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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Snortのアクセスコントロールポリシーの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当システムで設定されたポリシーをバイパスできる可能性がある、複数のシスコ製品が影響を受けます。
この脆弱性は、アクセスコントロールポリシーの設定時に発生する論理エラーに起因します。攻撃者は、該当デバイスへの接続を確立することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は該当システムで設定されているアクセスコントロールルールをバイパスできる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ftd-snort3acp-bypass-3bdR2BEh
このアドバイザリは、2023 年 11 月に公開された Cisco ASA、FTD、および FMC のセキュリティ アドバイザリ バンドルに含まれています。アドバイザリとリンクの一覧については、Cisco Event Response:2023 年 11 月に公開された Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェア セキュリティ アドバイザリ バンドル(半期)を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
公開時点でこの脆弱性の影響を受けた製品については、次のセクションを参照してください。
オープンソースの Snort 3
公開時点では、この脆弱性はオープンソースのSnort 3に影響を与えました。
公開時点で脆弱性が存在していたSnortリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。Snortの詳細については、Snort Webサイトを参照してください。
Cisco FirePOWERおよびFirepower Threat Defenseソフトウェア
公開時点では、この脆弱性はCisco Firepower Threat Defense(FTD)およびCisco FirePOWER ServicesでSnort 3が実行されている場合に影響を与えました。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
Cisco FTDソフトウェアのSnort設定の確認
Cisco FTDソフトウェアリリース7.0.0以降の新規インストールでは、Snort 3がデフォルトで実行されます。Cisco FTDソフトウェアリリース6.7.0以前を実行し、リリース7.0.0以降にアップグレードされたデバイスでは、Snort 2がデフォルトで実行されます。
Cisco FTDソフトウェアでSnort 3が実行されているかどうかを確認するには、「Firepower Threat Defense(FTD)で実行されているアクティブなSnortバージョンの判別」を参照してください。この脆弱性を不正利用するには、Snort 3がアクティブである必要があります。
Cisco IOS XE製品
公開時点では、この脆弱性は、Cisco IOS XEソフトウェア用のCisco Unified Threat Defense(UTD)Snort Intrusion Prevention System(IPS)エンジン、またはCisco IOS XE SD-WANソフトウェア用のCisco UTDエンジンの脆弱性のあるリリースを実行する次のシスコ製品に影響を与えました。
注:UTDはデフォルトではこれらのデバイスにインストールされていません。UTDファイルがインストールされていない場合、デバイスは脆弱ではありません。
- 1000 シリーズ サービス統合型ルータ(ISR)
- 4000 シリーズ ISR
- Catalyst 8000V エッジソフトウェア
- Catalyst 8200 シリーズ エッジ プラットフォーム
- Catalyst 8300 シリーズ エッジ プラットフォーム
- Catalyst 8500L エッジプラットフォーム
- クラウドサービスルータ 1000V
- サービス統合型仮想ルータ(ISRv)
公開時点で脆弱性が確認されている Cisco ソフトウェアのリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
UTD が有効かどうかを確認する方法
デバイスでUTDが有効になっているかどうかを確認するには、show utd engine standard statusコマンドを使用します。出力のRunningの下にYesと表示されている場合は、UTDが有効になっています。出力がない場合、デバイスは影響を受けません。次の例は、UTDが有効になっているデバイスでの出力を示しています。
Router# show utd engine standard status
Engine version : 1.0.19_SV2.9.16.1_XE17.3
Profile : Cloud-Low
System memory :
Usage : 6.00 %
Status : Green
Number of engines : 1
Engine Running Health Reason
===========================================
Engine(#1): Yes Green None
=======================================================
.
.
.
Cisco Umbrellaセキュアインターネットゲートウェイ
この脆弱性は、クラウドベースのCisco Umbrellaセキュアインターネットゲートウェイ(SIG)に影響を与えます。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性がオープンソースのSnort 2には影響を与えないことを確認しました。
また、シスコは、この脆弱性が次のシスコ製品には影響を与えないことも確認しました。
- 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)ソフトウェア
- Cyber Vision
- Firepower Management Center(FMC)ソフトウェア
- Merakiアプライアンス
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
発行時点では、次の表に記載されているリリース情報は正確でした。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
修正済みリリース
修正済みリリースの詳細については、次の項を参照してください。
オープンソースSnortソフトウェア
発行時点では、次の表に示すリリース情報は正確でした。
Snortリリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
2.x | 脆弱性なし |
3.x | 3.1.57.0 |
Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェア
お客様が Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェアの脆弱性に対するリスクを判断できるように、シスコは Cisco Software Checker を提供しています。このツールを使うことで、特定のソフトウェアリリースに関連するすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索でき、それぞれのアドバイザリで言及された脆弱性を修正した最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。また、該当する場合には、Software Checker により判別されたすべてのアドバイザリに記載のすべての脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用するには、「Cisco Software Checker」ページの手順に従います。または、次のフォームを使用して、特定のソフトウェアリリースに影響を及ぼす脆弱性を検索します。このフォームを使用するには、次の手順に従います。
- ツールで検索するアドバイザリを選択します。すべてのアドバイザリ、セキュリティ影響評価(SIR)が「重大」または「高」のアドバイザリのみ、またはこのアドバイザリのみを選択します。
- 該当するソフトウェアを選択します。
- 該当するプラットフォームを選択します。
- リリース番号を入力します。たとえば、Cisco ASA ソフトウェアの場合は 9.16.2.11、Cisco FTD ソフトウェアの場合は 6.6.7 と入力します。
- [チェック(Check)] をクリックします。
関連情報
最適な Cisco ASA、FTD、または FMC ソフトウェアリリースの決定方法については、次の推奨リリースに関するドキュメントを参照してください。セキュリティ アドバイザリでより新しいリリースが推奨されている場合は、そのアドバイザリのガイダンスに従うことをお勧めします。
Cisco ASA の互換性
Cisco Secure Firewall ASA アップグレードガイド
Cisco Secure Firewall Threat Defense 互換性ガイド
Cisco UTDソフトウェア
発行時点では、次の表に示すリリース情報は正確でした。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
Cisco IOS XE ソフトウェア リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
17.12 より前 | 脆弱性なし |
17.12 | 17.12.2 (Nov 2023) |
17.13 | 17.13.1(2023年12月) |
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
Cisco Umbrellaセキュアインターネットゲートウェイ(SIG)
シスコは、クラウドベースのCisco Umbrella SIGでこの脆弱性に対処しています。ユーザの対処は必要ありません。
その他の情報が必要な場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | 修正済みソフトウェアの情報を更新。 | 修正済みリリース | Final | 2024年2月6日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2023 年 11 月 1 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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