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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェアの TCP プロキシ機能における脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がサービス妨害(DoS)状態を発生させる可能性があります。
この脆弱性は、TCP フローの不適切な処理に起因します。攻撃者は、細工された TCP トラフィックを該当デバイスから続けて送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。不正利用に成功すると、攻撃者は該当デバイスのリロードを引き起こし、その結果 DoS 状態が発生する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-asaftd-tcp-dos-kM9SHhOu
このアドバイザリは、2022 年 4 月に公開された Cisco ASA、FTD、および FMC のセキュリティ アドバイザリ バンドルに含まれています。アドバイザリとリンクの一覧については、Cisco Event Response:2022 年 4 月に公開された Cisco ASA、FMC、および FTD ソフトウェア セキュリティ アドバイザリ バンドル を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、シスコ製品で Cisco FTD ソフトウェアリリース 7.0.0 またはリリース 7.0.0.1 が実行され、TCP 代行受信機能が有効になっている場合に、影響を及ぼします。
TCP 代行受信設定の確認
TCP 代行受信機能のステータスを確認するには、デバイスの CLI で show running-config policy-map | include embryonic コマンドを使用します。このコマンドの出力が表示される場合は、TCP 代行受信が有効になっていて、デバイスはこの脆弱性の影響を受けます。このコマンドの出力が表示されない場合は、TCP 代行受信が無効になっていて、デバイスはこの脆弱性の影響を受けません。
次の例は、TCP 代行受信が有効になっているデバイスの出力を示しています。このデバイスでは、ハーフオープン(初期)TCP 接続に関して、グローバル制限値とクライアントごとの制限値の両方が 1 に設定されています。
ftd# show running-config policy-map | include embryonic
set connection embryonic-conn-max 1 per-client-embryonic-max 1
TCP 代行受信機能は、グローバル制限値(embryonic-conn-max)またはクライアントごとの制限値(per-client-embryonic-max)のいずれかを設定するだけで有効になります。これらの制限値そのものは、デバイスの脆弱性ステータスに影響を与えません。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコでは、この脆弱性が Cisco 適応型セキュリティアプライアンス(ASA)ソフトウェアおよび CiscoFirepower Management Center(FMC)ソフトウェアに影響しないことを確認しています。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の Cisco Support and Downloads ページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。中央の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性に該当するかどうか、および、この脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。右側の列は、リリースがこのバンドルに記載された「重大」または「高」SIR 脆弱性のいずれかに該当するかどうか、およびそれらの脆弱性に対する修正を含むリリースを示しています。
FTD ソフトウェア
Cisco FTD ソフトウェア リリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
6.2.2 以前1 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.3 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.3.01 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.4.0 | 脆弱性なし | 6.4.0.15 (May 2022) |
6.5.01 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.6.0 | 脆弱性なし | 6.6.5.2 |
6.7.0 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
7.0.0 | 7.0.1 | 7.0.2 (May 2022) |
7.1.0 | 脆弱性なし | 7.1.0.1 |
FTD デバイスのアップグレード手順については、Cisco Firepower Management Center アップグレードガイドを参照してください。
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2022 年 4 月 27 日 |
利用規約
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