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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IP 電話の TCP パケット処理機能の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が、着信コールへの応答を停止したり、接続されたコールをドロップしたり、予期せずリロードしたりする可能性があります。
この脆弱性は、TCP 入力パケットのレート制限が不十分なことに起因します。攻撃者は、細工された高レートで持続的な TCP トラフィックを該当デバイスに送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は、電話の操作に影響を与えたり、電話のリロードを引き起こしたりすることにより、サービス妨害(DoS)状態を発生させる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-voip-phone-flood-dos-YnU9EXOv
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、脆弱性が存在するファームウェアリリースを実行している次の Cisco IP 電話に影響を与えます。
- マルチプラットフォーム ファームウェアを搭載した IP DECT 210 マルチセル ベース ステーション
- IP DECT 6825 マルチプラットフォーム ファームウェア
- IP Phone 8811 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア
- IP Phone 8841 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア
- IP Phone 8851 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア
- IP Phone 8861 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア
- サードパーティコール制御向け Unified IP Conference Phone 8831
- Webex Room Phone
注:これらのデバイスのデフォルト設定には脆弱性が存在します。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- ATA 190 アナログ電話アダプタ
- ATA 191 Analog Telephone Adapter
- IP Conference Phone 7832
- IP Conference Phone 7832 マルチプラットフォーム ファームウェア
- IP Conference Phone 8832
- IP Conference Phone 8832 マルチプラットフォーム ファームウェア
- IP Phone 6800 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア
- IP Phone 6821 マルチプラットフォーム ファームウェア
- IP 電話 7800 シリーズ
- IP Phone 7800 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア
- IP 電話 8800 シリーズ
- IP Phone 8845
- IP Phone 8865
- IP Phone 8865 マルチプラットフォーム ファームウェア
- SPA112 2 ポート電話アダプタ
- SPA122 アナログ電話アダプタ(ATA)およびルータ
- SPA232D Multi-Line DECT アナログ電話アダプタ(ATA)
- SPA525G2 5 回線 IP 電話
- Unified IP Phone 3905
- Unified IP Phone 6901
- Unified IP Phone 6911
- Unified IP Phone 7900 シリーズ
- Unified IP Conference Phone 8831
- ワイヤレス IP Phone 8821
注:リストされているデバイスは、同じ攻撃トラフィックによるパフォーマンスへの影響を受ける可能性がありますが、攻撃トラフィックが停止すると、ユーザの介入なしで回復します。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表に示すように、該当する修正済みのソフトウェアリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco IP Phone モデル | Cisco Bug ID | First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
---|---|---|
マルチプラットフォーム ファームウェアを搭載した IP DECT 210 マルチセル ベース ステーション IP DECT 6825 マルチプラットフォーム ファームウェア |
CSCvt83239 | 4.8.1 |
IP Phone 8811 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア IP Phone 8841 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア IP Phone 8851 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア IP Phone 8861 シリーズ マルチプラットフォーム ファームウェア |
CSCvs66815 | 11.3.2 |
サードパーティコール制御向け Unified IP Conference Phone 8831 | CSCvu36012 | 現時点では、使用可能な修正済みファームウェアはありません。 |
Webex Room Phone | CSCvu36026 | 1.2.0 |
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.2 | Webex Room Phone 用にリリースされた修正を示す「修正済みソフトウェア」セクションを更新。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2021 年 1 月 19 日 |
1.1 | Webex Room Phone の「修正済みソフトウェア」セクションを更新。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2020 年 12 月 22 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2020 年 11 月 4 日 |
利用規約
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