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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco NX-OS ソフトウェアのイメージ署名検証機能における脆弱性により、管理者レベルのクレデンシャルを持つ認証されたローカル攻撃者が、悪意のあるソフトウェア イメージを該当デバイスにインストールできるようになります。
この脆弱性は、ソフトウェア イメージのデジタル署名が正しく検証されないことに起因しています。攻撃者が、該当デバイスに未署名のソフトウェア イメージをロードすることにより、この脆弱性をエクスプロイトする可能性があります。エクスプロイトに成功すると、攻撃者は、悪意のあるソフトウェア イメージをブートできるようになります。
注:この脆弱性の修正には、ソフトウェアアップグレードの一部としてBIOSのアップグレードが必要です。詳細については、このアドバイザリの「詳細情報」の項を参照してください。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20190306-nxos-sig-verif
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、後続のサブセクションに記載されているシスコ製品が次のすべての条件を満たしている場合、それらの製品に影響を与えます。
お客様が脆弱なデバイスであることを示すデバイスの特徴を識別できるよう、このアドバイザリでは、デバイスの PID、実行中の BIOS バージョン、および実行中の Cisco NX-OS ソフトウェア リリースを確認する方法の詳細を示します。
影響を受けるシスコ製品
- Nexus 3000 シリーズ スイッチ
- Nexus 9000 シリーズ ファブリック スイッチ(アプリケーション セントリック インフラストラクチャ(ACI)モード)
- スタンドアロン NX-OS モードの Nexus 9000 シリーズ スイッチ
- Nexus 9500 R シリーズ ラインカードおよびファブリック モジュール
影響を受ける製品の ID と BIOS バージョン
この項の表には、このアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けるシスコ製品の PID の詳細が示されています。これらの表に記載されていない PID については、この脆弱性の影響を受けるのかどうかは不明です。最初の修正済みバージョンより前の BIOS バージョンは、この脆弱性の影響を受けます。
Nexus 3000 シリーズ スイッチ
Nexus 3000 の PID | 最初の修正済み BIOS バージョン |
---|---|
N3K-C31128PQ-10GE | 7.63 |
N3K-C3132C-Z N3K-C3164Q-40GE N3K-C3232C N3K-C3264Q |
8.34 |
ACI モードの Nexus 9000 シリーズ ファブリック スイッチとスタンドアロン NX-OS モードの Nexus 9000 シリーズ スイッチ
Nexus 9000 の PID | 最初の修正済み BIOS バージョン |
---|---|
N9K-C92160YC-X N9K-C92304QC N9K-C9232C N9K-C9236C N9K-C9272Q N9K-C93108TC-EX N9K-C93120TX N9K-C93128TX N9K-C93180YC-EX N9K-C9332PQ N9K-C9372PX N9K-C9372PX-E N9K-C9372TX N9K-C9372TX-E N9K-C9396PX N9K-C9396TX |
7.63 |
N9K-SUP-A
N9K-SUP-B |
8.34 |
Nexus 9500 R シリーズ ラインカードおよびファブリック モジュール
Nexus 9500 の PID | 最初の修正済み BIOS バージョン |
---|---|
N9K-SUP-B | 8.34 |
影響を受ける Cisco NX-OS ソフトウェア リリース
脆弱性が存在する Cisco NX-OS ソフトウェア リリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」の項を参照してください。
Cisco NX-OS の製品 ID の確認
管理者は、デバイスの CLI で show inventory コマンドを使用することにより製品 ID を確認できます。PID N3K-C3232C のデイバスの場合、コマンドの出力例は次のようになります。
switch# show inventory
NAME: "Chassis", DESCR: "Nexus3000 C3232C Chassis"
PID: N3K-C3232C , VID: V02 , SN: FOC20291JA0
NAME: "Slot 1", DESCR: "32x40/100G QSFP28 2x10G SFP+ Ethernet Module"
PID: N3K-C3232C , VID: V02 , SN: FOC20291JA0
NAME: "Power Supply 1", DESCR: "Nexus3000 C3232C Chassis Power Supply"
PID: NXA-PAC-650W-PI , VID: V01 , SN: LIT20362Z6G
Cisco NX-OS の BIOS バージョンの確認
管理者は、デバイスの CLI で show version コマンドを使用することにより、デバイスで実行されている Cisco NX-OS の BIOS バージョンを確認できます。デバイスが Cisco NX-OS BIOS バージョン 8.32 を実行している場合、コマンドの出力例は次のようになります。
N9K-A# show version Cisco Nexus Operating System (NX-OS) Software <snip> . . . Software BIOS: version 08.32
Cisco NX-OS ソフトウェアリリースの判別
