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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Identity Services Engine(ISE)の複数の脆弱性により、攻撃者が該当デバイスに任意のファイルをアップロードしたり、Cisco Discovery Protocol(CDP)処理を無効にしたりする可能性があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ise-file-upload-FceLP4xs
該当製品
脆弱性のある製品
これらの脆弱性は Cisco ISE に影響を及ぼします。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
Cisco ISE システムの権限を持つユーザーのみが、これらの脆弱性を不正利用できます。特定のあるいは限られた IP アドレスのみがコンソールと管理 Web にアクセスできるように制限することがベストプラクティスです。アクセス制限を設定するには、Web ベースの管理インターフェイスを開き、[管理(Administration)] > [システム(System)] > [管理者アクセス(Admin Access)] > [設定(Settings)] > [アクセス(Access)] > [IPアクセス(IP Access)] の順に選択します。
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために別の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。さらに、いずれかの脆弱性の影響を受けるソフトウェアリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2023-20195 および CVE-2023-20196:Cisco ISE における任意のファイルアップロードの脆弱性
Cisco ISE の 2 つの脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が、該当デバイスに任意のファイルをアップロードする可能性があります。これらの脆弱性を不正利用するには、攻撃者は該当デバイスの有効な管理者ログイン情報を持っている必要があります。
これらの脆弱性は、Web ベースの管理インターフェイスにアップロードされるファイルの検証が不適切なことに起因します。攻撃者は、細工されたファイルを該当デバイスにアップロードすることで、これらの脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用に成功すると、攻撃者はデバイス上の特定のディレクトリに悪意のあるファイルを保存できるようになります。攻撃者は、後からこれらのファイルにアクセスして、該当デバイスでルート権限を使用して任意のコードを実行するといった追加の攻撃を実行する可能性があります。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCwd93717 および CSCwd93720
CVE ID:CVE-2023-20195 および CVE-2023-20196
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:4.7
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:H/UI:N/S:U/C:L/I:L/A:L
CVE-2023-20213:Cisco ISE CDP のサービス妨害の脆弱性
Cisco ISE の CDP プロセス機能の脆弱性により、認証されていない隣接する攻撃者が該当デバイスの CDP プロセスでサービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、該当デバイスが CDP トラフィックを処理する際の境界チェックが不十分なことに起因します。攻撃者は、細工された CDP トラフィックをデバイスに送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用に成功すると、CDP プロセスがクラッシュし、ネイバー探索に影響を与え、Cisco ISE がリモートデバイスの到達可能性を判断する機能にも影響を与える可能性があります。クラッシュ後、インターフェイス コンフィギュレーション モードで cdp enable コマンドを実行して、CDP プロセスを手動で再起動する必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCwc71225
CVE ID:CVE-2023-20213
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:4.3
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:A/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:L
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の シスコサポート & ダウンロードページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコ ソフトウェアリリースを記載しています。中央および右の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこれらの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco ISE リリース | CVE-2023-20195 の最初の修正済みリリース および CVE-2023-20196 |
CVE-2023-20213 の最初の修正済みリリース |
---|---|---|
2.6 以前 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
2.7 | 2.7P10 | 2.7P10 |
3.0 | 3.0P8 | 3.0P7 |
3.1 | 3.1P8(2023 年 11 月) | 3.1P6 |
3.2 | 3.2P3 | 3.2P2 |
3.3 | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
デバイスのアップグレード手順については、Cisco Identity Services Engine サポートページにあるアップグレードガイドを参照してください。
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
CVE-2023-20195 および CVE-2023-20196:これらの脆弱性は、Cisco Advanced Security Initiatives Group(ASIG)の Arthur Vidineyev によるシスコ内部のセキュリティテストで発見されました。
CVE-2023-20213:この脆弱性は、シスコ内部でセキュリティテストを実施中、Cisco ASIG の X.B. によって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2023 年 11 月 1 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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