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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IOS XEソフトウェアのWeb管理フレームワークにおける複数の脆弱性により、読み取り専用権限を持つ認証されたリモートの攻撃者が、機密データへの不正な読み取りアクセスを取得したり、Web管理ソフトウェアをハングまたはクラッシュさせたりして、サービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
これらの脆弱性の詳細については本アドバイザリの「詳細情報」セクションを参照してください。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ios-xe-webui-multi-vfTkk7yr
該当製品
脆弱性のある製品
公開時点で、これらの脆弱性は、Cisco IOS XEソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行し、HTTPサーバが有効になっているシスコデバイスに影響を与えます。Cisco IOS XE ソフトウェアにおける HTTP サーバ機能のデフォルトの状態は、バージョンによって異なります。
脆弱性が存在する Cisco ソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
HTTP サーバ設定の確認
あるデバイスで HTTP サーバが有効かどうかを判断するには、デバイスにログインし、CLI で show running-config| include ip http server|secure|active コマンドを使用して、グローバル コンフィギュレーションに ip http server コマンドまたは ip http secure-server コマンドがあるかどうかを確認します。 | include ip http server|secure|active コマンドを使用して、グローバル コンフィギュレーションに ip http server コマンドまたは ip http secure-server コマンドがあるかどうかを確認します。どちらかのコマンドが含まれ、設定されている場合は、HTTP サーバ機能が有効です。
以下に、show running-config | include ip http server|secure|active コマンドの出力を示しています。
Router# show running-config | include ip http server|secure|active
ip http server
ip http secure-server
注:デバイス設定に、これらのコマンドのいずれかまたは両方が含まれている場合は、Web UI 機能が有効になっています。
設定に、ip http server コマンドがあり、ip http active-session-modules none もある場合は、HTTP 経由で脆弱性がエクスプロイトされることはありません。
設定に、http secure-server コマンドがあり、ip http secure-active-session-modules none もある場合は、HTTPS 経由で脆弱性がエクスプロイトされることはありません。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、これらの脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、これらの脆弱性が次のシスコ製品に影響を与えないことを確認しました。
- IOS ソフトウェア
- IOS XR ソフトウェア
- NX-OS ソフトウェア
詳細
これらの脆弱性は依存関係にはなく、いずれかの脆弱性をエクスプロイトするために、他の脆弱性をエクスプロイトする必要はありません。また、いずれかの脆弱性の影響を受けるリリースであっても、他の脆弱性の影響は受けない場合があります。
これらの脆弱性の詳細については、次のとおりです。
Cisco IOS XE Web管理ソフトウェアのDoS脆弱性
Cisco IOS XEソフトウェアのWeb管理フレームワークにおける脆弱性により、読み取り専用権限を持つ認証されたリモートの攻撃者が、該当デバイスでDoS状態を引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、ユーザ提供による入力の不十分な検証に起因します。攻撃者は、巧妙に細工されたHTTPパケットを該当デバイスに送信することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者はWeb管理ソフトウェアをハングまたはクラッシュさせ、DoS状態を引き起こし、機能を回復するためにデバイスを再起動する必要が生じる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvs40364
CVE ID:CVE-2020-3474
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:4.3
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:L
Cisco IOS XE Web管理ソフトウェアの情報漏えいの脆弱性
Cisco IOS XEソフトウェアのWeb管理フレームワークにおける脆弱性により、読み取り専用権限を持つ認証されたリモートの攻撃者が、機密情報への不正アクセスを取得する可能性があります。
この脆弱性は、該当デバイスのAPIに対する特定のGET要求に対する入力および検証チェックメカニズムの欠如に起因します。攻撃者は、該当デバイスにHTTP GET要求を送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は該当デバイスの機密データへの不正な読み取りアクセスを取得できる可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
バグID:CSCvs40405
CVE ID:CVE-2020-3475
セキュリティ影響評価(SIR):中
CVSS ベーススコア:4.3
CVSSベクトル:CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:N/S:U/C:L/I:N/A:N
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
HTTP サーバ機能を無効にすると、こうした脆弱性に対する攻撃ベクトルが排除されるため、対象デバイスのアップグレードが可能になるまでの適切な対応策となる可能性があります。HTTP サーバ機能を無効にするには、グローバル コンフィギュレーション モードで no ip http server または no ip http secure-server コマンドを使用します。HTTP サーバーと HTTPS サーバーの両方を使用している場合、HTTP サーバー機能を無効にするには、両方のコマンドが必要です。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、シスコ セキュリティ アドバイザリ ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性とアップグレード ソリューション一式を確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
Cisco IOS ソフトウェアおよび IOS XE ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断できるよう、シスコでは Cisco Software Checker を提供しています。このツールにより、特定のソフトウェアリリースに該当するシスコ セキュリティ アドバイザリ、および各アドバイザリで説明されている脆弱性が修正された最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。また該当する場合、そのリリースに関するすべてのアドバイザリの脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
お客様は、Cisco Software Checker を使用して次の方法でアドバイザリを検索できます。
- ソフトウェアと 1 つ以上のリリースを選択します。
- 特定のリリースのリストを含む .txt ファイルをアップロードする
- show version コマンドの出力を入力する
検索を開始した後で、すべてのシスコ セキュリティ アドバイザリ、特定のアドバイザリ、または最新の公開資料に記載されているすべてのアドバイザリが含まれるように検索をカスタマイズできます。
また、次の形式を使用して、Cisco IOS または IOS XE ソフトウェアリリース(15.1(4)M2 や 3.13.8S など)を入力することで、そのリリースがシスコ セキュリティ アドバイザリの影響を受けているかどうかを判断できます。
デフォルトでは、Cisco Software Checker の結果には、Security Impact Rating(SIR)が「重大」または「高」の脆弱性だけが含まれます。「中間」の SIR 脆弱性の結果を含めるには、Cisco.com にある Cisco Software Checker を使用して、検索をカスタマイズするときに [影響の評価(Impact Rating)] の下にあるドロップダウンリストの [中間(Medium)] チェックボックスをオンにします。
Cisco IOS XE ソフトウェア リリースと Cisco IOS ソフトウェア リリースのマッピングについては、Cisco IOS XE ソフトウェアのリリースに応じて「Cisco IOS XE 2 Release Notes」、「Cisco IOS XE 3S Release Notes」、または「Cisco IOS XE 3SG Release Notes」を参照してください。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性のエクスプロイト事例とその公表は確認しておりません。
出典
シスコは、これらの脆弱性を発見し報告していただいたKITRI BoBのKwangho Park(panghoddari)氏に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2020-SEP-24 |
利用規約
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