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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェアへの管理アクセスを設定したデータ インターフェイスの TCP 入力ハンドラの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が CPU とメモリの使用量を増やしてサービス妨害(DoS)状態になる危険性があります。
この脆弱性は、TCP ポート 22(SSH)および 443(HTTPS)の入力 TCP レート制限が不十分であることに起因します。攻撃者は、該当デバイスへの管理アクセスが設定されているデータ インターフェイスでポート 22 または 443 に細工された TCP トラフィックの一定のストリームを送信することにより、この脆弱性をエクスプロイトする危険性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20190501-firepower-dos
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco FTD ソフトウェアの脆弱性のあるリリースを実行する次のシスコ製品に影響を与えます。
- 3000 シリーズ産業用セキュリティ アプライアンス(ISA)
- 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)5500-X シリーズ ファイアウォール
- Firepower 2100 シリーズ
- Firepower 4100 シリーズ
- Firepower 9300 セキュリティ アプライアンス
- FTD Virtual(FTDv)
脆弱性が存在する Cisco FTD ソフトウェア リリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
Cisco FTD ソフトウェア リリースの判別
デバイスで実行中の Cisco FTD ソフトウェア リリースを確認するために、管理者はデバイスにログインし、CLI で show version コマンドを使用してコマンドの出力を参照できます。デバイスが Cisco FTD ソフトウェア リリース 6.2.0 を実行している場合、コマンドの出力例は次のようになります。
> show version
---------------------[ ftd ]---------------------
Model : Cisco ASA5525-X Threat Defense (75) Version 6.2.0 (Build 362)
UUID : 2849ba3c-ecb8-11e6-98ca-b9fc2975893c
Rules update version : 2017-03-15-001-vrt
VDB version : 279
----------------------------------------------------
SSH および HTTP サービスの設定の確認
次の表では、左の列に脆弱性が存在する可能性がある Cisco FTD の機能を記載しています。また右の列には、show running-config CLI コマンドで判断可能な、この機能の基本設定を示します。これらの機能のいずれかが設定されているデバイスは、このアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けます。
Cisco FTD 機能 | 脆弱性の存在するコンフィギュレーション |
---|---|
HTTP サービスが有効1、2 |
http server enable <port>
http <remote_ip_address> <remote_subnet_mask> <interface_name>
|
SSH サービスが有効1、3 |
ssh <remote_ip_address> <remote_subnet_mask> <interface_name> |
2 FDM アクセス用に設定されたすべてのデバイスで HTTP サービスが有効になっています。
3 FMC によって管理されているすべてのデバイスで SSH サービスが有効になっています。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコでは、この脆弱性が Cisco 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)ソフトウェアに影響を及ぼさないことを確認しています。
回避策
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
この項の該当する表に示すように、適切なリリースにアップグレードすることをお勧めします。本アドバイザリは以下のアドバイザリを含むコレクションの一部です。お客様におかれましては、これらも考慮したうえでアップグレード ソリューション全体をご確認ください。
- cisco-sa-20190501-asa-csrf:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアのクロスサイトリクエストフォージェリの脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-frpwrtd-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびCisco Firepower Threat DefenseソフトウェアのTCPタイマー処理におけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-ftd-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびFirepower Threat DefenseソフトウェアのWebVPNにおけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-ftd-entropy:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびFirepower Threat Defenseソフトウェアの低エントロピーキーの脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-ftd-ike-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびCisco Firepower Threat DefenseソフトウェアのMOBIKEにおけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-asaftd-saml-vpn:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびFirepower Threat DefenseソフトウェアのVPN SAML認証バイパスの脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-ipsec-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアのIPsecにおけるDoS脆弱性
- cisco-sa-20190501-firepower-dos:Cisco Firepower Threat DefenseソフトウェアのTCP入力ハンドラにおけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-frpwr-dos:Cisco Firepower Threat Defenseソフトウェアのパケット処理におけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-frpwr-smb-snort:Cisco Firepower Threat DefenseソフトウェアのSMBプロトコルプリプロセッサ検出エンジンにおけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-sd-cpu-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびFirepower Threat DefenseソフトウェアのWebVPNにおけるサービス妨害の脆弱性
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。中央の列には、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含むリリースを示しています。右の列は、リリースがこのアドバイザリ集に記載された何らかの脆弱性に該当するかどうか、および、それらすべての脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
Cisco FTD ソフトウェア
Cisco FTD ソフトウェア リリース |
この脆弱性のための推奨リリース |
このアドバイザリ集で説明している脆弱性すべてに対する推奨リリース |
---|---|---|
6.0 | 6.2.3.12 |
6.2.3.12 |
6.0.1 | 6.2.3.12 | 6.2.3.12 |
6.1.0 | 6.2.3.12 | 6.2.3.12 |
6.2.0 | 6.2.3.12 | 6.2.3.12 |
6.2.1 | 6.2.3.12 | 6.2.3.12 |
6.2.2 | 6.2.3.12 | 6.2.3.12 |
6.2.3 | 6.2.3.12 |
6.2.3.12 |
6.3.0 | 6.3.0.3 |
6.3.0.3 |
6.4.0 | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
Cisco FTD ソフトウェアの修正済みリリースにアップグレードするには、次のいずれかの操作を行います。
- Cisco Firepower Management Center(FMC)を使用して管理しているデバイスについては、FMC インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
- Cisco Firepower Device Manager(FDM)を使用して管理しているデバイスについては、FDM インターフェイスを使用してアップグレードをインストールします。インストールが完了したら、アクセス コントロール ポリシーを再適用します。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | FTD ソフトウェア リリース 6.3.0.3 が使用可能になったことを示すために FTD の修正済みリリースの表を更新。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2019 年 5 月 2 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2019 年 5 月 1 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
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