この製品のマニュアルセットは、偏向のない言語を使用するように配慮されています。このマニュアルセットでの偏向のない言語とは、年齢、障害、性別、人種的アイデンティティ、民族的アイデンティティ、性的指向、社会経済的地位、およびインターセクショナリティに基づく差別を意味しない言語として定義されています。製品ソフトウェアのユーザーインターフェイスにハードコードされている言語、RFP のドキュメントに基づいて使用されている言語、または参照されているサードパーティ製品で使用されている言語によりドキュメントに例外が存在する場合があります。シスコのインクルーシブランゲージに対する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。
このドキュメントは、米国シスコ発行ドキュメントの参考和訳です。リンク情報につきましては、日本語版掲載時点で、英語版にアップデートがあり、リンク先のページが移動/変更されている場合がありますことをご了承ください。あくまでも参考和訳となりますので、正式な内容については米国サイトのドキュメントを参照ください。
この章では、Fabric Manager で使用される基本的なインターフェイスについて説明します。たとえば、ギガビット イーサネット インターフェイス、ファイバ チャネル インターフェイス、Nexus ハードウェア上の仮想インターフェイス、バッファ クレジット、管理インターフェイス、VSAN インターフェイス、共有インターフェイス リソース、トランキング、ポートチャネル、N Port Virtualization(NPV; N ポート バーチャライゼーション)、FlexAttach 仮想 pWWN などのインターフェイスについて説明します。
Cisco Nexus 5000 シリーズ スイッチは、Fibre Channel over Ethernet(FCoE)をサポートします。そのため、スイッチとサーバ間の同じ物理イーサネット接続で、ファイバ チャネルとイーサネット トラフィックを伝送できます。
FCoE のファイバ チャネル部分は、仮想ファイバ チャネル インターフェイスとして設定されます。仮想ファイバ チャネル インターフェイスでは、論理ファイバ チャネル機能(インターフェイス モードなど)を設定できます。
トランキングは VSAN トランキングとも呼ばれ、Cisco MDS 9000 ファミリのスイッチに特有の機能です。トランキングでは、相互接続ポートが同一物理リンクによって複数の VSAN のフレームを送受信できます。トランキングは E ポートおよび F ポートでサポートされます。
ポートチャネルは、ファイバ チャネルと FICON トラフィックの両方について、複数の物理 ISL を帯域幅が大きく、またポートの耐障害性が高い 1 つの論理リンクに集約します。この機能を使用すると、最大 16 の拡張ポート(E ポート)またはトランキング E ポート(TE ポート)をポートチャネルにバンドルできます。ISL ポートは任意のスイッチング モジュールに配置できるため、特定のマスター ポートは必要ありません。ポートまたはスイッチング モジュールに障害が発生した場合、ファブリックを再設定しなくても、ポートチャネルは引き続き正常に機能します。
Cisco NX-OS ソフトウェアでは、隣接するスイッチ間でポートチャネル設定情報を交換するときにプロトコルを使用するので、ポートチャネル管理が簡易化されます。たとえば、誤設定の検出や、互換性のある ISL でのポートチャネルの自動作成などの管理機能です。自動設定モードでは、互換性のあるパラメータを使用する ISL によって、チャネル グループが自動的に構成されます。手動操作は必要ありません。
ポートチャネルでは、発信元 FC-ID と宛先 FC-ID のハッシュ、さらにオプションで交換 ID を使用して、ファイバ チャネル トラフィックのロード バランスが実行されます。ポートチャネルを使用するロード バランシングは、ファイバ チャネル リンクと FCIP リンクの両方で実行されます。また、Cisco NX-OS ソフトウェアを設定して、コストが同じ複数の FSPF ルート間でロード バランスを実行することもできます。
Cisco MDS 9100 シリーズのファイバ チャネル ポート レートの制限機能によって、4 つのホスト最適化ポートのグループ内で個々のファイバ チャネル ポートに使用できる帯域幅サイズを制御します。1 つまたは複数のファイバ チャネル ポートについて帯域幅を制限すると、使用率が高い状況でも、グループ内の他のポートが使用できる帯域幅を増やすことができます。ポート レートの制限は、発信元での WAN トラフィックを抑制して、ファイバ チャネルと IP データ ネットワーク デバイスの過度なバッファリングを解消する場合にも有効です。
フル回線レートのファイバ チャネル ポートには、255 以上のバッファ クレジットの標準があります。クレジットを追加することで、ファイバ チャネル SAN 拡張の距離が長くなります。拡張クレジットを使用すると、必要に応じて、モジュールの 6000 を超えるバッファ クレジットのプールから最大 4095 のバッファ クレジットをポートに割り当て、ファイバ チャネル SAN の距離を大幅に拡張することができます。
Cisco NX-OS ソフトウェアは業界標準の N Port Identifier Virtualization(NPIV; N ポート ID バーチャライゼーション)をサポートします。NPIV を使用すると、単一の物理ファイバ チャネル リンクで複数の N ポート ファブリックが同時にログインできます。NPIV をサポートする HBA では、ホスト上の各仮想マシン(OS パーティション)についてゾーン分割とポート セキュリティを個別に設定できるようにすることで、SAN セキュリティを改善できます。NPIV はサーバ接続に有効なだけでなく、コアおよびエッジの SAN スイッチ間の接続にも有効です。
N Port Virtualizer(NPV; N ポート バーチャライザ)は、コアエッジ SAN のファイバ チャネル ドメイン ID 数を減らすことができる補完的な機能です。NPV モードで動作する Cisco MDS 9000 ファミリ ファブリック スイッチはファブリックに参加せず、コア スイッチ リンクとエンド デバイス間でトラフィックを通過させるだけです。このため、スイッチのドメイン ID は不要です。NPIV は、NPV コア スイッチへのリンクを共有する複数のエンド デバイスにログインするために、NPV モードのエッジ スイッチで使用されます。この機能を使用できるのは、Cisco MDS ブレード スイッチ シリーズ、Cisco MDS 9124 マルチレイヤ ファブリック スイッチ、および Cisco MDS 9134 マルチレイヤ ファブリック スイッチだけです。
Cisco NX-OS は FlexAttach 機能をサポートします。SAN 環境の主な問題の 1 つは、サーバのインストールと交換に必要な時間と労力です。これらのプロセスには SAN 管理者とサーバ管理者の両方が関係するため、管理者間の対話と調整に時間がかかる可能性があります。SAN 管理者とサーバ管理者間の対話を回避するには、新しいサーバをインストールするとき、または既存のサーバを交換するときに、SAN の設定を変更しないようにします。FlexAttach ではこのような問題に対処し、サーバのインストールや交換時の設定の変更と、SAN 管理者とサーバ管理者に必要な時間と調整を減らすことができます。この機能を使用できるのは、NPV モードをイネーブルにした、Cisco MDS 9000 ブレード スイッチ シリーズ、Cisco MDS 9124、および Cisco MDS 9134 だけです。