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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェアの VPN システムロギング機能で脆弱性が確認されました。認証されていないリモートの攻撃者がメモリリークを引き起こし、時間の経過とともにシステムメモリが枯渇する可能性があります。これにより、予期せぬシステム動作やデバイスのクラッシュにつながる可能性があります。
この脆弱性は、VPN セッションの作成や削除時に生成される VPN システムのロギングイベントに対して、システムメモリが適切に解放されないことに起因します。VPN トンネル接続が繰り返し作成または削除されると、ロギングイベントのたびにシステムで少量のメモリリークが発生し、この脆弱性がエクスプロイトされる危険性があります。エクスプロイトに成功すると、システムメモリを枯渇できるようになるため、システム全体がサービス妨害(DoS)状態に陥る可能性があります。攻撃者はシステムに VPN システムロギング機能を設定するかどうかを制御できませんが、デフォルトでロギング機能は有効になっています。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-ftd-dos-Rdpe34sd8
このアドバイザリは、2020 年 5 月 に公開された Cisco ASA、FMC、FTD ソフトウェアのセキュリティ アドバイザリ バンドルの一部です。このアドバイザリバンドルには、12 件の脆弱性に関する 12 件のシスコ セキュリティ アドバイザリが記載されています。アドバイザリの完全なリストとそのリンクについては、『Cisco Event Response: May 2020 Cisco ASA, FMC, and FTD Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性の影響を受けるのは、Cisco FTD ソフトウェアリリース 6.2.3.12、6.2.3.13、6.2.3.14、および 6.2.3.15 で VPN システムロギング機能が設定されている場合です。
VPN システムロギング機能が設定されているかどうかの確認
管理者が Cisco Firepower Threat Defense(FTD)に VPN システムロギング機能が設定されているかどうかを確認するには、[システムステータス(System Status)] アイコンをクリックし、 [プラットフォーム設定(Platform Settings)] > [Syslog] > [ロギングの設定(Logging Setup)] の順に選択し、[VPN ロギングの設定(VPN Logging Settings)] に移動します。
詳細については、「VPN システムログ」を参照してください。
注:デバイスにサイト間VPNまたはリモートアクセスVPNが設定されている場合、デフォルトではVPNシステムロギングが自動的に有効になり、FMCに送信されます。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコでは、この脆弱性が Cisco 適応型セキュリティアプライアンス(ASA)ソフトウェアおよび CiscoFirepower Management Center(FMC)ソフトウェアに影響しないことを確認しています。
回避策
VPN システムロギング機能を無効にすると、この脆弱性の攻撃ベクトルが排除されるため、対象デバイスのアップグレードが可能になるまでの適切な対応策になると考えられます。管理者が Cisco Firepower Threat Defense(FTD)で VPN システムロギング機能を無効にするには、[システムステータス(System Status)] アイコンをクリックし、 [プラットフォーム設定(Platform Settings)] > [Syslog] > [ロギングの設定(Logging Setup)] の順に選択し、[VPN ロギングの設定(VPN Logging Settings)] に移動します。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html に記載のシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。中央の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性に該当するかどうか、および、この脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。右の列は、リリースがこのバンドルに記載された何らかの脆弱性に該当するかどうか、およびそれらすべての脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
Cisco FTD ソフトウェア
Cisco FTD ソフトウェア リリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
6.1.01 より前 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.1.0 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.0 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.1 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.2 | 脆弱性なし | 修正済みリリースに移行。 |
6.2.3 | 6.2.3.16(2020 年 6 月) Cisco_FTD_Hotfix_DT-6.2.3.16-3.sh.REL.tar Cisco_FTD_SSP_FP2K_Hotfix_DT-6.2.3.16-3.sh.REL.tar Cisco_FTD_SSP_Hotfix_DT-6.2.3.16-3.sh.REL.tar |
6.2.3.16(2020 年 6 月) Cisco_FTD_Hotfix_DT-6.2.3.16-3.sh.REL.tar Cisco_FTD_SSP_FP2K_Hotfix_DT-6.2.3.16-3.sh.REL.tar Cisco_FTD_SSP_Hotfix_DT-6.2.3.16-3.sh.REL.tar |
6.3.0 | 脆弱性なし | 6.3.0.6(リリース予定) Cisco_FTD_Hotfix_AO-6.3.0.6-2.sh.REL.tar Cisco_FTD_SSP_FP2K_Hotfix_ AO-6.3.0.6-2.sh.REL.tar Cisco_FTD_SSP_Hotfix_ AO-6.3.0.6-2.sh.REL.tar |
6.4.0 | 脆弱性なし | 6.4.0.9 |
6.5.0 | 脆弱性なし | 6.5.0.5(リリース予定) Cisco_FTD_Hotfix_H-6.5.0.5-2.sh.REL.tar 以降 Cisco_FTD_SSP_FP1K_Hotfix_H-6.5.0.5-2.sh.REL.tar 以降 Cisco_FTD_SSP_FP2K_Hotfix_H-6.5.0.5-2.sh.REL.tar 以降 Cisco_FTD_SSP_Hotfix_H-6.5.0.5-2.sh.REL.tar 以降 |
6.6.0 | 脆弱性なし | 6.6.0 |
1. Cisco FMC および FTD ソフトウェア リリース 6.0.1 以前については、メンテナンスが終了しています。この脆弱性の修正を含むサポート対象リリースに移行することをお勧めします。
Cisco FTD ソフトウェアの修正済みリリースにアップグレードするには、次のいずれかの操作を行います。
- Cisco Firepower Management Center(FMC)を使用して管理しているデバイスについては、FMC インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
- Cisco Firepower Device Manager(FDM)を使用して管理しているデバイスについては、FDM インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | FTD リリース 6.4.0 および 6.5.0 の Hot Fix を更新。 | 修正済みリリース | Final | 2020 年 5 月 15 日 |
1.2 | 修正済み FTD リリース 6.4.0 ソフトウェアのリリースに関する情報を更新。 | 修正済みリリース | Final | 2020 年 5 月 6 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2020 年 5 月 6 日 |
利用規約
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