙げる便利な機能があります。
• 異なるデバイス用のマクロを含むデータ ファイル テンプレート
• カスタマイズされたファイル形式定義
• 複数の電話回線のサポート
• エラー チェックの記録
• CSV 形式へのファイル変換
新しいレコードを作成する場合、BAT.xlt という名前の BAT スプレッドシートを使用します。このスプレッドシートを使用すると、CSV 形式にエクスポートするときにデータが自動的に確認されます。BAT スプレッドシートの使用方法の詳細については、「BAT スプレッドシートをデータ収集に使用する方法」を参照してください。
(注) BAT.xlt は、有効な文字、データ型、および特定のフィールドのフィールド長についてのみデータを検証します。詳細については、「CSV データ ファイルの電話機レコードの確認」を参照してください。
CSV 形式のファイルの処理に精通している BAT ユーザであれば、テキスト エディタを使用して、デバイス挿入タスク ウィンドウに用意されているサンプル テキスト ファイルに準じて CSV データ ファイルを作成できます。テキストベースの CSV データ ファイルの詳細については、 付録 A「テキストベースの CSV ファイル」 を参照してください。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
既存デバイスの更新用の CSV データ ファイル
既存の電話機とデバイスを修正または更新するには、これらのデバイスのレコードを検索する必要があります。BAT では、2 つの方法で電話機、ゲートウェイ、およびデバイス プロファイルを検索できます。つまり、カスタマイズされたクエリーを使用する方法とカスタム ファイルを使用する方法です。
カスタマイズされたクエリー
BAT には、クエリー基準を定義するためのウィンドウがあります。特定のデバイス モデルを選択するか、デバイス詳細のリストと回線詳細のリストから検索条件を選択します。両方を選択することも可能です。特定のデバイス モデル(たとえば Cisco IP Phone 7912)のすべてのデバイスを検索する場合は、モデルは選択しますが、他の検索条件は追加しません。この処理によって、データベースに設定されている Cisco Unified IP Phone 7912 すべてのレコードを取得できます。
カスタム ファイル
クエリーで使用できる共通のアトリビュートがない場合は、BAT が提供するカスタム ファイル オプションを使用します。カスタム ファイルには、デバイス名または電話番号が記載されています。カスタム テキスト ファイルを作成するときは、それぞれのレコードを別々の行に記述します。検索を実行すると、条件に一致するレコードをすべて取得できます。
エクスポート ファイル
電話機のグループを移動する必要がある場合は、エクスポート ユーティリティを使用します。エクスポート ユーティリティを使用すると、Cisco Unified Communications Manager データベース内の既存レコードを抽出し、CSV データ ファイルに移動できます。電話機を移動するときは、[電話のエクスポート]の[すべての詳細]オプションを使用します。このオプションを使用すると、電話機に関連する情報(デバイス アトリビュート、回線アトリビュート、サービスなど)をすべて持つレコードを含むエクスポート ファイルが生成されます。同じような回線設定を持つ電話機が複数ある場合、テンプレートを使用すれば、特定の詳細情報を持つ電話機レコードをエクスポートすることもできます。エクスポート ユーティリティを使用したデバイスの更新の詳細については、「電話機エクスポートの使用方法」を参照してください。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
CSV データ ファイルのファイル形式のカスタマイズ
CSV データ ファイルには、デバイス アトリビュートを表す文字列と、カンマ区切り値(CSV)形式で記述された情報が格納されています。Cisco Unified Communications Manager データベースにデータ レコードを挿入する場合は、各データ ファイルが CSV 形式であることを確認してください。以前のリリースの BAT では、CSV ファイルの形式は決まっており、次の 2 つのオプションがありました。
• [Default format]:各デバイスに対して制限された固定数のアトリビュートと設定を持つ CSV ファイル
• [All details format]:エクスポート ユーティリティにより作成され、各デバイスのアトリビュートと設定すべてを持つ CSV ファイル
CSV データ ファイルの最初の行には、ファイル形式、つまり、CSV ファイルに含まれている各フィールドの名前が表示されます。このファイル形式情報を利用すると、CSV データ ファイル内の特定のフィールドのエントリを簡単に見つけることができます。たとえば、次に示す CSV ファイルの例では、[USER ID]はヘッダー内の 4 番目のフィールドを表しており、電話機に対応した CSV ファイルでは、4 番目のフィールドは「johns」になっています。
デフォルトのファイル形式の CSV データ ファイルの例
