Critical
Critical
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Advanced Recording Format(ARF)ファイル対応の Cisco WebEx ネットワーク記録プレーヤーの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当ユーザのシステムで任意のコードを実行できる可能性があります。
攻撃者は、悪意のある ARF ファイルでユーザにリンクまたは添付メールを送信し、そのリンクにアクセスまたはそのファイルを開くようにユーザに仕向けることで、この脆弱性を不正利用する場合があります。不正利用に成功すると、攻撃者はユーザのシステムで任意のコードを実行できる可能性があります。
Cisco WebEx プレーヤーは、オンライン会議の出席者が録音した WebEx ミーティングのレコーディングを再生するためのアプリケーションです。このプレーヤーは、ユーザが WebEx サーバ上でホストされる録画ファイルにアクセスするときに自動的にインストールされる場合があります。
シスコはこの脆弱性に対応するために、影響を受けるバージョンの Cisco WebEx Business Suite ミーティング サイト、Cisco WebEx Meetings サイト、Cisco WebEx Meetings Server、および Cisco WebEx ARF Player を更新しました。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20180502-war
該当製品
脆弱性のある製品
- Cisco WebEx Business Suite(WBS31)クライアント ビルド T31.23.4 より前
- Cisco WebEx Business Suite(WBS32)クライアント ビルド T32.12 より前
- Cisco WebEx Meetings クライアント ビルド T32.12 より前
- Cisco WebEx Meeting Server ビルド 3.0 パッチ 1 より前
また、Cisco WebEx ミーティング クライアントのバージョン情報には、Cisco WebEx ミーティング クライアント内から直接アクセスすることもできます。Windows および Linux プラットフォームの Cisco WebEx ミーティング クライアントのバージョン情報は、[ヘルプ(Help)] > [Cisco WebEx Meeting Center について(About Cisco WebEx Meeting Center)] を選択することにより表示できます。Mac プラットフォームの Cisco WebEx ミーティング クライアントのバージョン情報は、[Meeting Center] > [Cisco WebEx Meeting Center について(About Cisco WebEx Meeting Center)] を選択することにより表示できます。
Cisco WebEx ソフトウェア アップデートは、クライアント ビルドの累積更新プログラムです。たとえば、クライアント ビルド 30.32.16 が修正された場合、更新されたプログラムがビルド 30.32.17 に組み込まれます。Cisco WebEx サイト管理者はセカンダリ バージョン名にアクセスできます。たとえば、T30 SP32 EP 16 はサーバが、クライアント ビルド 30.32.16 を実行していることを示します。
注:自動ソフトウェアアップデートを受け取らないお客様は、ソフトウェアメンテナンスが終了したバージョンのCisco WebExを実行している可能性があるため、カスタマーサポートにお問い合わせください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
Cisco WebEx Business Suite(WBS)会議サービスおよび Cisco WebEx Meetings は、Cisco WebEx が管理保守するホステッド マルチメディア会議ソリューションです。Cisco WebEx Meetings Server はお客様のプライベート クラウドでホスト可能なマルチメディア会議ソリューションです。
ARF ファイル形式を使用して、WebEx 会議サイト、またはオンライン会議出席者のコンピュータ上に記録されている WebEx 会議の録画を保存します。Cisco WebEx ARF Player は、WebEx ARF 録画ファイル(拡張子 .arf のファイル)の再生と編集に使用するアプリケーションです。
Cisco WebEx ARF Player は、Cisco WebEx Meetings サイトでホストされる録画ファイルに(ストリーム再生モードで)アクセスすると自動的にインストールされる場合があります。Cisco WebEx ARF Player は、オフラインで録画ファイルを再生するために、 https://www.webex.com/play-webex-recording.html からアプリケーションをダウンロードして手動でインストールすることも可能です。
Cisco WebEx ARF Player は、Cisco WebEx ミーティング サイト クライアント(WBS31、WBS32、Cisco WebEx Meetings)、Cisco WebEx Meetings Server クライアントのすべてで利用できます。
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。ただし、Meeting Services Removal Tool(Microsoft Windows ユーザ用)または Mac WebEx Meeting Application Uninstaller(Apple Mac OS X ユーザ用)を使用して、システムからすべての WebEx ソフトウェアを完全に削除することが可能です。これらのツールは、Cisco Collaboration ヘルプの記事(https://collaborationhelp.cisco.com/article/en-us/WBX000026396)からダウンロードできます。
Linux または UNIX ベース システムの Cisco WebEx ソフトウェアは、Cisco Collaboration ヘルプの記事 https://collaborationhelp.cisco.com/article/en-us/WBX28548 にある手順に従って削除することができます。
Cisco WebEx ソフトウェアを完全に削除すると、会議に参加する前または録画を見る前にソフトウェアを再インストールしない限り、WebEx の機能は使用できなくなります。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
以下に示す Cisco WebEx Business Suite(WBS31 および WBS32)および Cisco WebEx Meetings のクライアント ビルドと、Cisco WebEx Meetings Server が、本アドバイザリに記載の脆弱性に対処しています。
- Cisco WebEx Business Suite(WBS31)クライアント ビルド T31.23.4 以降
- Cisco WebEx Business Suite(WBS32)クライアント ビルド T32.12 以降
- Cisco WebEx Meetings クライアント ビルド T32.12 以降
- Cisco WebEx Meeting Server ビルド 3.0 パッチ1 以降
本アドバイザリで公開されている脆弱性は、Cisco WebEx ARF Player に影響を与えます。Microsoft Windows、Apple Mac OS X、Linux バージョンのプレーヤーはすべて、本アドバイザリに記載の脆弱性の影響を受けます。Cisco WebEx ARF Player が自動でインストールされている場合は、WebEx ミーティング サイト上でホストされている録画ファイルにアクセスした際に、脆弱性のない最新のバージョンに自動的にアップグレードされます。Cisco WebEx ARF Player が手動でインストールされている場合は、https://www.webex.com/play-webex-recording.html から最新バージョンをダウンロードしてインストールする必要があります。
インストールされている Cisco WebEx ARF Player のバージョンは自身で確認し、これらの脆弱性の影響を受けるかどうかを判断できます。
注:WebEx Business Suitesがロックダウン状態のユーザは、WebExサポートに連絡して、WebExサイトに適切なパッチを適用する必要があります。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
シスコは、この脆弱性を報告していただいた Fortinet の FortiGuard Labs の Kushal Arvind Shah 氏に感謝いたします。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2018 年 5 月 2 日 |
利用規約
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