Medium
Medium
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Enterprise Chat and Email(ECE)のWebベース管理インターフェイスの複数の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がクロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃を実行し、既存のユーザアカウントを列挙し、ユーザを望ましくないWebページにリダイレクトできます。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://tools.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ece-multivulns-kbK2yVhR
該当製品
脆弱性のある製品
公開時点で、これらの脆弱性はCisco ECEに影響を与えました。
このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照して、この公開時点で脆弱性が存在していたシスコソフトウェアリリースに関する情報を確認してください。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために別の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。さらに、いずれかの脆弱性の影響を受けるソフトウェアリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2022-20631:Cisco Enterprise Chat and Emailのクロスサイトスクリプティングの脆弱性
Cisco ECEのWebベース管理インターフェイスの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスのインターフェイスのユーザに対してXSS攻撃を行う可能性があります。
この脆弱性は、Web ベースの管理インターフェイスで、ユーザ入力が適切に検証されないことに起因します。攻撃者は、悪意のあるスクリプトコードをチャットウィンドウに挿入することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はインターフェイスのコンテキストで任意のスクリプトコードを実行したり、攻撃者が機密のブラウザベースの情報にアクセスしたりできるようになります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCvz20427、CSCvz50637
CVE ID:CVE-2022-20631
セキュリティへの影響の評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:6.1
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:C/C:L/I:L/A:N
CVE-2022-20632:Cisco Enterprise Chat and Emailのクロスサイトスクリプティングの脆弱性
Cisco ECEのWebベース管理インターフェイスの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスのインターフェイスのユーザに対してXSS攻撃を行う可能性があります。
この脆弱性は、Web ベースの管理インターフェイスで、ユーザ入力が適切に検証されないことに起因します。攻撃者は、インターフェイスのユーザに巧妙に細工されたリンクをクリックするように誘導することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はインターフェイスのコンテキストで任意のスクリプトコードを実行したり、攻撃者が機密のブラウザベースの情報にアクセスしたりできるようになります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCvz20436
CVE ID:CVE-2022-20632
セキュリティへの影響の評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:6.1
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:C/C:L/I:L/A:N
CVE-2022-20633:Cisco Enterprise Chat and Email Username列挙の脆弱性
Cisco ECEのWebベース管理インターフェイスの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスに対してユーザ名の列挙型攻撃を実行する可能性があります。
この脆弱性は、認証の試行の一部としてアプリケーションから返信される認証応答の違いに起因します。攻撃者は、該当デバイスに認証要求を送信することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は既存のユーザアカウントを確認し、以降の攻撃で使用される可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCvz20450
CVE ID:CVE-2022-20633
セキュリティへの影響の評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:5.3
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:N
CVE-2022-20634:Cisco Enterprise Chat and Email Open Redirectの脆弱性
Cisco ECEのWebベース管理インターフェイスの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がユーザを望ましくないWebページにリダイレクトする可能性があります。
この脆弱性は、該当システムに送信されるHTTP要求のURLパラメータの不適切な入力検証に起因します。攻撃者は、インターフェイスのユーザに巧妙に細工されたリンクをクリックするように誘導することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は特定の悪意のあるURLにユーザをリダイレクトさせる可能性があります。このタイプの脆弱性はオープンリダイレクトと呼ばれ、悪意のあるサイトを知らないうちにユーザにアクセスさせるフィッシング攻撃に使用されます。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCvz50629
CVE ID:CVE-2022-20634
セキュリティへの影響の評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:4.7
CVSS ベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:R/S:C/C:N/I:L/A:N
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
修正済みリリース
発行時点では、次の表のリリース情報が正確でした。最も完全で最新の情報については、このアドバイザリの上部にあるバグ ID の詳細セクションを参照してください。
左側の列にはシスコソフトウェアリリースが一覧表示され、右側の列には、このアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けたリリースと、これらの脆弱性に対する修正が含まれているリリースが表示されます。
Cisco Enterprise Chat and Emailソフトウェアリリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
12.6(1)_ES1より前 | 12.6(1)_ES1 |
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
これらの脆弱性は、Cisco TAC のサポート案件の対応時に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | 最終版 | 2022年1月12日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。