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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco 適応型セキュリティ アプライアンス(ASA)ソフトウェアの Web ベース管理インターフェイスで見つかった脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスでクロスサイト リクエスト フォージェリ(CSRF)攻撃を実行できる可能性があります。
この脆弱性は、該当デバイス上の Web ベース管理インターフェイスの CSRF 防御が不十分なことに起因します。攻撃者は、悪意のあるリンクにアクセスするようインターフェイスのユーザを誘導することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用に成功すると、攻撃者は該当ユーザの特権レベルで任意のアクションを実行できる場合があります。ユーザが管理者特権を持っている場合、攻撃者が該当デバイスの設定を変更したり、該当デバイスから情報を抽出したり、該当デバイスをリロードしたりできる危険性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20190501-asa-csrf
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco ASA ソフトウェアの脆弱性が存在するリリースを実行していて、Web 管理アクセスが有効になっているシスコ製品に影響を与えます。
脆弱性が存在する Cisco ASA ソフトウェア リリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
Web 管理アクセスが設定されているかどうかの確認
管理者は show running-config http コマンドを使用して Web 管理アクセスが有効になっているかどうかを確認できます。次の例は、Web 管理機能が有効になっており、10.10.10.0/24 ネットワークから「Management」(管理)インターフェイスを介して Web 管理機能にアクセスできるデバイスに関するコマンドの出力を示しています。
ciscoasa# show running-config http
http server enable
http 10.10.10.0 255.255.255.0 Management
注:デバイスは、http <remote_ip_address> <remote_subnet_mask> <interface_name>コマンドで設定された範囲内のIPアドレスから送信された要求に対してのみ脆弱です。
Cisco ASA ソフトウェア リリースの判別
デバイス上で実行されている Cisco ASA ソフトウェア リリースは、管理者がデバイスにログインして CLI で show version | include Version コマンドを使用し、その出力を参照することで確認できます。デバイスが Cisco ASA ソフトウェア リリース 9.9.2.18 を実行している場合、コマンドの出力は次の例のようになります。
ciscoasa# show version | include Version
Cisco Adaptive Security Appliance Software Version 9.9.2.18
Device Manager Version 7.4(1)
.
.
.
デバイスが Cisco Adaptive Security Device Manager(ASDM)を使用して管理されている場合、管理者は Cisco ASDM ログイン ウィンドウまたは [Cisco ASDM ホーム(Cisco ASDM Home)] ペインの [デバイス ダッシュボード(Device Dashboard)] タブに表示される表のリリース情報を参照して、デバイスで実行中のリリースを確認することもできます。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコでは、Cisco Firepower Threat Defense(FTD)ソフトウェアがこの脆弱性の影響を受けないことを確認しています。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
この項の該当する表に示すように、適切なリリースにアップグレードすることをお勧めします。本アドバイザリは以下のアドバイザリを含むコレクションの一部です。お客様におかれましては、これらも考慮したうえでアップグレード ソリューション全体をご確認ください。
- cisco-sa-20190501-asa-csrf:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアのクロスサイトリクエストフォージェリの脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-frpwrtd-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびCisco Firepower Threat DefenseソフトウェアのTCPタイマー処理におけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-ftd-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびFirepower Threat DefenseソフトウェアのWebVPNにおけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-ftd-entropy:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびFirepower Threat Defenseソフトウェアの低エントロピーキーの脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-ftd-ike-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびCisco Firepower Threat DefenseソフトウェアのMOBIKEにおけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-asaftd-saml-vpn:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびFirepower Threat DefenseソフトウェアのVPN SAML認証バイパスの脆弱性
- cisco-sa-20190501-asa-ipsec-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアのIPsecにおけるDoS脆弱性
- cisco-sa-20190501-firepower-dos:Cisco Firepower Threat DefenseソフトウェアのTCP入力ハンドラにおけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-frpwr-dos:Cisco Firepower Threat Defenseソフトウェアのパケット処理におけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-frpwr-smb-snort:Cisco Firepower Threat DefenseソフトウェアのSMBプロトコルプリプロセッサ検出エンジンにおけるサービス妨害の脆弱性
- cisco-sa-20190501-sd-cpu-dos:Cisco適応型セキュリティアプライアンスソフトウェアおよびFirepower Threat DefenseソフトウェアのWebVPNにおけるサービス妨害の脆弱性
次の表では、左の列にシスコソフトウェアのリリースを記載しています。中央の列には、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるかどうか、およびこの脆弱性に対する修正を含むリリースを示しています。右の列は、リリースがこのアドバイザリ集に記載された何らかの脆弱性に該当するかどうか、および、それらすべての脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。
ASA ソフトウェア
Cisco ASA ソフトウェア リリース |
この脆弱性のための推奨リリース |
このアドバイザリ集で説明している脆弱性すべてに対する推奨リリース |
---|---|---|
9.4 より前1 |
9.4.4.34 |
9.4.4.34 |
9.4 | 9.4.4.34 | 9.4.4.34 |
9.51 | 9.6.4.25 | 9.6.4.25 |
9.6 | 9.6.4.25 | 9.6.4.25 |
9.71 | 9.8.4 |
9.8.4 |
9.8 | 9.8.4 | 9.8.4 |
9.9 | 9.9.2.50 |
9.9.2.50 |
9.10 | 9.10.1.17 | 9.10.1.17 |
9.12 | 脆弱性なし |
脆弱性なし |
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性を報告していただいたセキュリティ研究者の Farid Heydari 氏に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2019 年 5 月 1 日 |
利用規約
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