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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco SD-WAN vManage ソフトウェアの Web ベースの管理インターフェイスで複数の脆弱性が確認されました。認証されたリモートの攻撃者が認証をバイパスし、該当システムの設定を変更したり、機密情報にアクセスしたり、アクセスが許可されていない情報を閲覧したりする危険性があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-sdwan-abyp-TnGFHrS
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性の影響を受けるのは、シスコデバイスで脆弱性のある Cisco SD-WAN vManage ソフトウェアリリースを実行している場合です。
マルチテナント機能が有効でないデバイスは、CVE-2021-1302 の影響を受けません。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、これらの脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、これらの脆弱性が以下の製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS XE SD-WAN ソフトウェア
- SD-WAN vBond Orchestrator ソフトウェア
- SD-WAN vEdge クラウドルータ
- SD-WAN vEdge ルータ
- SD-WAN vSmart コントローラソフトウェア
詳細
これらの脆弱性は互いに依存していないため、いずれかの脆弱性を悪用しても別の脆弱性を悪用する必要はありません。さらに、いずれかの脆弱性の影響を受けるソフトウェアリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2021-1302:Cisco SD-WAN vManageの認可バイパスの脆弱性
Cisco SD-WAN vManage ソフトウェアの Web ベースの管理インターフェイスの脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が認証をバイパスし、接続が許可されていない他の vManage テナントに接続する可能性があります。
この脆弱性は、認証チェックが不十分であることに起因します。細工された HTTP 要求が該当システムの Web ベース管理インターフェイスに送信されると、この脆弱性がエクスプロイトされる危険性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は認証をバイパスし、接続が許可されていない他の vManage テナントに接続する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvu28377
CVE ID:CVE-2021-1302
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:8.8
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:H/I:H/A:H
CVE-2021-1304:Cisco SD-WAN vManageの認可バイパスの脆弱性
Cisco SD-WAN vManage ソフトウェアの Web ベースの管理インターフェイスにおける SSH コンソールの脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が、通常はアクセスが許可されていない機密情報にアクセスできる可能性があります。
この脆弱性は、認証チェックが不十分であることに起因します。攻撃者は、Web ベースの管理インターフェイスにログインして SSH コンソール機能を使用することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は機密情報にアクセスし、さらなる攻撃を仕掛けることができるようになります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvs11283
CVE ID:CVE-2021-1304
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:4.3
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:N
CVE-2021-1305:Cisco SD-WAN vManageの認可バイパスの脆弱性
Cisco SD-WAN vManageソフトウェアの Web ベースの管理インターフェイスにおける脆弱性により、認証されたリモートの攻撃者が、閲覧が許可されていないログ、設定、デバイス情報などの情報にアクセスする可能性があります。
この脆弱性は、ユーザアカウント権限の認証チェックが不十分であることに起因します。攻撃者は、低特権ユーザアカウントを使用して Web ベースの管理インターフェイスにログインすることにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は閲覧が許可されていない機密情報にアクセスできるようになります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvi59734
CVE ID:CVE-2021-1305
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:4.3
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:N
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表に示す適切な修正済みのソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。本アドバイザリは以下のアドバイザリを含むコレクションの一部です。お客様におかれましては、これらも考慮したうえでアップグレード ソリューション全体をご確認ください。
- cisco-sa-sdwan-abyp-TnGFHrS:Cisco SD-WAN vManage認証バイパスの脆弱性
- cisco-sa-sdwan-bufovulns-B5NrSHbj:Cisco SD-WANバッファオーバーフローの脆弱性
- cisco-sa-sdwan-cmdinjm-9QMSmgcn:Cisco SD-WANのコマンドインジェクションの脆弱性
- cisco-sa-sdwan-dosmulti-48jJuEUP:Cisco SD-WANのDoS脆弱性
Cisco SD-WAN のリリース | これらの脆弱性に対する最初の修正済みリリース | First Fixed Release for All Vulnerabilities Described in the Collection of Advisories |
---|---|---|
18.3 より前 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
18.3 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
18.4 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
19.2 | 19.2.4 | 修正済みリリースに移行。 |
19.3 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
20.1 | 修正済みリリースに移行。 | 修正済みリリースに移行。 |
20.3 | 20.3.2 | 20.3.2 |
20.4 | 20.4.1 | 20.4.1 |
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性のエクスプロイト事例とその公表は確認しておりません。
出典
これらの脆弱性は、Cisco TAC のサポート案件の対応時に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | 修正リリースを更新。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2021 年 2 月 2 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2021 年 1 月 20 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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