MAC ADDRESS,DESCRIPTION,LOCATION,USER ID,DIRECTORY NUMBER 1,DISPLAY 1,LINE TEXT LABEL 1,FORWARD BUSY EXTERNAL 1,FORWARD NO ANSWER EXTERNAL 1,FORWARD NO COVERAGE EXTERNAL 1,FORWARD BUSY INTERNAL 1,FORWARD NO ANSWER INTERNAL 1,FORWARD NO COVERAGE INTERNAL 1,CALL PICKUP GROUP 1,SPEED DIAL NUMBER 1, SPEED DIAL LABEL 1
1231123245AB,SEP1231123245AB,Dallas,johns,9728437154,9728437154,Mike,9728437172,9728437196,9728437127,9728437154,9728437178,9728437189,9728437121/TollByPass,1230000000,Helpdesk
9728437127,9728437154,9728437178,9728437189,Marketing,1230000000,Helpdesk
このリリースでは、[電話ファイル形式の作成(Create Phone File Format Configuration)]ウィンドウを使用して、CSV データ ファイルのファイル形式をカスタマイズできるようになりました。BAT テンプレートに含まれているアトリビュートを、独自のファイル形式に追加できます。この機能を使用すると、テンプレートのエントリを、デバイス用の特定のアトリビュート値で上書きできます。たとえば、独自のファイル形式のルート パーティション アトリビュートを選択し、電話機ごとに、異なるパーティションを CSV データ ファイルに入力できます。
このウィンドウでは、[デバイスフィールド(Device Fields)]と[回線フィールド(Line Fields)]から特定のアトリビュートを選択できます。
次のデバイス アトリビュートは、すべてのファイル形式に必ず含まれます。
• [MAC Address]
• [Description]
[ファイル形式(File Format)]ダイアログボックスでは、[デバイスフィールド(Device Fields)]ボックスでデバイス アトリビュートを簡単に選択できます。矢印をクリックすると、そのアトリビュートを[選択済みのデバイスフィールド(Selected Device Fields)]ボックスに移動できます。Ctrl キーを押したまま選択すると、複数のアトリビュートを同時に選択できます。
ファイル形式内のデバイス アトリビュート フィールドと回線アトリビュート フィールドの順序は、上向き矢印と下向き矢印を使用して変更できます。アトリビュートを選択した後に、上向き矢印をクリックすると、その項目は前方に移動し、下向き矢印をクリックすると、その項目は後方に移動します。回線アトリビュートをデバイス アトリビュートより前に移動したり、短縮ダイヤルの順序を変更したりすることはできません。
ヒント CSV ファイル形式は、別のデータベースに格納されている従業員の電話機情報の配列に合うようにカスタマイズすることもできます。この方法を利用すると、会社のデータベースと Cisco Unified Communications Manager データベースとの間でデータを簡単にエクスポートできます。
カスタマイズされたファイル形式の CSV データ ファイルの例
[デバイスフィールド(Device Fields)]:MAC Address、Description、Device Pool、CSS
[回線フィールド(Line Fields)]:Directory number、Partition、Line Text Label(ファイル内では電話番号の後に移動)
[ファイル形式(File Format)]には、短縮ダイヤルのコードは含まれません。[Include Speed Dials in the CSV Format]チェックボックスをオンにすると、短縮ダイヤルを選択することができます。
MAC ADDRESS,DESCRIPTION,DEVICE POOL,CSS,DIRECTORY NUMBER,LINE TEXT LABEL,PARTITION,
2234900AEF01,SEP2234900AEF01,DP_1,CSS_Restricted,
9725098827,Lobby Phone,Part1
ファイル形式と CSV データ ファイルの関連付け
テキスト エディタを使用して CSV データ ファイルを作成する場合、最初に、カスタマイズされたファイル形式を作成し、そのファイル形式で指定した順序で値を入力することができます。カスタマイズされたファイル形式のテキストベースの CSV データ ファイルを挿入する前に、その CSV データ ファイルにファイル形式名を関連付ける必要があります。1 つの CSV データ ファイルに関連付けられるファイル形式は 1 つだけです。
