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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Catalyst 9200 シリーズ スイッチ向け Cisco IOS XE ソフトウェアの Umbrella Connector コンポーネントにおける脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が、該当デバイスのリロードを引き起こし、サービス妨害(DoS)状態を発生させる可能性があります。
この脆弱性は、DNS 要求の解析中に、エラーを十分に処理できないことが原因で発生します。悪意のある連続した DNS 要求が、該当デバイスの Umbrella Connector クライアント インターフェイスに送信されると、この脆弱性がエクスプロイトされる可能性があります。エクスプロイトに成功すると、iosd プロセスのクラッシュが引き起こされ、それによって、該当デバイスのリロードが発生する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-iosxe-umbrella-dos-t2QMUX37
このアドバイザリは、2020 年 9 月 24 日に公開された Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア リリースのセキュリティ アドバイザリ資料の一部です。この資料には、34 件の脆弱性に関する 25 件のシスコ セキュリティ アドバイザリが記載されています。アドバイザリとリンクの一覧については、『Cisco Event Response: September 2020 Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco IOS XE ソフトウェアリリース 16.12.1 または 16.12.2 を実行しており、Umbrella 統合機能が有効になっている Cisco Catalyst 9200 シリーズ スイッチに影響を及ぼします。Cisco IOS XE ソフトウェアの Umbrella 統合機能は、デフォルトでは有効になっていません。
Umbrella 統合の設定を確認する
Umbrella 統合を、デバイスで適切に有効化するには、次の条件をどちらも満たす必要があります。
- 少なくとも 1 つのインターフェイスを「umbrella out」インターフェイスとして設定します。
- 少なくとも 1 つのインターフェイスを「umbrella in」インターフェイスとして設定します。
オプション1:包括コンフィギュレーションの表示
Umbrella 統合設定を確認するには、show umbrella config | below Interface Config コマンドを使用して、次のように行数を確認します。
- 「umbrella out」が設定されたインターフェイスの数
- 「umbrella in」が設定されたインターフェイスの数
それぞれの行が 1 つ以上ある場合、デバイスは脆弱です。いずれかの数がゼロの場合、コマンドが出力を返さない場合、またはコマンドが存在しない場合は、Umbrella 統合が正しく設定されていないため、そのデバイスは、このアドバイザリで示す脆弱性の影響を受けません。
次に、Umbrella 統合が設定され、脆弱性のあるデバイスで、show umbrella config | below Interface Config コマンドを実行したときの出力例を示します。
switch# show umbrella config | below Interface Config
Umbrella Interface Config:
Number of interfaces with "umbrella out" config: 1
1. GigabitEthernet1/0/48
Mode : OUT
VRF : global(Id: 0)
Number of interfaces with "umbrella in" config: 1
.
.
.
オプション2:show running-config
または、show running-config | include umbrella コマンドの出力を確認することもできます。そのコマンドが、Umbrella 統合の設定において umbrella out がある行を少なくとも 1 つ返し、umbrella in がある行を少なくとも 1 つ返す場合、そのデバイスには脆弱性が存在します。
以下に、show running-config | 次に、Umbrella 統合が有効になっているデバイスで、show running-config | include umbrella コマンドを実行したときの出力例を示します。
switch#show running-config | include umbrella
.
.
.
umbrella out
umbrella in
.
.
.
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- シスコルータで実行されている IOS XE ソフトウェア
- IOS XR ソフトウェア
- NX-OS ソフトウェア
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco TAC(https://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html)に連絡してアップグレードを入手してください。
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
Cisco IOS ソフトウェアおよび IOS XE ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断できるよう、シスコでは Cisco Software Checker を提供しています。このツールにより、特定のソフトウェアリリースに該当するシスコ セキュリティ アドバイザリ、および各アドバイザリで説明されている脆弱性が修正された最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。また該当する場合、そのリリースに関するすべてのアドバイザリの脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
お客様は、Cisco Software Checker を使用して次の方法でアドバイザリを検索できます。
- ソフトウェアと 1 つ以上のリリースを選択します。
- 特定のリリースのリストを含む .txt ファイルをアップロードする
- show version コマンドの出力を入力する
検索を開始した後で、すべてのシスコ セキュリティ アドバイザリ、特定のアドバイザリ、または最新の公開資料に記載されているすべてのアドバイザリが含まれるように検索をカスタマイズできます。
また、次の形式を使用して、Cisco IOS または IOS XE ソフトウェアリリース(15.1(4)M2 や 3.13.8S など)を入力することで、そのリリースがシスコ セキュリティ アドバイザリの影響を受けているかどうかを判断できます。
デフォルトでは、Cisco Software Checker の結果には、Security Impact Rating(SIR)が「重大」または「高」の脆弱性だけが含まれます。「中間」の SIR 脆弱性の結果を含めるには、Cisco.com にある Cisco Software Checker を使用して、検索をカスタマイズするときに [影響の評価(Impact Rating)] の下にあるドロップダウンリストの [中間(Medium)] チェックボックスをオンにします。
Cisco IOS XE ソフトウェア リリースと Cisco IOS ソフトウェア リリースのマッピングについては、Cisco IOS XE ソフトウェアのリリースに応じて「Cisco IOS XE 2 Release Notes」、「Cisco IOS XE 3S Release Notes」、または「Cisco IOS XE 3SG Release Notes」を参照してください。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は、内部セキュリティテストの実施中に、シスコの Priyanka Bansal によって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2020-SEP-24 |
利用規約
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