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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Identity Services Engine(ISE)の RADIUS 機能の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が、影響を受けるシステムで RADIUS パケットの処理を停止する可能性があります。
この脆弱性は、特定の RADIUS 要求の処理が不適切であることに起因します。攻撃者は、アクセスサーバーで Cisco ISE が RADIUS サーバーとして使用されているネットワークまたはサービスへの認証を試みることにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は Cisco ISE で RADIUS 要求の処理を停止し、認証/認可のタイムアウトを引き起こします。その結果、正当な要求がアクセスを拒否される可能性があります。
注:RADIUSパケットを処理する機能を回復するには、影響を受けるポリシーサービスノード(PSN)を手動で再起動する必要があります。詳細については、「詳細」セクションを参照してください。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ise-dos-JLh9TxBp
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、RADIUS 認証サービスが設定された Cisco ISE に影響します。RADIUS サービスはデフォルトで有効になっています。Cisco ISE が TACACS のみに使用されている場合、デバイスは影響を受けません。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
影響を受けるノードで RADIUS プロセスを復元するには、そのノードを再起動する必要があります。
- シングルノード展開では、PSN ペルソナはその 1 つのノードに配置されるため、そのノードを再起動する必要があります。
- マルチノード展開では、影響を受ける PSN ノードのみ再起動する必要があります。
Cisco ISE ペルソナの詳細については、『Cisco ISE Admin Guide』を参照してください。
注:PSNがロードバランサの背後にある場合は、エクスプロイトトラフィックが他のPSNに転送される可能性があります。
注:PSNノードグループが設定されている場合、エクスプロイトトラフィックは他のPSNにカスケードされません。
Cisco ISE の再起動
次の手順では、CLI から Cisco ISE ノードを停止して再起動します。再起動中、認証済みのデバイスはネットワークに接続されたままになります。PSN フェールオーバーが設定されていない限り、新しい認証は処理されません。
各コマンドの詳細については、『Cisco Identity Services Engine CLI Reference Guide』を参照してください。
- CLI 経由で影響を受ける PSN にログオンします。
- application stop ise コマンドを発行します。
- プロンプトが戻るのを待ちます。
- application start ise コマンドを発行します。
- プロンプトが戻るのを待ちます。
- show application status ise コマンドを発行して、プロセスのステータスを確認します。アプリケーションサーバーが稼働している場合、認証が行われ、GUI を介してノードにアクセスできるようになります。
PSN フェイルオーバー情報
- PSN フェールオーバーオプションについては、この CiscoPress 記事の「Policy Service Nodes and Node Groups」セクションを参照してください。
- ノードグループの設定方法については、『Cisco ISE Admin Guide』の「Policy Service Node」セクションを参照してください。
セキュリティ侵害の痕跡
この脆弱性の侵害の兆候は、EAP セッションの制限に達したことが原因で発生する、ライブログの「RADIUS 認証失敗(RADIUS Authentication Failed)」メッセージです。
ライブログの確認
- Cisco ISE 管理ノードの GUI にログインします。
- [操作(Operations)] ページに移動します。
- [RADIUS] オプションを選択します。
- 次に、[ライブログ(Live Logs)] ページを選択します。
- 「認証に失敗しました(Authentication Failed)」エントリを見つけて、詳細レポートアイコンをクリックします。
[失敗の理由(Failure Reason)] に「EAP セッションの制限に達したため、5443 RADIUS 要求がドロップされました(5443 RADIUS request dropped due to reaching EAP sessions limit)」と表示されている場合、この脆弱性がエクスプロイトされている可能性があります。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の Cisco Support and Downloads ページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。右側の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けているかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco ISE ソフトウェアリリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
2.1 以前 | 脆弱性なし |
2.2P16 以前 | 脆弱性なし |
2.2P17 以降 | 修正済みのリリースに移行。 |
2.3 | 脆弱性なし |
2.4P11 以前 | 脆弱性なし |
2.4P12 以降 | 修正済みのリリースに移行。 |
2.6P4 以前 | 脆弱性なし |
2.6P5 以降 | 2.6P111 (目標日:2022 年 5 月 19 日) |
2.7P1 以前 | 脆弱性なし |
2.7P2 以降 | 2.7P6 |
3.0 | 3.0P5 |
3.1 | 3.1P1 |
1. Cisco ISE 2.6P10 のホットパッチは、リクエストに応じて利用できます。Cisco TAC に問い合わせて、リクエストしてください。
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | 修正済みリリースと脆弱性のあるリリースを明確化。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2022 年 3 月 3 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2022 年 3 月 2 日 |
利用規約
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