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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Identity Services Engine(ISE)の複数の脆弱性により、認証された攻撃者が基盤となるオペレーティングシステムに対してコマンドインジェクション攻撃を実行し、権限をrootに昇格できる可能性があります。これらの脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者が該当デバイスで有効なクレデンシャルを持っている必要があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ise-injection-sRQnsEU9
該当製品
脆弱性のある製品
公開時点では、これらの脆弱性はCisco ISEに影響を及ぼしていました。
公開時点で脆弱性が確認されている Cisco ソフトウェアのリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために、他の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。また、いずれかの脆弱性の影響を受けるリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
注:これらの脆弱性は、Cisco ISE システムの有効な権限を持つユーザーのみエクスプロイトできます。ベストプラクティスとして、お客様はコンソールアクセスと管理 Web アクセスを制限できます。アクセス制限を設定するには、[管理(Administration)] > [システム(System)] > [管理者アクセス(Admin Access)] > [設定(Settings)] > [アクセス(Access)] > [IPアクセス(IP Access)] を選択します。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2023-20163:Cisco Identity Services Engineのコマンドインジェクションの脆弱性
Cisco ISEのWebベース管理インターフェイスの脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が、基盤となるオペレーティングシステムに対してコマンドインジェクション攻撃を実行し、権限をrootに昇格できる可能性があります。この脆弱性を不正利用するには、攻撃者は該当デバイスに対する有効な管理者レベルの権限を持っている必要があります。
この脆弱性は、ユーザ指定の入力の検証が不十分であることに起因します。攻撃者は、該当デバイスに巧妙に細工された HTTP 要求を送信することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は Web サービスユーザーの権限を使用して、基盤となるオペレーティングシステムで任意のオペレーティング システム コマンドを実行できる可能性があります。これ以上の問題を連鎖させることで、コマンドラインアクセスを持つ攻撃者は権限をルートに昇格させ、システムを完全に制御できるようになる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCwd30039
CVE ID:CVE-2023-20163
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:6.5
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:N
CVE-2023-20164:Cisco Identity Services Engineのコマンドインジェクションの脆弱性
Cisco ISEの特定のCLIコマンドの脆弱性により、認証されたローカルの攻撃者が、基盤となるオペレーティングシステムに対してコマンドインジェクション攻撃を実行し、権限をrootに昇格できる可能性があります。これらの脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者が該当デバイスに対する有効なAdministrator権限を持っている必要があります。
この脆弱性は、ユーザ指定の入力の検証が不十分であることに起因します。攻撃者は、巧妙に細工されたCLIコマンドを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は root に特権昇格できるようになります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCwd41219
CVE ID:CVE-2023-20164
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:6.0
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:L/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:N
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
修正済みリリース
発行時点では、次の表に記載されているリリース情報は正確でした。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
左の列にはシスコソフトウェアリリースが、右の列には、そのリリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこれらの脆弱性に対する修正を含むリリースが示されています。
CVE-2023-20163
Cisco ISE リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
2.7 以前 | 修正済みリリースに移行。 |
3.0 | 3.0P8(2023年7月) |
3.1 | 3.1P7(2023年6月) |
3.2 | 3.2P2 |
CVE-2023-20164
Cisco ISE リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
2.7 以前 | 脆弱性なし |
3.0 | 脆弱性なし |
3.1 | 脆弱性なし |
3.2 | 3.2P2 |
デバイスのアップグレード手順については、Cisco Identity Services Engine サポートページにあるアップグレードガイドを参照してください。
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
CVE-2023-20163:この脆弱性は、Cisco Advanced Security Initiatives Group(ASIG)のX.B.による内部セキュリティテストで発見されました。
CVE-2023-20164:この脆弱性は、Cisco ASIGのEvan Pickardによる内部セキュリティテストで発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2023年5月17日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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