High
High
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
ACI モードの Cisco Nexus 9000 シリーズ ファブリック スイッチの Cisco ACI Multi-Site CloudSec 暗号化機能における脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がサイト間で暗号化されたトラフィックを読み取ったり、変更したりする可能性があります。
この脆弱性は、影響を受けるスイッチの CloudSec 暗号化機能によって使用される暗号の実装の問題に起因します。ACI サイト間にパス上の位置を持つ攻撃者は、サイト間で暗号化されたトラフィックを傍受し、暗号解析技術を使用して暗号化を解除することで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はサイト間で送信されるトラフィックを読み取ったり、変更したりできる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしておらず、リリースする予定もありません。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-aci-cloudsec-enc-Vs5Wn2sX
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、リリース 14.0 以降を実行している ACI モードの Cisco Nexus 9000 シリーズ ファブリック スイッチが Multi-Site トポロジの一部であり、CloudSec 暗号化機能が有効になっている場合に影響します。
CloudSec 機能のステータスの確認
現在、CloudSec 暗号化には、Cisco Nexus 9332C や Cisco Nexus 9364C 固定スパインスイッチ、または Cisco Nexus N9K-X9736C-FX ラインカードを搭載した Cisco Nexus 9500 スパインスイッチを使用する必要があります。
ACI サイトで CloudSec 暗号化が使用されているかどうかを確認するには、Cisco Nexus Dashboard Orchestrator(NDO)で [インフラストラクチャ(Infrastructure)] > [サイト接続(Site Connectivity)] > [設定(Configure)] > [サイト(Sites)] > [サイト名(site-name)] > [サイト間接続(Inter-Site Connectivity)] を選択し、[CloudSec暗号化(CloudSec Encryption)] が [有効(Enabled)] とマークされているか確認します。
Cisco Nexus 9000 シリーズ スパインスイッチで CloudSec 暗号化が使用されているかどうかを確認するには、スイッチの CLI で show cloudsec sa interface all コマンドを使用します。次の例に示すように、任意のインターフェイスに対して Operational Status の出力が返される場合、CloudSec 暗号化が有効になっています。
POD1-SPINE1# show cloudsec sa interface all
================================================================================
Interface: Eth1/63.63(0x1a03e03f) Physical Interface: Eth1/63(0x1a03e000)
Operational Status: UP Retry: Off Control: deprecatedUdpPort
--------------------------------------------------------------------------------
Site-Id: 2 Peer: 172.16.200.200/32 Type: msite-multicast-tep Operational Status: UP
--------------------------------------------------------------------------------
.
.
.
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性がスタンドアロン NX-OS モードの Cisco Nexus 9000 シリーズ スイッチには影響を与えないことを確認しました。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処するためのソフトウェア アップデートをリリースしておらず、今後もリリースする予定はありません。Cisco Nexus 9332C および Nexus 9364C スイッチと Cisco Nexus N9K-X9736C-FX ラインカード用に Cisco ACI Multi-Site CloudSec 暗号化機能を使用しているお客様は、この機能を無効にし、サポート組織に連絡して、基盤となるサイト間接続の暗号化を実行するなどの代替オプションを評価することを推奨します。現在の ACI スパイン スイッチ ハードウェアでは、サイト間で転送中のデータを完全に暗号化する代替手段はありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
関連情報
Cisco Nexus スイッチに最適な Cisco NX-OS ソフトウェアリリースの決定に際してサポートが必要な場合は、以下の推奨リリースに関するドキュメントを参照してください。セキュリティ アドバイザリでより新しいリリースが推奨されている場合は、そのアドバイザリのガイダンスに従うことをお勧めします。
Cisco MDS シリーズ スイッチ
VMware 向け Cisco Nexus 1000V スイッチ
Cisco Nexus 3000 Series Switches
Cisco Nexus 5500 プラットフォーム スイッチ
Cisco Nexus 5600 プラットフォームスイッチ
Cisco Nexus 6000 Series Switches
Cisco Nexus 7000 Series Switches
Cisco Nexus 9000 Series Switches
ACI モードの Cisco Nexus 9000 シリーズ スイッチ
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
本脆弱性は、シスコ内部でのセキュリティ テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | 修正プログラムが提供されていないことと、お客様のガイダンスに関する情報を明確化。 | 修正済みソフトウェアの概要 | Final | 2023 年 7 月 8 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2023 年 7 月 5 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。