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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
この脆弱性は、ユーザ提供による入力の不十分な検証に起因します。攻撃者は、悪意のある TLS メッセージを、該当デバイスのセキュア ソケット レイヤ(SSL)用に有効化されたインターフェイスに送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。SSL バージョン 3(SSLv3)または SSL バージョン 2(SSLv2)を使用したメッセージで、この脆弱性を不正利用することはできません。この不正利用により、攻撃者はバッファ アンダーフローを引き起こし、結果として該当デバイスがクラッシュする可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20180418-asa3
該当製品
脆弱性のある製品
- 適応型セキュリティ仮想アプライアンス(ASAv)
- Firepower Threat Defense Virtual(FTDv)
- FirePOWER 2100 シリーズ セキュリティ アプライアンス
ASA ソフトウェア
Cisco ASA ソフトウェアは、ソフトウェア バージョン 9.2 以降を実行している場合のみ脆弱です。次の表では、左の列に脆弱性の存在する Cisco ASA の機能を示します。右の列には、CLI コマンド show running-config で判断可能な、脆弱性の存在するコンフィギュレーションを示しています。
機能 | 脆弱性の存在するコンフィギュレーション |
---|---|
Adaptive Security Device Manager(ASDM)1 |
http server enable <port> http <remote_ip_address> <remote_subnet_mask> <interface_name> |
AnyConnect SSL VPN | webvpn enable <interface_name> |
Cisco Security Manager 2 | http server enable <port> http <remote_ip_address> <remote_subnet_mask> <interface_name> |
クライアントレス SSL VPN | webvpn enable <interface_name> |
モバイル ユーザ セキュリティ(MUS) | webvpn mus password <password> mus server enable port <port #> mus <address> <mask> <interface_name> |
Security Assertion Markup Language(SAML)シングル サインオン(SSO)3 | N/A |
1 ASDMは、httpコマンドで設定された範囲のIPアドレスに対してのみ脆弱です。
2 Cisco Security Manager は、http コマンドで設定された範囲の IP アドレスに対してのみ脆弱です。
3 SAML SSO は、ソフトウェア リリース 9.6 からサポートされています。
Cisco ASA ソフトウェア リリースの判別
デバイスで実行している Cisco ASA ソフトウェアが脆弱なバージョンにあたるかを確認するには、CLI から管理者権限で show version コマンドを使用します。デバイスが Cisco ASA ソフトウェア リリース 9.7(1)4 を実行している場合、コマンドの出力例は次のようになります。
ciscoasa# show version | include Version
Cisco Adaptive Security Appliance Software Version 9.7(1)4
Firepower Extensible Operating System Version 2.1(1.66)
Baseboard Management Controller (revision 0x1) Firmware Version: 2.4
Cisco Adaptive Security Device Manager(ASDM)を使用してデバイスを管理している場合は、ログイン ウィンドウ、または Cisco ASDM ウィンドウの左上にソフトウェア リリースが表示されます。
FTD ソフトウェア
FTD ソフトウェアは、6.0、6.0.1、6.1.0、6.2.1、または 6.2.2 のそれぞれ最初の修正リリースよりも前のバージョンを実行している場合のみ脆弱です。次の表では、左の列に脆弱性の存在する Cisco FTD の機能を示します。右の列には、CLI コマンド show running-config で判断可能な、脆弱性の存在するコンフィギュレーションを示しています。
機能 | 脆弱性の存在するコンフィギュレーション |
---|---|
HTTP サービス有効 1 | http server enable <port #> http <remote_ip_address> <remote_subnet_mask> <interface_name> |
AnyConnect SSL VPN2、3 | webvpn enable <interface_name> |
1 HTTP 機能は、Firepower Management Console(FMC)の [Firepower Threat Defenseプラットフォーム設定(Firepower Threat Defense Platform Settings)] > [HTTP] 設定ページで有効にできます。
2 リモート アクセス VPN 機能は、FMC の [デバイス(Devices)] > [VPN] > [リモートアクセス(Remote Access)]、または、Firepower Device Manager(FDM)の [デバイス(Devices)] > [リモートアクセスVPN(Remote Access VPN)] 設定ページで有効にできます。
3 リモート アクセス VPN 機能は、ソフトウェア リリース 6.2.1 からサポートされています。
Cisco FTD ソフトウェア リリースの判別
デバイス上で実行されている Cisco FTD ソフトウェア リリースは、管理者がデバイスにログインして、CLI で show version コマンドを実行することにより確認できます。デバイスが Cisco FTD ソフトウェア リリース 6.2.2 を実行している場合、コマンドの出力例は次のようになります。
> show version
------------------[ ftd ]-----------------------
Model : Cisco Firepower 2130 Threat Defense (77) Version 6.2.2 (Build 81)
UUID : 0cd3595a-7efa-11e7-aaa1-ee3989c8bf25
Rules update version : 2017-12-20-001-vrt
VDB version : 290
----------------------------------------------------
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
回避策
この脆弱性に対処する回避策はありません。
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
