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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Catalyst IE3200、IE3300、および IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ、Cisco Catalyst IE3400 Heavy Duty シリーズ スイッチ、および Cisco エンベデッドサービス 3300 シリーズ スイッチの Cisco IOS XE ソフトウェアの ROM モニタ(ROMMON)の脆弱性により、認証されていない物理的な攻撃者がシステムの起動時に署名されていないコードを実行する可能性があります。
この脆弱性は、特定の ROMMON 変数が設定されているときに、起動スクリプトに渡される特定の関数の引数に関する検証が正しく行われないことに起因します。攻撃者は、特定の ROMMON 変数に悪意のある値を設定することで、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は署名されていないコードを実行し、該当デバイスのセキュアブートプロセス中にイメージ検証チェックをバイパスする可能性があります。 この脆弱性をエクスプロイトするには、攻撃者は、デバイスへの認証されていない物理的アクセス権を持っているか、またはデバイスのルートシェルにアクセスするための特権アクセス権を取得する必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-iosxe-romvar-cmd-inj-N56fYbrw
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、リリース 7.0 より前の Cisco IOS XE ROMMON ソフトウェアリリースを実行している次のシスコルータに影響を及ぼします。
- Catalyst IE3200 高耐久性シリーズ スイッチ
- Catalyst IE3300 高耐久性シリーズ スイッチ
- Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ
- Catalyst IE3400 Heavy Duty シリーズ スイッチ
- エンベデッドサービス 3300 シリーズ スイッチ(ESS 3300)
Cisco IOS XE ROMMON ソフトウェアリリースを確認する
デバイスで実行中の Cisco IOS XE ROMMON ソフトウェアリリースを確認するには、CLI で show rom-monitor rp active コマンドを使用します。次に、Cisco IOS XE ROMMON ソフトウェアリリース 7.1.1 が実行されているデバイスに対するこのコマンドの出力例を示します。
Switch# show rom-monitor rp active
Version 7.1.1 [RELEASE SOFTWARE]
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- IOS XR ソフトウェア
- NX-OS ソフトウェア
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
ROMMON ソフトウェアは、デバイスの電源を投入またはデバイスをリロードしたときに、ハードウェアを初期化して Cisco IOS XE ソフトウェアイメージをブートするブートストラッププログラムです。ROMMON ソフトウェアは Cisco.com の Software Center からダウンロードできる Cisco IOS XE バイナリにバンドルされています。
次の表に示すように、該当する修正済みのソフトウェア リリースにアップグレードすることをお勧めします。
影響を受けるシスコデバイス | 最初の修正済み Cisco IOS XE ROMMON ソフトウェアリリース | 最初の修正済み Cisco IOS XE ソフトウェアリリース |
---|---|---|
Catalyst IE3200 高耐久性シリーズ スイッチ | 7.0 以降 | 17.3.1 以降 |
Catalyst IE3300 高耐久性シリーズ スイッチ | 7.0 以降 | 17.3.1 以降 |
Catalyst IE3400 高耐久性シリーズ スイッチ | 7.0 以降 | 17.3.1 以降 |
Catalyst IE3400 Heavy Duty シリーズ スイッチ | 7.0 以降 | 17.3.1 以降 |
エンベデッド サービス 3300 シリーズ スイッチ | 7.0 以降 | 17.3.1 以降 |
ROMMON コードは Cisco IOS XE ソフトウェア バイナリ イメージの一部として含まれており、スタンドアロンバイナリとしては使用できません。ROMMON を修正バージョンにアップグレードする場合は、デバイスで実行されている Cisco IOS XE ソフトウェアをリリース 17.3.1 以降にアップグレードする必要があります。最初の起動時に、Cisco IOS XE ソフトウェアによってインストールされている ROMMON バージョンがチェックされ、デバイスで古いバージョンが実行されている場合はリリース 7.0 にアップグレードされます。
注:デバイスが古いCisco IOS XEソフトウェアリリースにダウングレードされた場合、ROMMONは以前のROMMONバージョンで書き換えられるため、デバイスが脆弱になる可能性があります。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は、シスコの X.B. による内部のセキュリティテストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2021 年 3 月 24 日 |
利用規約
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