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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
この脆弱性は、不正な形式の BLE フレームの処理時に発生することがあるメモリ破損の状態に起因しています。アクティブにスキャンを実行している該当デバイスに近接する攻撃者は、不正な形式の BLE フレームをブロードキャストすることにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用が成功すると、攻撃者が該当デバイス上で任意のコードを実行したり、Denial of Service(DoS)の状態を生じさせたりすることが可能になる場合があります。
この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20181101-ap
該当製品
脆弱性のある製品
次の表に、この現状報告に記載された脆弱性の影響を受けるシスコ製品を示します。
製品 | Cisco Bug ID |
Fixed Release Availability |
---|---|---|
Cisco 1540 Aironet シリーズ屋外用アクセス ポイント | CSCvk44163 | 8.8.100.0 |
Cisco 1800i Aironet アクセス ポイント |
CSCvk44163 | 8.8.100.0 |
Cisco 1810 Aironet アクセス ポイント | CSCvk44163 | 8.8.100.0 |
Cisco 1815i Aironet アクセス ポイント | CSCvk44163 | 8.8.100.0 |
Cisco 1815m Aironet アクセス ポイント | CSCvk44163 | 8.8.100.0 |
Cisco 1815w Aironet アクセス ポイント | CSCvk44163 | 8.8.100.0 |
Cisco 4800 Aironet アクセス ポイント | CSCvk44163 | 8.8.100.0 |
Meraki MR30Hアクセスポイント | N/A | MR 25.13 以降 |
Meraki MR33アクセスポイント |
N/A | MR 25.13 以降 |
Meraki MR74アクセスポイント | N/A |
MR 25.13 以降 |
Meraki MR42Eアクセスポイント |
N/A |
MR 26.1 以降 |
Meraki MR53Eアクセスポイント | N/A |
MR 26.1 以降 |
Cisco Aironet アクセス ポイントが BLE をサポートしているかどうかの確認
Cisco Aironet アクセス ポイントは、ソフトウェア リリース 8.7 で初めて BLE 機能をサポートするようになりました。これは、ソフトウェア リリース 8.7.102.0 または 8.7.106.0 を実行中の場合にのみ、アクセス ポイントが脆弱であることを意味します。デバイスが BLE をサポートしているかどうかを確認するため、管理者は show controllers bleRadio 0 interface コマンドを送信できます。コマンドが認識されなかったり、「このプラットフォームで BLE はサポートされていません(BLE not supperted on this platform)」というエラー メッセージが表示されたりした場合、アクセス ポイントは BLE をサポートしておらず、脆弱ではないと考えられます。
ap# show controllers bleRadio 0 interface % Unrecognized command
ap# show controllers bleRadio 0 interface BLE not supported on this platform
BLE をサポートしている Cisco Aironet アクセス ポイントが脆弱かどうかの確認
Cisco Aironet アクセス ポイントが BLE をサポートしている場合、BLE がアクティブで、BLE スキャン モードが有効になっている場合にのみ、このアクセス ポイントは脆弱です(デフォルトでは BLE スキャン モードは無効)。管理者は show controllers bleRadio 0 interface コマンドを送信できます。送信後の [デバイスのステータス(Device Status)] が [不明(Unknown)] の場合、アクセス ポイントは脆弱ではありません。
ap# show controllers bleRadio 0 interface
Active BLE host interface : /dev/ttyMSM1
Device Status : Unknown
Device resets : 0
Heart beat status : Off
Cisco Aironet アクセス ポイントでは、BLE スキャン モードはデフォルトで無効になっています。管理者は show controllers bleRadio 0 timers を送信できます。送信後の [スキャン(Scan)] のタイマー ステータスが [停止中(Not Running)] の場合、アクセス ポイントは脆弱ではありません。
ap# show controllers bleRadio 0 timers
Timers
------
Scan timer status : Not Running
さらに、管理者が show controllers bleRadio 0 scan brief を送信したときに表示されるエントリがない場合、アクセス ポイントは脆弱ではありません。
ap# show controllers bleRadio 0 scan brief
Profile MAC RSSI(-dBm) RSSI@1meter(-dBm) Last-heard
WLC コントローラから BLE ステータスを確認する
