Critical
Critical
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Catalyst パッシブ光ネットワーク(PON)シリーズ スイッチの光ネットワーク端末(ONT)における Web ベースの管理インターフェイスに存在する複数の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が次の操作を実行する可能性があります。
- デフォルトのログイン情報を使用したログイン(Telnet プロトコルが有効になっている場合)
- コマンドインジェクションの実行
- 設定の変更
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-catpon-multivulns-CE3DSYGr
該当製品
脆弱性のある製品
これらの脆弱性は、次のシスコ製品に影響します。
- Catalyst PON スイッチ CGP-ONT-1P
- Catalyst PON スイッチ CGP-ONT-4P
- Catalyst PON スイッチ CGP-ONT-4PV
- Catalyst PON スイッチ CGP-ONT-4PVC
- Catalyst PON スイッチ CGP-ONT-4TVCW
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
注:デフォルトでは、Cisco Catalyst PONシリーズスイッチのONTでは、Web管理インターフェイスへのローカルLAN接続だけが許可されます。したがって、これらの脆弱性はすべて、リモート Web 管理が設定されていない限り、スイッチの LAN ポート経由でのみエクスプロイトできます。
デバイスが、Cisco Catalyst PON シリーズ スイッチの光ネットワーク端末における Telnet のデフォルトのログイン情報に存在する脆弱性(CVE-2021-34795)の影響を受けるには、デバイスで脆弱性のあるリリースが実行されていて、Telnet プロトコルが有効になっている必要があります。
注:Telnetプロトコルはデフォルトで無効になっており、デフォルトのクレデンシャルはTelnetでのみ機能します。
リモート Web 管理設定の確認
リモート Web 管理機能が有効になっているかどうかを確認するには、[管理(Administration)] > [デバイスアクセス設定(Device Access Settings)] に移動し、[リモート Web 管理(Remote Web Management)] タブを確認します。[有効(Enable)] チェックボックスがオンになっている場合、そのデバイスではリモート Web 管理が有効になっています。
Telnet 設定の確認
デバイスで Telnet アクセスが有効になっているかどうかを確認するには、[管理(Administration)] > [デバイスアクセス設定(Device Access Settings)] に移動し、[ローカル Telnet (Local Telnet)] タブを確認します。 [有効(Enable)] チェックボックスがオンになっている場合、そのデバイスでは Telnet アクセスが有効になっています。
追加情報
詳細については、Cisco Catalyst PON シリーズ スイッチ ONT コンフィギュレーション ガイド - アクセスの管理 を参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、これらの脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、これらの脆弱性が次のシスコ製品に影響を与えないことを確認しました。
- Catalyst PON スイッチ CGP-OLT-8T
- Catalyst PON スイッチ CGP-OLT-16T
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために別の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。さらに、いずれかの脆弱性の影響を受けるソフトウェアリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
脆弱性の詳細は以下のとおりです。
CVE-2021-34795:Cisco Catalyst PONシリーズスイッチの光ネットワーク端末におけるTelnetのデフォルトクレデンシャルの脆弱性
Cisco Catalyst PON シリーズ スイッチ ONT の Telnet サービスにおける脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が、デフォルトの静的パスワードを持つデバッグアカウントを使用して、該当デバイスにログインする可能性があります。
この脆弱性は、デバイスに意図しないデバッグログイン情報が存在することに起因します。攻撃者は、デバイスへの Telnet セッションを確立し、デフォルトのログイン情報でログインすることにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。不正利用に成功すると、攻撃者はデバイスを完全に制御する可能性があります。デバイスは、Telnet 接続を許可するように設定する必要があります。Telnet はデフォルトでは有効になっていません。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCvz67097
CVE ID:CVE-2021-34795
セキュリティ影響評価(SIR):重要
CVSS ベーススコア:10.0
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:H/I:H/A:H
CVE-2021-40113:Cisco Catalyst PONシリーズスイッチのOptical Network Terminalにおける認証されていないコマンド注入の脆弱性
Cisco Catalyst PON シリーズ スイッチ ONT の Web ベースの管理インターフェイスにおける脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスに対してコマンドインジェクション攻撃を実行する可能性があります。
この脆弱性は、ユーザ指定の入力の検証が不十分であることに起因します。攻撃者は、Web ベース管理インターフェイスに細工された要求を送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はルート ユーザとして該当デバイスで任意のコマンドを実行する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCvz61948
CVE ID:CVE-2021-40113
セキュリティ影響評価(SIR):重要
CVSS ベーススコア:10.0
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:N/I:H/A:H
CVE-2021-40112:Cisco Catalyst PONシリーズスイッチのOptical Network Terminalにおける非認証の設定変更脆弱性
Cisco Catalyst PON シリーズ スイッチ ONT の Web 管理インターフェイスにおける脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がデバイスの設定を変更する可能性があります。
この脆弱性は、不適切な HTTPS 入力の検証に起因します。攻撃者は、巧妙に細工された HTTPS リクエストを Web 管理インターフェイスに送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は設定を変更する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグ ID:CSCvz61943
CVE ID:CVE-2021-40112
セキュリティ影響評価(SIR):高
CVSS ベーススコア:8.6
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:C/C:N/I:H/A:H
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。通常のソフトウェアアップデートが含まれるサービス契約をお持ちのお客様は、通常のアップデートチャネルからセキュリティ修正を取得する必要があります。
お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
Cisco.com の Cisco Support and Downloads ページには、ライセンスとダウンロードに関する情報が記載されています。このページには、[マイデバイス(My Devices)] ツールを使用するお客様のカスタマーデバイスサポート範囲も表示できます。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。右の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けているかどうか、およびこれらの脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。このセクションの表に記載されている適切な修正済みソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Catalyst PON スイッチ CGP-ONT-1P
Cisco Catalyst PON シリーズ スイッチ ONT | これらの脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|
1.1 | 1.1.1.14 |
Catalyst PON スイッチ CGP-ONT-4P、CGP-ONT-4PV、CGP-ONT-4PVC、および CGP-ONT-4TVCW
Cisco Catalyst PON シリーズ スイッチ ONT | これらの脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|
1.1 | 1.1.3.17 |
Cisco.com の Software Center からソフトウェアをダウンロードするには、次の手順を実行します。
- [すべてを参照(Browse All)] をクリックします。
- [スイッチ(Switches)] > [キャンパス LAN スイッチ - アクセス(Campus LAN Switches - Access)] > [Catalyst PON シリーズ(Catalyst PON Series)] の順に選択します。
- 製品セレクタの右ペインから特定の製品を選択します。
- 製品のソフトウェアページの左ペインからハードウェア プラットフォームを選択します。
- ソフトウェアをダウンロードします。
Product Security Incident Response Team(PSIRT; プロダクト セキュリティ インシデント レスポンス チーム)は、このアドバイザリに記載されている該当するリリース情報と修正されたリリース情報のみを検証します。
不正利用事例と公式発表
Cisco PSIRT では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
シスコは、これらの脆弱性を報告していただいた Hotzone GmbH 社の Marco Wiorek 氏に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2021 年 11 月 3 日 |
利用規約
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