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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Catalyst デジタル ビルディング シリーズ スイッチおよび Cisco Catalyst マイクロスイッチに影響を与える複数の脆弱性により、攻撃者が起動時に永続的なコードを実行したり、デバイスの起動を永久に妨げたりして、永続的なサービス拒否 (DoS) 状態が引き起こされる可能性があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-cdb-cmicr-dos-KJjFtNb
該当製品
脆弱性のある製品
次のシスコ製品で、シスコのブートローダ バージョン 15.2(7r)E2 を備えた Cisco IOS ソフトウェアのリリースを実行している場合に、この脆弱性の影響を受けます。
- 製品 ID(PID)CDB-8P および CDB-8U(CVE-2022-20661 および CVE-2022-20731)を持つ Catalyst デジタル ビルディング シリーズ スイッチ
- PID CMICR-4PS および CMICR-4PC(CVE-2022-20661)を持つ Catalyst マイクロスイッチ
修正済みブートローダを含む Cisco IOS ソフトウェア リリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
ブートローダのバージョンを確認する
ブートローダのバージョンを確認するには、デバイスの CLI で「show version | include BOOTLDRコマンドをデバイスのCLIで使用します。
Cisco Catalyst デジタル ビルディング シリーズ スイッチ
下記の例は、LAN Base(lanbase)パッケージ ライセンスが有効化されているソフトウェア イメージを実行している Cisco Catalyst スイッチで | include BOOTLDRコマンドを、Cisco Boot Loaderバージョン15.2(7r)E2が稼働するCisco Catalystデジタルビルディングシリーズスイッチで実行した場合の出力例を示します。
cdb> show version | include BOOTLDR
BOOTLDR: CDB Boot Loader (CDB-HBOOT-M) Version 15.2(7r)E2, RELEASE SOFTWARE (fc2)
これと異なる出力があった場合は、デバイスがこの脆弱性の影響を受けないことを示しています。
Cisco Catalyst マイクロスイッチ
下記の例は、LAN Base(lanbase)パッケージ ライセンスが有効化されているソフトウェア イメージを実行している Cisco Catalyst スイッチで | include BOOTLDRコマンドを、Ciscoブートローダーバージョン15.2(7r)E2を実行しているCisco Catalystマイクロスイッチで実行した場合の出力例を示します。
cmicr> show version | include BOOTLDR
BOOTLDR: CMICR Boot Loader (CMICR-HBOOT-M) Version 15.2(7r)E2, RELEASE SOFTWARE (fc2)
これと異なる出力があった場合は、デバイスがこの脆弱性の影響を受けないことを示しています。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、これらの脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、これらの脆弱性が次のシスコ製品に影響を与えないことを確認しました。
- PID CMICR-4PT 付き Catalyst マイクロスイッチ
- IOS XE ソフトウェア
- IOS XR ソフトウェア
- Meraki 製品
- NX-OS ソフトウェア
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために、他の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。また、いずれかの脆弱性の影響を受けるリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2022-20731:Cisco Catalystデジタルビルディングシリーズスイッチのブートローダにおける、任意のコードが実行される脆弱性
Cisco Catalyst デジタル ビルディング シリーズ スイッチのブートローダにおける脆弱性により、認証された特権レベル 15 を持つローカルの攻撃者、または該当デバイスへの物理的なアクセス権を持つ認証されていない攻撃者が、起動時に永続的なコードを実行し、信頼チェーンを破壊する可能性があります。
この脆弱性は、セキュアブートが適切に有効化されていないことに起因します。攻撃者は、未署名のコードをロードすることで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、基盤となるオペレーティングシステムで永続的なコードが実行される可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvz34674
CVE ID:CVE-2022-20731
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:6.8
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:P/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2022-20661:Cisco CatalystデジタルビルディングシリーズスイッチおよびCisco Catalystマイクロスイッチの永続的なDoS脆弱性
Cisco Catalyst デジタル ビルディング シリーズ スイッチおよび Cisco Catalyst マイクロ スイッチのブートローダの脆弱性により、影響を受けるデバイスに物理的にアクセスできる認証されていない攻撃者がデバイスの起動を恒久的に妨げ、永続的なサービス拒否(DoS)状態が発生する可能性があります。
この脆弱性は、影響を受けるデバイスが、通常のブートローダを超える機能を持つシスコ内部開発のブートローダを持っていることに起因します。影響を受けるデバイスに物理的にアクセスできる攻撃者は、デバイスをリブートさせ、ブートサイクル中に ROM モニタ(ROMMON)に侵入し、ROMMON プロンプトで特定のコマンドを実行することでこの脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はブート ROM を回復不能な方法で破損させ、デバイスが次のブートサイクルで正常にブートできなくなる可能性があります。そのデバイスは、リロードまたは電源の再投入が行われるまでは正常に動作し続けます。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvz02634、CSCvz30892、CSCvz42624、CSCvz57636
CVE ID:CVE-2022-20661
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:4.6
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:P/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の Cisco Support and Downloads ページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。右の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けているかどうか、およびこれらの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Catalyst デジタル ビルディング シリーズ スイッチ(CVE-2022-20661 および CVE-2022-20713)
Cisco IOS ソフトウェア リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
15.2(5)EX | 修正済みリリースに移行。 |
15.2(7)E 以前 | 15.2(7)E5 |
Catalyst マイクロスイッチ(CVE-2022-20661)
Cisco IOS ソフトウェア リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
15.2(7)E 以前 | 15.2(7)E5 |
15.2(8)E | 15.2(8)E1 |
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は、シスコ内部でのシステム セキュリティ テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2022年 4 月 13 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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