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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Advanced Recording Format(ARF)対応の Cisco Webex ネットワーク記録プレーヤーの複数の脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が、対象となるシステムで任意のコードを実行できる可能性があります。
この脆弱性は、Webex 録画ファイルの不適切な検証によるものです。攻撃者は、ユーザにリンクまたは悪意のあるファイルが添付されたメールを送信し、Cisco Webex プレーヤーでそのファイルを開くようにユーザに仕向けることで、これらの脆弱性を不正利用する可能性があります。不正利用が成功すると、攻撃者が該当システムで任意のコードを実行できるようになる可能性があります。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20180919-webex
該当製品
脆弱性のある製品
これらの脆弱性は、Cisco Webex Meetings スイート サイト、Cisco Webex Meetings Online サイト、および Cisco Webex Meetings サーバにある ARF 録画プレーヤーに影響を与えます。ARF 録画プレーヤーの以下のバージョンが影響を受けます。
- Cisco Webex Meetings スイート(WBS32) - WBS32.15.10 より前のバージョンの Webex ネットワーク録画プレーヤー
- Cisco Webex Meetings スイート(WBS33) - WBS33.3 より前のバージョンの Webex ネットワーク録画プレーヤー
- Cisco Webex Meetings オンライン - 1.3.37 より前のバージョンの Webex ネットワーク録画プレーヤー
- Cisco Webex Meetings サーバ - 3.0MR2 より前のバージョンの Webex ネットワーク録画プレーヤー
どのバージョンの Cisco Webex ネットワーク録画プレーヤー(.arf ファイル用)がインストールされているかを確認するには、プレーヤーを開いて [ヘルプ(Help)] > [バージョン情報(About)] メニューを選択します。
注:自動ソフトウェアアップデートを受け取らないお客様は、ソフトウェアメンテナンスが終了したバージョンのCisco Webex Meetingsを実行している可能性があります。その場合は、カスタマーサポートにお問い合わせください。
脆弱性が存在する Cisco Webex ネットワーク録画プレーヤーについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」の項を参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
Cisco Webex Meetings スイート サービスおよび Cisco Webex Meetings Online は、Cisco WebEx が管理保守するホステッド マルチメディア会議ソリューションです。Cisco Webex Meetings サーバはお客様のプライベート クラウドでホスト可能なマルチメディア会議ソリューションです。
Cisco Webex Meetings サービスでは、会議の録画が可能です。録画はオンラインに保存され、ARF フォーマットでダウンロードできます。これらのサービスでは、WRF 形式でローカル コンピュータに直接、会議を録画することもできます。Cisco Webex ネットワーク録画プレーヤーは .arf ファイルを再生し、Cisco Webex プレーヤーは .wrf ファイルを再生します。
ネットワーク録画プレーヤーは、Webex Meetings サイトでホストされている録画ファイルに(ストリーム再生モードで)アクセスすると自動的にインストールされる場合があります。Cisco Webex ネットワーク録画プレーヤーは、手動でインストールすることもできます。Cisco Webex プレーヤーは Webex サイトから手動でのみインストール可能です。
.arf ファイル用の Cisco Webex ネットワーク録画プレーヤーは、Cisco Webex Meetings スイート(WBS31、WBS32、WBS33)、Cisco Webex Meetings Online、および Cisco Webex Meetings サーバで使用できます。.wrf ファイル用の Cisco Webex プレーヤーは、Cisco Webex Meetings スイート(WBS31、WBS32、および WBS33)、Cisco Webex Meetings Online でのみ使用できます。.wrf ファイル用の Cisco Webex プレーヤーは Cisco Webex Meetings サーバでは使用できません。
本アドバイザリで公開されている脆弱性の影響を受けるものは、Cisco WebEx ネットワーク録画プレーヤーです。Windows、OS X、Linux バージョンのプレーヤーはすべて、本アドバイザリに記載の脆弱性のうち少なくとも 1 つの影響を受けます。
回避策
これらの脆弱性に対処する回避策はありません。ただし、オペレーティング システムのアンインストール手順に従って、該当の Cisco Webex ネットワーク録画プレーヤーおよび Cisco Webex プレーヤーを削除することができます。たとえば Windows では、[プログラムの追加と削除] で該当のプレーヤーをアンインストールすることができます。
Webex ソフトウェアをシステムから完全に削除する場合は、Meeting Services Removal Tool(Microsoft Windows ユーザ用)または Mac Webex Meeting Application Uninstaller(Apple Mac OS X ユーザ用)を使用します。これらはシスコ コラボレーションのヘルプ記事、Cisco Webex and 3rd Party Support Utilities(Cisco Webex およびサードバーティのサポート ユーティリティ)からダウンロードできます。
Linux または UNIX ベースのシステムから Webex ソフトウェアを削除するには、シスコ コラボレーションのヘルプ記事、How Do I Uninstall Webex Software on a Linux or Unix Based System?(Linux または Unix ベースのシステムの Webex ソフトウェアのアンインストール方法)に記載してある手順に従います。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
- Cisco Webex Meetings スイート(WBS32) - WBS32.15.10 以降のバージョンの Webex ネットワーク録画プレーヤー
- Cisco Webex Meetings スイート(WBS33) - WBS33.3 以降のバージョンの Webex ネットワーク録画プレーヤー
- Cisco Webex Meetings オンライン - バージョン 1.3.37 以降の Webex ネットワーク録画プレーヤー
- Cisco Webex Meetings サーバ - バージョン 3.0MR2 以降の Webex ネットワーク録画プレーヤー
Cisco Webex ネットワーク録画プレーヤー(.arf ファイル用)は、上記で説明したバージョンが含まれている Cisco Webex Meetings サイトでホストされている録画ファイルにアクセスすると、脆弱性のない最新バージョンに自動的にアップグレードされます。Cisco Webex プレーヤーの場合は手動でアンインストールし、http://www.webex.com/play-webex-recording.html から、または上記で説明した Cisco Webex Meetings サイトから更新版を入手する必要があります。
次の表に示すように、適切なリリースにアップグレードすることをお勧めします。
Cisco Bug ID | 修正済みリリース | |||
---|---|---|---|---|
WBS32 | WBS33 | Webex Meetings Server | Webex Meetings Online | |
CVE-2018-15414 | ||||
CSCvj63717 | 32.15.10 以降 | 33.3 以降で修正 | ||
CSCvj63724 | 3.0MR2 |
|||
CSCvj63729 | 1.3.37 | |||
CVE-2018-15421 | ||||
CSCvj67334 | 32.15.10 以降 | 33.3 以降で修正 | ||
CSCvj67339 | 3.0MR2 | |||
CSCvj67344 |
|
1.3.37 | ||
CVE-2018-15422 | ||||
CSCvj63665 | 32.15.10 以降 | 33.3 以降で修正 | ||
CSCvj63672 | 3.0MR2 | |||
CSCvj63676 | 1.3.37 |
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)では、本アドバイザリに記載されている脆弱性のエクスプロイト事例とその公表は確認しておりません。
出典
シスコは、CVE-2018-15421 の報告にあたり、Ziad Badawi 氏と Trend Micro の Zero Day Initiative より受けた協力に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2018 年 9 月 19 日 |
利用規約
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