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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IOS XE SD-WANソフトウェアCLIの脆弱性により、認証されたローカルの攻撃者が権限を昇格させ、rootユーザとして基盤となるオペレーティングシステムで任意のコードを実行する可能性があります。攻撃者は、該当デバイスでPRIV15ユーザとして認証される必要があります。
この脆弱性は、ファイルシステムの保護が不十分であり、該当デバイスのブートフラッシュディレクトリに機密ファイルが存在することに起因します。攻撃者は、ルートレベルの権限で実行できる任意のコマンドでブートフラッシュディレクトリに保存されているインストーラファイルを上書きすることで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は該当デバイスの設定データベースに対する変更の読み取りと書き込みを行える可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-iosxesdwan-privesc-VP4FG3jD
このアドバイザリは、Cisco IOSおよびIOS XEソフトウェアのセキュリティアドバイザリバンドル公開の2021年9月リリースの一部です。アドバイザリとリンクの一覧については、『Cisco Event Response: September 2021 Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
公開時点では、この脆弱性は、Cisco IOS XE SD-WANソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行し、SD-WAN機能が有効になっている次のシスコ製品に影響を与えました。
- 1000 シリーズ サービス統合型ルータ(ISR)
- 4000 シリーズ ISR
- ASR 1000シリーズアグリゲーションサービスルータ(ASR)
- Cloud Services Router(CSR)1000V シリーズ
注:SD-WAN機能はデフォルトでは有効になっていません。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
デバイス設定の確認
SD-WAN 機能がデバイスで有効になっているかどうかを確認する方法は 2 つあります。
オプション 1:show running-config | include sdwan コマンド
sdwan モードがデバイスで有効になっているかどうかを確認するには、show running-config | include sdwan コマンドを使用して、出力でトンネルモードを確認します。コマンドから tunnel mode sdwan が返される場合、sdwan 機能は有効になっており、そのデバイスには脆弱性が存在します。コマンドから出力が返されない、またはコマンドが存在しない場合、SD-WAN 機能は有効になっていないため、そのデバイスには脆弱性は存在しません。
以下に、show running-config | include sdwan コマンドを SD-WAN 機能が有効になっているデバイスで実行した場合の出力例を示します。
Router# show running-config | include sdwan
tunnel mode sdwan
Router#
オプション 2:show version コマンドを使用します。
または、show version コマンドを使用して、Cisco IOS XE デバイスがコントローラモードであるかどうかを確認します。出力の最後には、デバイスがコントローラモードであるかどうかを示すルータの動作モードが含まれます。
次に、SD-WAN 機能が有効になっているデバイスに対する show version コマンドの出力例の一部を示します。
Router# show version
.
.
.
Router operating mode: Controller-Managed
.
.
.
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- IOS XR ソフトウェア
- Meraki 製品
- NX-OS ソフトウェア
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
Cisco IOS ソフトウェアおよび IOS XE ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断できるよう、シスコでは Cisco Software Checker を提供しています。このツールにより、特定のソフトウェアリリースに該当するシスコ セキュリティ アドバイザリ、および各アドバイザリで説明されている脆弱性が修正された最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。また該当する場合、そのリリースに関するすべてのアドバイザリの脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
お客様は、Cisco Software Checker を使用して次の方法でアドバイザリを検索できます。
- ソフトウェアと 1 つ以上のリリースを選択します。
- 特定のリリースのリストを含む .txt ファイルをアップロードする
- show version コマンドの出力を入力する
検索を開始した後で、すべてのシスコ セキュリティ アドバイザリ、特定のアドバイザリ、または最新の公開資料に記載されているすべてのアドバイザリが含まれるように検索をカスタマイズできます。
また、次の形式を使用して、Cisco IOS または IOS XE ソフトウェアリリース(15.1(4)M2 や 3.13.8S など)を入力することで、そのリリースがシスコ セキュリティ アドバイザリの影響を受けているかどうかを判断できます。
デフォルトでは、Cisco Software Checker の結果には、Security Impact Rating(SIR)が「重大」または「高」の脆弱性だけが含まれます。「中間」の SIR 脆弱性の結果を含めるには、Cisco.com にある Cisco Software Checker を使用して、検索をカスタマイズするときに [影響の評価(Impact Rating)] の下にあるドロップダウンリストの [中間(Medium)] チェックボックスをオンにします。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は、Cisco Advanced Security Initiatives Group(ASIG)の James Spadaro による内部セキュリティテストで発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2021 年 9 月 22 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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