[ファイル形式の追加(Add File Format)]ウィンドウを使用して、[ファイル名(File Name)]ドロップダウン リストで CSV データ ファイル <CSV ファイル名>.txt を選択します。次に、[形式ファイルの名前(Format File Name)]ドロップダウン リストで、希望するファイル形式を選択します。CSV データ ファイル内のデータは、選択したカスタム ファイル形式と一致している必要があります。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT スプレッドシートをデータ収集に使用する方法
BAT スプレッドシートを使用すると、CSV データ ファイルを簡単に作成できます。複数のデバイスを追加し、各デバイスのレコードをスプレッドシート形式で表示できます。スプレッドシート内のファイル形式はカスタマイズ可能です。確認とエラー チェックが自動的に行われるので、設定エラーを減少させることができます。BAT スプレッドシートの下部には複数のタブがあり、このタブを使用して、BAT 内のさまざまなデバイスとユーザの組み合せに必要なデータ入力フィールドにアクセスできます。
(注) BAT.xlt は、有効な文字、データ型、および特定のフィールドのフィールド長についてのみデータを検証します。詳細については、「CSV データ ファイルの電話機レコードの確認」を参照してください。
CSV データ ファイルは、BAT テンプレートと連携して動作します。たとえば、BAT スプレッドシートの[Phones]タブでは、[Location]、[Forward Busy Destination]、または[Call Pickup Group]の各フィールドをブランクのままにすることができます。その場合、これらのフィールドには、BAT 電話機テンプレートからの値が使用されます。しかし、[Forward Busy Destination]フィールドまたは[Call Pickup Group]フィールドに値を指定すると、その値が BAT 電話機テンプレートでこれらのフィールドに対して設定されている値を上書きします。
ヒント Cisco Unified Communications Manager をインストールすると、BAT スプレッドシート用の Microsoft Excel ファイルは最初のノードのデータベース サーバに置かれますが、通常、最初のノードのデータベース サーバは Microsoft Excel を実行していません。最初のノードのデータベースサーバから、作業用のローカル PC に BAT.xlt ファイルをダウンロードする必要があります。
ローカル マシンにダウンロードする手順については、「ファイルのアップロードとダウンロード」を参照してください。 BAT.xlt ファイルを Microsoft Excel がインストールされているローカル マシンにダウンロードします。
BAT.xlt スプレッドシートを使用して CSV データ ファイルを作成するには、BAT.xlt ファイルを見つけてダブルクリックします。BAT スプレッドシートを開くときは[マクロを有効にする]を選択しておく必要があります。
スプレッドシートには、アトリビュート ヘッダーを持つカラムのセットが表示されます。ヘッダーは、BAT フィールドの名前、必須フィールドであるかオプション フィールドであるかの区別、およびフィールドに入力可能な最大文字数を示すためのものです。
スプレッドシートの下部には、すべてのデバイスに対応するタブが表示されています。処理をするデバイス タイプのタブをクリックすると、カラムが調整され、選択したデバイスに関連するフィールドがすべて表示されます。たとえば、電話機とユーザを同時に追加するには、 [Phones-Users] のマークが付いたタブをクリックします。
ヒント スプレッドシートを開くときに「マクロを有効にする」オプションが表示されない場合は、Excel のマクロ セキュリティが「高」に設定されている可能性があります。実行するマクロのマクロ セキュリティが「中」か「低」であることを確認してください。マクロのセキュリティを「中」に設定するには、Excel メニューから[ツール]>[マクロ]>[セキュリティ]を選択します。[セキュリティ レベル]を[中]に設定します。Excel を閉じて、再度開きます。この操作により、次回にスプレッドシートを開くときに、「マクロを有効にする」オプションが表示されます。
次に、 [Create File Title] ボタンをクリックして、CSV データ ファイルのファイル形式を定義します。[Field Selection]ダイアログボックスを使用して、CSV データ ファイルに含める項目と、項目の順序を選択します。 [Create] をクリックすると、スプレッドシート内のカラムは、指定した新しいファイル形式に合せて調整されます。
最初の行では、すべての必須フィールドおよび該当するオプション フィールドに、デバイスのデータを入力します。デバイスごとにデータを新しい行に入力してください。
(注) スプレッドシート内にブランク行がある場合、システムは「end of file」マーカーとして処理し、それ以降のレコードを廃棄します。
すべてのデバイス レコードの入力が完了したら、BAT スプレッドシート データを CSV ファイル形式でエクスポートします。BAT は、CSV ファイル形式を使用して、Cisco Unified Communications Manager の最初のノードのデータベースに対してバルク トランザクションを実行します。
