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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco IOS XRソフトウェアのボーダーゲートウェイプロトコル(BGP)機能の実装における脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者がサービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、特定のBGPアトリビュートを含むBGPアップデートメッセージの不適切な処理に起因します。攻撃者は、該当システムで処理される特定の不正な属性を含むBGPアップデートメッセージを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は BGP プロセスを予期せず再起動させ、DoS 状態を引き起こす可能性があります。
シスコの BGP 実装は、明示的に定義されているピアから受信する BGP トラフィックのみを受け入れます。この脆弱性を不正利用するには、悪意のあるBGPアップデートメッセージが設定済みの有効なBGPピアから発信されるか、攻撃者によってBGPピアへの既存の有効なTCP接続で被害者のBGPネットワークに挿入される必要があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20200122-ios-xr-bgp-dos
該当製品
脆弱性のある製品
公開時点では、この脆弱性は、Cisco IOS XRソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行し、BGPが設定されているシスコデバイスに影響を与えました。
シスコでは、この脆弱性が Cisco IOS XR 32 ビット ソフトウェアと Cisco IOS XR 64 ビット ソフトウェアの両方に影響を与えることを確認しました。
このアドバイザリの公開時点で脆弱性が存在していたCisco IOS XRソフトウェアリリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
デバイスの設定に脆弱性があるかどうかの確認
デバイスが BGP 用に設定されているかどうかを確認するには、管理者は CLI で show running-config router bgp EXEC コマンドを使用できます。ルータが BGP 用に設定されている場合、このコマンドは出力を返します。次の例は、BGPが設定されているデバイスでのshow running-config router bgpコマンドの出力の一部を示しています。
#show running-config router bgp
router bgp 65536
…
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が Cisco IOS ソフトウェア、Cisco IOS XE ソフトウェア、Cisco NX-OS ソフトウェアには影響を与えないことを確認しました。
詳細
この脆弱性の不正利用を可能にする特定の不正なBGPアップデート属性は、非推移的な属性です。つまり、この脆弱性の影響を受けるのは内部BGP(iBGP)だけです。不正な属性は自律システム(AS)境界でドロップされ、外部BGP(eBGP)を介して送信できませんでした。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
修正済みリリース
このドキュメントの発行時点で、シスコはこの脆弱性をCisco IOS XRソフトウェアリリース7.0.2、7.1.1、および7.2.1で修正する予定です。
発行の時点で、次の表の SMU が使用可能でした。他のプラットフォームおよびリリースに SMU を必要とするお客様は、サポート部門にご連絡ください。
IOS XR リリース | Platform | SMU 名 1 |
---|---|---|
6.6.1 |
NCS5500 |
ncs5500-6.6.1.CSCvr91660 |
6.6.1 |
ASR9K-X64 |
asr9k-x64-6.6.1.CSCvr91660 |
6.6.1 |
NCS540 |
ncs540-6.6.1.CSCvr91660 |
6.6.1 |
NCS6K |
ncs6k-6.6.1.CSCvr91660 |
6.6.2 |
ASR9K |
asr9k-px-6.6.2.CSCvr91676 |
6.6.2 |
ASR9K-X64 | asr9k-x64-6.6.2.CSCvr91676 |
6.6.2 |
CRS |
|
6.6.2 |
NCS5K | |
6.6.2 |
XRV9K |
xrv9k-6.6.2.CSCvr91676 |
6.6.25 |
NCS540 |
|
6.6.25 | NCS540L | |
6.6.25 | NCS560 |
ncs560-6.6.25.CSCvr91676 |
6.6.25 |
NCS5500 |
ncs5500-6.6.25.CSCvr91676 |
7.0.1 |
ASR9K-X64 | asr9k-x64-7.0.1.CSCvr91676 |
7.0.1 | NCS1K | |
7.0.1 | NCS5K | |
7.0.1 | NCS6K |
|
7.0.1 | NCS540 |
|
7.0.1 | NCS540L |
|
7.0.1 | NCS560 |
|
7.0.1 | NCS5500 | |
7.0.1 | XRV9K |
CSCvr91660 には、CSCvr84254、CSCvr74986、CSCvr74413、CSCvr80793、CSCvr83742、CSCvr74902、CSCvo90073、および CSCvr69950 の修正プログラムが含まれています。
CSCvr91676 には、CSCvr84254、CSCvr74986、CSCvr74413、CSCvr80793、CSCvr83742、CSCvr74902、および CSCvr69950 の修正プログラムが含まれています。
修正済みソフトウェアリリースの詳細については、このアドバイザリ上部のBug IDの「詳細」セクションを参照してください。
Cisco.com の Software Center からソフトウェアをダウンロードするには、次の手順を実行します。
- [すべてを参照(Browse All)] をクリックします。
- [IOSおよびNX-OSソフトウェア(IOS and NX-OS Software)] > [IOS XR] > [IOS XRソフトウェア(IOS XR Software)] > [オプティカルネットワーキング(Optical Networking)] または [ルータ(Routers)] を選択します。
- 製品セレクタの右側のペインから適切な製品とモデルを選択します。
- 製品ページの左ペインからリリースを選択します。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2020 年 1 月 22 日 |
利用規約
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