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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Catalystスイッチ用のCisco IOS XE ROMモニタ(ROMMON)ソフトウェアのパスワード回復ディセーブル機能における脆弱性により、認証されていないローカルの攻撃者が設定を回復したり、イネーブルパスワードをリセットしたりする可能性があります。
この脆弱性は、ROMMONのファイルおよびブート変数の権限に関する問題に起因します。攻撃者は、スイッチをリブートしてROMMONモードに入り、コンソールから特定のコマンドを入力することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は任意のファイルを読み取ったり、イネーブルパスワードをリセットしたりする可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-iosxe-info-disc-nrORXjO
該当製品
脆弱性のある製品
公開時点で、この脆弱性は、Cisco IOS XE ROMMONソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行し、パスワード回復の無効化機能が有効になっている次のシスコ製品に影響を与えました。
- Catalyst 3600 シリーズ スイッチ
- Catalyst 3800 シリーズ スイッチ
- Catalyst 9200 シリーズ スイッチ
- Catalyst 9300 シリーズ スイッチ
- Catalyst 9400 シリーズ スイッチ
- Catalyst 9500 シリーズ スイッチ
- Catalyst 9600 シリーズ スイッチ
公開時点で脆弱性が確認されている Cisco ソフトウェアのリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
Cisco IOS XE ROMMON ソフトウェアリリースを確認する
デバイスで実行されているCisco IOS XE ROMMONソフトウェアリリースを確認するには、デバイスにログインしてshow version | | include BOOTLDR CLIコマンドを使用します。デバイスがCisco IOS XE ROMMONソフトウェアリリース17.5.1rを実行している場合、このコマンドの出力例は次のようになります。
Switch# show version | include BOOTLDR
BOOTLDR: System Bootstrap, Version 17.5.1r [FC4], RELEASE SOFTWARE (P)
パスワード回復の無効化機能が有効になっているかどうかを確認する
パスワード回復のディセーブル機能が有効になっているかどうかを判別するには、デバイスにログインしてshow romvar | | include SWITCH_DISABLE_PASSWORD_RECOVERY CLIコマンドを使用します。次の例は、パスワード回復の無効化機能が有効になっている(SWITCH_DISABLE_PASSWORD_RECOVERYの値が「1」)デバイスの出力を示しています。
Switch# show romvar | include SWITCH_DISABLE_PASSWORD_RECOVERY
SWITCH_DISABLE_PASSWORD_RECOVERY="1"
値が「0」の場合、またはSWITCH_DISABLE_PASSWORD_RECOVERYがshow romvar CLIコマンドに表示されない場合、パスワード回復ディセーブル機能は有効になりません。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- IOS XR ソフトウェア
- Meraki 製品
- NX-OS ソフトウェア
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
修正済みリリース
発行時点では、次の表に記載されているリリース情報は正確でした。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
シスコ デバイス | 最初の修正済み Cisco IOS XE ROMMON ソフトウェアリリース | 最初の修正済み Cisco IOS XE ソフトウェアリリース |
---|---|---|
Catalyst 3600 シリーズ スイッチ | 5.06 | 16.12.7 |
Catalyst 3800 シリーズ スイッチ | 5.08 | 16.12.7 |
Catalyst 9200 シリーズ スイッチ | 17.8.1r | 17.6.3 および 17.8.1 |
Catalyst 9300 シリーズ スイッチ | 17.8.1r | 17.8.1 |
Catalyst 9400 シリーズ スイッチ | 17.8.1r | 17.8.1 |
Catalyst 9500 シリーズ スイッチ | 17.8.1r | 17.8.1 |
Catalyst 9600 シリーズ スイッチ | 17.8.1r | 17.8.1 |
ROMMONソフトウェアは、ハードウェアを初期化し、デバイスの電源投入時またはリロード時にCisco IOS XEソフトウェアをブートするブートストラッププログラムです。ROMMONソフトウェアはCisco IOS XEバイナリにバンドルされています。このバイナリは、Cisco.comのSoftware Centerからダウンロードできます。スタンドアロンバイナリとしては使用できません。
ROMMONを修正済みリリースにアップグレードするには、Cisco IOS XEソフトウェアを修正済みリリースにアップグレードする必要があります。最初のブート時に、Cisco IOS XEソフトウェアはインストールされているROMMONリリースをチェックし、デバイスが古いリリースを実行している場合は含まれているリリースにアップグレードします。アップグレードされたROMMONをアクティブにするには、2回目のリブートが必要です。
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は、TACサービスリクエストの調査中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | Catalyst 3600のROMMON修正済みリリースを更新。 | 修正済みリリース | Final | 2023 年 5 月 17 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2022 年 9 月 28 日 |
利用規約
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