(注) いずれかのフィールドにカンマを入力した場合、BAT.xlt を使用して BAT 形式にエクスポートするときに、そのフィールド エントリは二重引用符で囲まれます。
CSV 形式ファイルは、テキスト ファイルとして、ユーザが選択した別のフォルダに保存されます。ファイル名の形式は次のとおりです。
<tabname><timestamp>.txt
ここで、<tabname> は、作成したデバイス入力ファイルのタイプ(電話、ユーザ デバイス プロファイル など)を表します。<timestamp> は、ファイルが作成された正確な日時を表します。
次に、Cisco Unified Communications Manager の管理ページの[一括管理]で、[ファイルのアップロード/ダウンロード]オプションを使用して、変換した CSV データ ファイル(CSV 形式バージョン)を Cisco Unified Communications Manager データベース サーバに戻します。詳細については、「ファイルのアップロードとダウンロード」を参照してください。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT データ入力ファイルの確認
次のタスクでは、ファイルの確認オプションを使用します。このタスクでは、CSV データ ファイルの名前およびデバイス用の BAT テンプレートを選択します。CSV データ ファイルにすべての詳細が記述されている場合は、モデルを選択します。レコードの挿入方法としては、次のオプションがあります。
[固有の詳細]: デフォルト形式または Custom file 形式のレコードを確認します。
[すべての詳細]: エクスポート ユーティリティで[すべての詳細]オプションを使用して生成したファイルのレコードを確認します。
確認オプションを選択すると、システムは、最初のノードのデータベースの情報と照合してエラーをチェックする確認ルーチンを実行します。チェックされる項目は、次のとおりです。
• データベース テーブルに依存しないフィールド(たとえば、説明、表示テキスト、および短縮ダイヤルラベル)に、有効な文字が使用されていること。
• Cisco Unified Communications Manager で、グループ、プール、パーティション、および他の参照アトリビュートが設定されていること。
• デバイスに設定されている回線数が、デバイス テンプレートと一致していること([固有の詳細]の場合のみ)。
ここでは、ユーザが存在するかどうか、または BAT で定義した必須フィールドやオプション フィールド(たとえばダミーの MAC アドレス)についてはチェックされません。
トランザクションが完了したら、[ジョブスケジューラ(Job Scheduler)]ウィンドウの [Log File Name] リンクをクリックして、正しいと確認できなかったデバイスと、エラー コードを示すログ ファイルを表示します。ログ ファイルの詳細については、「BAT および Unified Communications Manager Auto-Register Phone Tool のトラブルシューティング」を参照してください。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。
BAT データ入力ファイルの挿入
データ入力ファイルの確認が終了したら、挿入ウィンドウを使用して、デバイス レコードを Cisco Unified Communications Manager の最初のノードにあるデータベースに追加できます。このタスクでは、データ入力ファイルの名前、デバイス用の BAT テンプレート、およびモデル(必要に応じて)を選択します。レコードの挿入方法としては、次のオプションがあります。
[固有の詳細]: カスタマイズされたファイル形式のレコードを挿入します。
[すべての詳細]: エクスポート ユーティリティで[すべての詳細]オプションを使用して生成したファイルのレコードを挿入します。
[ジョブ情報(Job Information)]にジョブ情報の詳細を入力して[送信]をクリックします。ジョブが作成され、[一括管理]メニューの[ジョブスケジューラ]オプションを使用してアクセスできるようになります。ステータスの表示、ジョブのスケジュールやアクティブ化には、[ジョブスケジューラ(Job Scheduler)]ウィンドウを使用します。
(注) 電話機レコードの回線情報に何らかの問題がある場合、BAT は、その電話機レコードを挿入しません。
トランザクションが完了したら、[ジョブスケジューラ(Job Scheduler)]ウィンドウで [Log File Name] をクリックすると、追加されたレコード数と問題のあるレコード数を示すログ ファイル(エラー コードを含む)が表示されます。ログ ファイルの詳細については、「BAT および Unified Communications Manager Auto-Register Phone Tool のトラブルシューティング」を参照してください。
その他の項目
詳細については、「関連項目」を参照してください。