管理者は、WLC コントローラ コマンド show advanced ble summary を発行して、WLC コントローラからアクセス ポイントの BLE ステータスを取得することもできます。wlc# show advanced ble summary
Global BLE Mgmt Admin State: DOWN
BLE summary for all APs
AP Name Interface Admin State Operation State
-------------------------- --------- ----------- ---------------
ap1800i-r2sw1-te-1-0-11 Integrated DOWN Non Operational
ap3800i_r2-sw1-Te1-0-5 USB dongle DOWN Non Operational
Cisco ワイヤレス LAN コントローラ ソフトウェア リリースの確認
Cisco ワイヤレス LAN コントローラ(WLC)ソフトウェア リリースがデバイスで実行されているかどうかを確認するため、管理者はコントローラの Web インターフェイスまたは CLI を使用できます。
Web インターフェイスを使用する場合は、次を実行します。
- ブラウザで、コントローラの Web インターフェイスにログインします。
- [モニタ(Monitor)] タブをクリックします。
- 左側のペインで [概要(Summary)] をクリックします。
- [コントローラの概要(Controller Summary)] の [ソフトウェア バージョン(Software Version)] フィールドは、デバイスで現在実行されているソフトウェアのリリース番号を示します。
CLI を使用する場合は、Telnet を使用してコントローラにログインして、show sysinfo コマンドを実行し、出力結果の Product Version フィールドの値を参照します。たとえば、デバイスが Cisco WLC ソフトウェア リリース 8.7.106.0 を実行している場合、コマンドの出力は次のようになります。
(wlc)> show sysinfo
Manufacturer's Name.............................. Cisco Systems Inc.
Product Name..................................... Cisco Controller
Product Version.................................. 8.7.106.0
Bootloader Version............................... 1.0.1
Field Recovery Image Version..................... 6.0.182.0
Firmware Version................................. FPGA 1.3, Env 1.6, USB console 1.27
Build Type....................................... DATA + WPS
.
.
.
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
このアドバイザリの脆弱性のある製品セクションに記載されている製品のみが、この脆弱性の影響を受けることが分かっています。
シスコは、この脆弱性が以下のシスコ製品には影響を与えないことを確認しました。
- Aironet 1800s アクティブ センサー
- Aironet 1815t シリーズ アクセス ポイント
- Aironet 1830 シリーズ アクセス ポイント
- Aironet 1850 シリーズ アクセス ポイント
- Aironet 1560 シリーズ屋外用アクセス ポイント
- Aironet 2800 シリーズ アクセス ポイント
- Aironet 3800 シリーズ アクセス ポイント
- Aironet アクセス ポイント - Cisco IOS ソフトウェアの実行中
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
修正済みソフトウェアリリースの詳細については、本アドバイザリの「脆弱性のある製品」セクションに記載されている Cisco Bug ID を参照してください。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco TAC もしくは契約しているメンテナンス プロバイダーまでお問い合わせください。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例とその公表は確認しておりません。
出典
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.4 | Merakiの製品名とファームウェアのバージョンが更新されました。 | 脆弱性が存在する製品 | Final | 2019 年 1 月 23 日 |
1.3 | 内部リリースマッピングが更新されました。 | N/A | Final | 2019年1月2日 |
1.2 | WLC コントローラから BLE ステータスを取得する WLC コマンド「show advanced ble summary」を追加。 | 脆弱性が存在する製品 | Final | 2018 年 12 月 13 日 |
1.1 | Cisco Aironet 1560 シリーズ屋外用アクセス ポイントを脆弱性なしとして追加。 | 脆弱性が存在しない製品 | Final | 2018 年 11 月 2 日 |
1.0 | 初回公開リリース | - | Final | 2018 年 11 月 1 日 |
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