High
High
日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
この脆弱性は、特定の MIB のポーリングに使用されるバッファの割り当て解除を該当デバイスが失敗した後に同デバイスで発生するメモリ リークに起因するものです。SNMP バージョン 2 SNMP Read ストリングを知っている攻撃者または該当デバイスに対する有効な SNMP バージョン 3 クレデンシャルを持っている攻撃者によって、該当 MIB オブジェクト ID(OID)が繰り返しポーリングされ、デバイス上で使用可能なメモリが消費される可能性があります。デバイスのメモリが大量に消費されると、デバイスが再起動して、DoS 状態に至ります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20171101-wlc1
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、SNMP が有効になっており、なおかつ脆弱なリリースのシスコ ワイヤレス LAN コントローラ(WLC)ソフトウェアを実行している Cisco WLC に影響します。
脆弱性が存在する Cisco WLC ソフトウェア リリースの情報については、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」の項を参照してください。
SNMP 設定の検証
デバイスで SNMP が有効になっているかどうかについては、管理者が CLI で show run-config コマンドを実行することで確認できます。コマンドの出力から、実行コンフィギュレーションに config snmp <1|2|3> enable コマンドが存在していることがわかった場合、デバイスで SNMP が有効になっています。
Cisco WLC ソフトウェア リリースの判別
デバイスで実行されている Cisco WLC ソフトウェアのリリースを確認するには、管理者は Web インターフェイスか CLI を使用します。
Web インターフェイスを使用する場合は、Web インターフェイスにログインして Monitor タブをクリックし、次に左ペインの Summary をクリックします。[ソフトウェア バージョン(Software Version)] フィールドに、デバイスで現在実行されているソフトウェアのリリース番号が表示されます。
CLI を使用する場合は、show sysinfo コマンドを実行し、次にコマンド出力の Product Version フィールドの値を参照して下さい。たとえばデバイスが Cisco WLC ソフトウェア リリース 8.3.102.0 を実行している場合、コマンドの出力は次のようになります。
(wlc)> show sysinfo
Manufacturer's Name.............................. Cisco Systems Inc.
Product Name..................................... Cisco Controller
Product Version.................................. 8.3.102.0
Bootloader Version............................... 1.0.1
Field Recovery Image Version..................... 6.0.182.0
Firmware Version................................. FPGA 1.3, Env 1.6, USB console 1.27
Build Type....................................... DATA + WPS
.
.
.
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
回避策
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
http://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
カスタマーは、このセクションの表に沿って、適切なリリースへのアップグレードをおこなってください。本アドバイザリは以下のアドバイザリを含むコレクションの一部です。これらも考慮した上、完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
- cisco-sa-20171101-aironet1:Cisco Aironet 1560、2800、および3800シリーズアクセスポイントプラットフォームの802.11におけるDoS脆弱性
- cisco-sa-20171101-aironet2:Cisco Aironet 1560、2800、および3800シリーズアクセスポイントプラットフォームのExtensible Authentication Protocolにおけるサービス妨害(DoS)の脆弱性
- cisco-sa-20171101-wlc1:CiscoワイヤレスLANコントローラのSimple Network Management ProtocolにおけるメモリリークによるDoS脆弱性
- cisco-sa-20171101-wlc2:Cisco Wireless LAN Controller 802.11v Basic Service Set Transition Managementのサービス妨害の脆弱性
次の表では、左の列にシスコ ソフトウェアのリリースを示しています。中央の列は、この脆弱性の修正が含まれた最初の推奨リリースです。右の列は、このアドバイザリ集で説明しているすべての脆弱性の修正が含まれた最初の推奨リリースです。
シスコワイヤレス LAN コントローラ ソフトウェア リリース | この脆弱性に対して修正済みの推奨リリース | このアドバイザリ集で説明しているすべての脆弱性に対して修正済みの推奨リリース |
---|---|---|
Prior to 8.0 | 8.0.152.0 | 8.0.152.0 |
8.0 | 8.0.152.0 | 8.0.152.0 |
8.1 | 8.2.166.0 | 8.2.166.0 |
8.2 | 8.2.166.0 | 8.2.166.0 |
8.3 | 8.3.133.0 | 8.3.133.0 |
8.4 | 8.4.100.0 | 8.4.100.0 |
8.5 | 8.5.110.0(リリース予定) | 8.5.110.0(リリース予定) |
推奨事項
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | WLC リリース 8.2 と 8.3 は、お客様の問題に対処するために再ビルドされました。推奨リリースが更新されました。 | 修正済みソフトウェア | Final | 2017 年 11 月 2 日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2017 年 11 月 1 日 |
利用規約
本アドバイザリは無保証のものとしてご提供しており、いかなる種類の保証も示唆するものではありません。 本アドバイザリの情報およびリンクの使用に関する責任の一切はそれらの使用者にあるものとします。 また、シスコは本ドキュメントの内容を予告なしに変更したり、更新したりする権利を有します。
本アドバイザリの記述内容に関して情報配信の URL を省略し、単独の転載や意訳を施した場合、当社が管理した情報とは見なされません。そうした情報は、事実誤認を引き起こしたり、重要な情報が欠落していたりする可能性があります。 このドキュメントの情報は、シスコ製品のエンドユーザを対象としています。