管理者は、デバイスの CLI で show version コマンドを使用することによって、デバイスで実行されている Cisco NX-OS ソフトウェアのリリースをチェックできます。デバイスが Cisco NX-OS ソフトウェア リリース 7.0(3)I5(1) を実行している場合、コマンドの出力例は次のようになります。
nxos-switch# show version Cisco Nexus Operating System (NX-OS) Software TAC support: http://www.cisco.com/tac Copyright (C) 2002-2016, Cisco and/or its affiliates. All rights reserved. The copyrights to certain works contained in this software are owned by other third parties and used and distributed under their own licenses, such as open source. This software is provided "as is," and unless otherwise stated, there is no warranty, express or implied, including but not limited to warranties of merchantability and fitness for a particular purpose. Certain components of this software are licensed under the GNU General Public License (GPL) version 2.0 or GNU General Public License (GPL) version 3.0 or the GNU Lesser General Public License (LGPL) Version 2.1 or Lesser General Public License (LGPL) Version 2.0. A copy of each such license is available at http://www.opensource.org/licenses/gpl-2.0.php and http://opensource.org/licenses/gpl-3.0.html and http://www.opensource.org/licenses/lgpl-2.1.php and http://www.gnu.org/licenses/old-licenses/library.txt. Software BIOS: version 07.57 NXOS: version 7.0(3)I5(1) [build 7.0(3)I5(0.9)] BIOS compile time: 06/29/2016 NXOS image file is: bootflash:///nxos.7.0.3.I5.0.9.bin NXOS compile time: 8/1/2016 23:00:00 [08/02/2016 00:30:32] . . .
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- FirePOWER 2100 シリーズ ファイアウォール
- FirePOWER 4100 シリーズ次世代ファイアウォール製品
- Firepower 9300 セキュリティ アプライアンス
- MDS 9000 シリーズ マルチレイヤ スイッチ
- Nexus 1000V Switch for Microsoft Hyper-V
- Nexus 1000V Switch for VMware vSphere
- Nexus 2000 シリーズ ファブリック エクステンダ
- Nexus 3500 プラットフォーム スイッチ
- Nexus 3600 プラットフォーム スイッチ
- Nexus 5500 プラットフォーム スイッチ
- Nexus 5600 プラットフォーム スイッチ
- Nexus 6000 シリーズ スイッチ
- Nexus 7000 シリーズ スイッチ
- Nexus 7700 シリーズ スイッチ
- UCS 6200 シリーズ ファブリック インターコネクト
- UCS 6300 シリーズ ファブリック インターコネクト
- UCS 6400 シリーズ ファブリック インターコネクト
詳細
Cisco Nexus 3000 シリーズ NX-OS ソフトウェア アップグレード/ダウングレード ガイド リリース 9.x
Cisco Nexus 9000 シリーズ NX-OS アップグレード/ダウングレード ガイド リリース 9.x
注:修正済みソフトウェアリリースの脆弱性が存在するPIDを実行しているお客様の場合、ソフトウェアのインストール時にBIOSがアップグレードされなかった可能性があります。そのようなお客様については、BIOS で修正済みの BIOS バージョン(最初の修正バージョンか後続の修正バージョン)が実行されているかどうかを確認することをお勧めします。
インストール済みの BIOS バージョンの確認方法は、このアドバイザリの「Cisco NX-OS の BIOS バージョンの確認」の項に記載されています。Trust Center のダウンロードには、シスコ ソフトウェア イメージ ファイルの信頼性を確認する方法が記載されています。
回避策
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
この項の該当する表に示すように、適切なリリースにアップグレードすることをお勧めします。完全なアップグレード ソリューションを確認するにあたっては、このアドバイザリが公開されたバンドルの一部であることを考慮する必要があります。次のページに、バンドルアドバイザリの完全なリストがあります。Cisco Event Response: March 2019 Cisco FXOS and NX-OS Software Security Advisory Bundled Publication。
次の表では、左の列に Cisco FXOS ソフトウェアまたは Cisco NX-OS ソフトウェアのリリースを示しています。中央の列は、リリースがこのアドバイザリに記載されている脆弱性に該当するかどうか、および、この脆弱性に対する修正を含む最初のリリースを示しています。右の列は、リリースがこのバンドルに記載されたすべての脆弱性の影響を受けるかどうか、およびどのリリースにそれらの脆弱性に対する修正が含まれているのかを示しています。