https://www.cisco.com/c/en/us/products/end-user-license-agreement.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
https://www.cisco.com/c/en/us/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
このセクションの表に従って、適切なリリースにアップグレードする必要があります。本アドバイザリは以下のアドバイザリを含むコレクションの一部です。これらも考慮した上、完全なアップグレード ソリューションを確認してください。- cisco-sa-20180418-asa1:Cisco適応型セキュリティアプライアンスのSSL証明書バイパスの脆弱性
- cisco-sa-20180418-asa2:Cisco適応型セキュリティアプライアンスのフロー作成におけるDoS脆弱性
- cisco-sa-20180418-asa3:Cisco適応型セキュリティアプライアンスのTLSにおけるDoS脆弱性
- cisco-sa-20180418-asaanyconnect:Cisco ASAソフトウェア、FTDソフトウェア、およびAnyConnectセキュアモビリティクライアントのSAML認証セッション固定の脆弱性
- cisco-sa-20180418-asa_inspect:Cisco適応型セキュリティアプライアンスのアプリケーションレイヤプロトコルインスペクションにおけるDoS脆弱性
ASA ソフトウェア
Cisco ASA メジャー リリース | この脆弱性に対する最初の修正リリース |
このアドバイザリ集で説明しているすべての脆弱性に対する修正済みの推奨リリース |
---|---|---|
9.11 よりも前 |
脆弱性なし |
9.1.7.20 |
9.1 | 脆弱性なし | 9.1.7.20 |
9.2 | 9.2.4.27 | 9.2.4.27 |
9.31 | 9.4.4.13 へ移行してください |
9.4.4.14 |
9.4 | 9.4.4.13 | 9.4.4.14 |
9.51 | 9.6.3.20 へ移行してください |
9.6.4.6 |
9.6 | 9.6.3.20 | 9.6.4.6 |
9.7 | 9.7.1.16 | 9.7.1.24 |
9.8 | 9.8.2.14 | 9.8.2.28 |
9.9 | 脆弱性なし |
9.9.2.1 |
1Cisco ASA ソフトウェアの 9.1 より前のリリースと、Cisco ASA リリース 9.3 および 9.5 については、ソフトウェア メンテナンスが終了しています。お客様は、サポートされているリリースに移行する必要があります。
ソフトウェアは、Cisco Software Center で、[製品(Products)] > [セキュリティ(Security)] > [ファイアウォール(Firewalls)] > [適応型セキュリティアプライアンス(ASA)(Adaptive Security Appliances (ASA))] > [ASA 5500-Xシリーズファイアウォール(ASA 5500-X Series Firewalls)] の順に選択すると ASA ハードウェア プラットフォームのリストが表示されますので、そこからダウンロードできます。これらのソフトウェア リリースの大半は、暫定版として表示されます。
FTD ソフトウェア
Cisco FTD メジャー リリース |
この脆弱性に対する最初の修正リリース |
このアドバイザリ集で説明しているすべての脆弱性に対する修正済みの推奨リリース |
---|---|---|
6.0 | 6.1.0.6 へ移行してください |
Cisco_FTD_SSP_Hotfix_EI-6.1.0.7-2.sh(41xx および 9300 FTD ハードウェア プラットフォーム用) Cisco_FTD_Hotfix_EI-6.1.0.7-2.sh(41xx および 9300 を除く全 FTD ハードウェア プラットフォーム用) |
6.0.1 | 6.1.0.6 へ移行してください |
Cisco_FTD_SSP_Hotfix_EI-6.1.0.7-2.sh(41xx および 9300 FTD ハードウェア プラットフォーム用) Cisco_FTD_Hotfix_EI-6.1.0.7-2.sh(41xx および 9300 を除く全 FTD ハードウェア プラットフォーム用) |
6.1.0 | 6.1.0.6 | Cisco_FTD_SSP_Hotfix_EI-6.1.0.7-2.sh(41xx および 9300 FTD ハードウェア プラットフォーム用) Cisco_FTD_Hotfix_EI-6.1.0.7-2.sh(41xx および 9300 を除く全 FTD ハードウェア プラットフォーム用) |
6.2.0 | 脆弱性なし1 |
6.2.0.5 |
6.2.1 | 6.2.2.1 へ移行してください | Cisco_FTD_SSP_Hotfix_BD-6.2.2.3-4.sh.REL.tar(41xx および 9300 FTD ハードウェア プラットフォーム用) Cisco_FTD_SSP_FP2K_Hotfix_BD-6.2.2.3-4.sh.REL.tar(21xx FTD ハードウェア プラットフォーム用) Cisco_FTD_Hotfix_BD-6.2.2.3-4.sh.REL.tar(その他すべての FTD ハードウェア プラットフォーム用) |
6.2.2 | 6.2.2.1 | Cisco_FTD_SSP_Hotfix_BD-6.2.2.3-4.sh.REL.tar(41xx および 9300 FTD ハードウェア プラットフォーム用) Cisco_FTD_SSP_FP2K_Hotfix_BD-6.2.2.3-4.sh.REL.tar(21xx FTD ハードウェア プラットフォーム用) Cisco_FTD_Hotfix_BD-6.2.2.3-4.sh.REL.tar(その他すべての FTD ハードウェア プラットフォーム用) |
6.2.3 | 脆弱性なし |
Cisco_FTD_SSP_Hotfix_A-6.2.3.1-10.sh.REL.tar(41xx および 9300 FTD ハードウェア プラットフォーム用) Cisco_FTD_SSP_FP2K_Hotfix_A-6.2.3.1-10.sh.REL.tar(21xx FTD ハードウェア プラットフォーム用) Cisco_FTD_Hotfix_A-6.2.3.1-10.sh.REL.tar(その他すべての FTD ハードウェア プラットフォーム用) |
1 シスコ FTD ソフトウェア リリース 6.2.0 では新しい HTTP サーバが導入されているため、HTTP サービスを介した攻撃ベクトルは該当しません。
ソフトウェアは、Cisco Software Center で、[製品(Products)] > [セキュリティ(Security)] > [ファイアウォール(Firewalls)] > [次世代ファイアウォール(NGFW)(Next-Generation Firewalls (NGFW))] の順に選択すると FTD ハードウェア プラットフォームのリストが表示されますので、そこからダウンロードできます。
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
出典
この脆弱性は Cisco TAC サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2018 年 4 月 18 日 |
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