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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Network Services Orchestrator(NSO)の脆弱性により、認証されたローカルの攻撃者が、Cisco NSO を実行しているアカウントのレベル(デフォルトでは root)で任意のコマンドを実行する可能性があります。この脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者は該当デバイスの有効なアカウントを持っている必要があります。
この脆弱性は、影響を受けるソフトウェアが、CLI の NSO 組み込みセキュアシェル(SSH)サーバーが有効になっているときに実行していたアカウントの特権レベルで、SFTP ユーザーサービスを誤って実行するために発生します。NSO 組み込み SSH サーバーが有効になっていない場合、デバイスはこの脆弱性の影響を受けません。低いレベルの権限を持つ攻撃者は、該当デバイスに対して認証を行い、SFTP インターフェイスで一連のコマンドを発行することで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は Cisco NSO を実行しているアカウントのレベル(デフォルトでは root)に権限を昇格させる可能性があります。
注:組み込み SSH サーバーに対して認証できるユーザーは、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。デフォルトでは、サーバーが有効な場合、すべての Cisco NSO ユーザーがこのアクセス権を持ちます。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-nso-priv-esc-XXqRtTfT
該当製品
脆弱性のある製品
CLI の NSO 組み込み SSH サーバーが有効になっている場合、この脆弱性は Cisco NSO の次のリリースに影響します。
- リリース 5.4 〜 5.4.3.1
- リリース 5.5 〜 5.5.2.2
- リリース 5.6 〜 5.6.14
- リリース 5.7 〜 5.7.12
- リリース 5.8 〜 5.8.10
- リリース 6.0 〜 6.0.7
- リリース 6.1 〜 6.1.3
NSO 組み込み SSH サーバーは、NSO システムのインストール時にデフォルトで無効になっています。組み込み SSH サーバーが有効になっているかどうかを確認するには、通常は /etc/ncs ディレクトリにある ncs.conf ファイルに移動します。次の例に示すように、SSH enabled の値が true の場合、組み込み SSH サーバーは有効になっています。
< cli >
< enabled >true< /enabled >
< !-- Use the builtin SSH server -- >
< ssh >
< enabled >true< /enabled >
< ip >0.0.0.0< /ip >
< port >2024< /port >
< /ssh >
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。ただし、緩和策は使用できます。
管理者は、NSO 組み込み SSH サーバーを無効にし、ncs_cli プログラムをログインシェルとして実行できます。ncs_cli プログラムの使用方法については、NSO 5.5 User Guide: Starting the CLI を参照してください。
この緩和策は導入されており、テスト環境では実証済みですが、お客様は、ご使用の環境および使用条件において適用性と有効性を判断する必要があります。また、導入されている回避策または緩和策が、お客様固有の導入シナリオおよび制限に基づいて、ネットワークの機能やパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があることに注意してください。回避策や緩和策は、ご使用の環境への適用性と環境への影響を評価した後で導入してください。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコ ソフトウェアリリースを記載しています。右の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこれらの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco NSO リリース | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|
5.4 | 5.4.3.2 |
5.5 | 5.5.2.3 |
5.6 | 5.6.14.1 |
5.7 | 5.7.13 |
5.8 | 5.8.11 |
6.0 | 6.0.8 |
6.1 | 6.1.3.1 |
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表は確認しておりません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
2.1 | コード例を修正。 | 脆弱性が存在する製品 | Final | 2023 年 10 月 25 日 |
2.0 | 脆弱性のあるリリースおよび修整済リリースに関する情報を更新。 | 「脆弱性のある製品」および「修正済みリリース」 | Final | 2023 年 10 月 4 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2021 年 8 月 4 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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