各表の右の列に記載されているリリースには、脆弱性に対する修正が含まれていますが、このアドバイザリに関連する修正については、ソフトウェア アップグレードの一部として BIOS をアップグレードする必要があります。この項に示すいずれかの製品のソフトウェアをアップグレードする場合は、この情報を網羅したアドバイザリに記載されている BIOS アップグレードと、該当製品の ID および BIOS バージョンの詳細を確認することをお勧めします。
Nexus 3000シリーズスイッチ:CSCvj14135
Cisco NX-OS ソフトウェアリリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
7.0(3)I4 よりも前 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
7.0(3)I4 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
7.0(3)I5 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
7.0(3)I6 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
7.0(3)I7 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
9.2(1) | 脆弱性なし | 9.2(2) |
ACIモードのNexus 9000シリーズファブリックスイッチ:CSCvk70903
Cisco NX-OS ソフトウェアリリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
13.1 より前 |
13.2(1l) | 14.0(3d) |
13.1 |
13.2(1l) | 14.0(3d) |
13.2 | 脆弱性なし |
14.0(3d) |
14.0 | 脆弱性なし | 14.0(3d) |
スタンドアロンNX-OSモードのNexus 9000シリーズスイッチ:CSCvj14135
Cisco NX-OS ソフトウェアリリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
7.0(3)I4 よりも前 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
7.0(3)I4 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
7.0(3)I5 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
7.0(3)I6 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
7.0(3)I7 | 7.0(3)I7(5) | 7.0(3)I7(6) |
9.2 | 脆弱性なし | 9.2(2) |
Nexus 9500 Rシリーズラインカードおよびファブリックモジュール:CSCvk70905
Cisco NX-OS ソフトウェアリリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース | アドバイザリのバンドルに記載されているすべての脆弱性に対する最初の修正済みリリース |
---|---|---|
7.0(3)F1 | 7.0(3)F3(5) | 7.0(3)F3(5) |
7.0(3)F2 | 7.0(3)F3(5) | 7.0(3)F3(5) |
7.0(3)F3 | 7.0(3)F3(5) |
7.0(3)F3(5) |
9.2 | 脆弱性なし | 9.2(2) |
関連情報
Cisco Nexus スイッチに最適な Cisco NX-OS ソフトウェア リリースの決定に関してサポートが必要な場合は、以下の推奨リリースに関するドキュメントを参照してください。 セキュリティ アドバイザリでより新しいリリースが推奨されている場合は、そのアドバイザリのガイダンスに従うことをお勧めします。
Cisco UCS に最適な Cisco NX-OS ソフトウェア リリースの確認に関してサポートが必要な場合は、デバイスのリリース ノートに記載されている推奨リリースに関するドキュメントを参照してください。Cisco MDS シリーズ スイッチ
VMware 向け Cisco Nexus 1000V スイッチ
Cisco Nexus 3000 シリーズおよび 3500 シリーズ スイッチ
Cisco Nexus 5000 Series Switches
Cisco Nexus 5500 プラットフォーム スイッチ
Cisco Nexus 6000 Series Switches
Cisco Nexus 7000 Series Switches
Cisco Nexus 9000 Series Switches
ACI モードの Cisco Nexus 9000 シリーズ スイッチ
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
本脆弱性は、シスコ内部でのセキュリティ テストによって発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.2 | 「脆弱性のある製品」セクションを更新してPIDを追加 – N3K-C3232C | 脆弱性が存在する製品 | Final | 2019年4月15日 |
1.1 | 7.0(3)I4以前のソフトウェア リリースに関する Nexus 9000(スタンドアロン NX-OS モード)の修正済みソフトウェアの表を更新。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2019 年 3 月 19 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2019 年 3 月 6 日 |
利用規約
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