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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco ASR 920シリーズアグリゲーションサービスルータのゼロタッチプロビジョニング機能のDHCPコードにおける脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当デバイスのリロードを引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、ゼロタッチプロビジョニング用に巧妙に細工されたDHCPパケットを処理する際のフォーマットストリングの脆弱性に起因します。攻撃者は、巧妙に細工されたDHCPパケットを該当デバイスに送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトされた場合はデバイスがリロードされ、その結果サービス妨害(DoS)状態が発生する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20170322-ztp
このアドバイザリは、2017年3月22日に公開された5件の脆弱性に関するCisco Security Advisoryを含むCisco IOSソフトウェアおよびIOS XEソフトウェアのセキュリティアドバイザリバンドルの一部です。すべての脆弱性のセキュリティ影響評価(SIR)は「高」です。アドバイザリとリンクの一覧については、『Cisco Event Response: March 2017 Semiannual Cisco IOS and IOS XE Software Security Advisory Bundled Publication』を参照してください。
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、Cisco IOS XEソフトウェアの該当リリースを実行し、DHCPサーバポートをリッスンしているCisco ASR 920シリーズアグリゲーションサービスルータに影響を与えます。デフォルトでは、デバイスはDHCPサーバポートでリッスンしません。
脆弱性が存在する Cisco IOS XE ソフトウェア リリースについては、このアドバイザリの「修正済みソフトウェア」セクションを参照してください。
デバイスがDHCPサーバポートでリッスンしているかどうかを確認するには、show ip sockets特権EXECコマンドをデバイスで使用します。次の例は、DHCPサーバまたはDHCPリレーエージェント、あるいはその両方として設定されているCisco IOS XEデバイスでのshow ip socketsコマンドの出力を示しています。Port 67の出力は、デバイスがDHCPサーバパケットをリッスンしていることを示しています。
ASR920# show ip sockets
Proto Remote Port Local Port In Out Stat TTY OutputIF
17 0.0.0.0 0 192.168.0.1 18999 0 0 11 0
17 0.0.0.0 0 --any-- 67 0 0 22211 0
ASR920#
Cisco IOS XE ソフトウェア リリースの判別
デバイス上で実行されている Cisco IOS XE ソフトウェア リリースは、管理者がデバイスにログインして、CLI で show version コマンドを実行し、表示されるシステム バナーを参照することにより確認できます。デバイスが Cisco IOS XE ソフトウェアを実行している場合、システム バナーに「Cisco IOS XE Software」などのテキストが表示されます。
次に、Cisco IOS XE ソフトウェア リリース 3.16.1aS が実行されているデバイスでの show version コマンドの出力例を示します。
Router> show version Cisco IOS XE Software, Version 03.16.01a.S - Extended Support Release Cisco IOS Software, ASR1000 Software (PPC_LINUX_IOSD-ADVENTERPRISEK9-M), Version 15.5(3)S1a, RELEASE SOFTWARE (fc1) Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport Copyright (c) 1986-2015 by Cisco Systems, Inc. Compiled Wed 04-Nov-15 17:40 by mcpre . . .
Cisco IOS XE ソフトウェアリリースの命名と番号付けの規則に関する詳細は、『White Paper: Cisco IOS and NX-OS Software Reference Guide』を参照してください。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
他のシスコ製品において、このアドバイザリの影響を受けるものは現在確認されていません。
シスコは、この脆弱性が Cisco IOS ソフトウェア、Cisco IOS XR ソフトウェア、および Cisco NX-OS ソフトウェアには影響を与えないことを確認しました。
セキュリティ侵害の痕跡
この脆弱性が不正利用されると、該当デバイスがリロードされ、crashinfo ファイルが生成されます。Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してファイルを確認し、この脆弱性の不正利用によってデバイスが侵害されていないかどうかを確認してください。デバイスがクラッシュし、次のメッセージが表示されることがあります。
UNIX-EXT-SIGNAL: Segmentation fault(11), Process = DHCPD Receive
回避策
修正済みソフトウェア
シスコはこのアドバイザリに記載された脆弱性に対処する無償のソフトウェアアップデートをリリースしています。お客様がインストールしたりサポートを受けたりできるのは、ライセンスをご購入いただいたソフトウェア バージョンとフィーチャ セットに対してのみとなります。そのようなソフトウェアアップグレードをインストール、ダウンロード、アクセスまたはその他の方法で使用した場合、お客様は以下のリンクに記載されたシスコのソフトウェアライセンスの条項に従うことに同意したことになります。
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する際には、[シスコのセキュリティアドバイザリおよびアラート(Cisco Security Advisories and Alerts)] ページで入手できるシスコ製品のアドバイザリを定期的に参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したが Cisco Service Contract をご利用いただいていない場合、また、サードパーティベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを POS から入手できない場合は、Cisco TAC に連絡してアップグレードを入手してください。
http://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
Cisco IOS および IOS XE ソフトウェア
お客様が Cisco IOS ソフトウェアおよび IOS XE ソフトウェアの脆弱性による侵害の可能性を判断するため、シスコは Cisco IOS Software Checker ツールを提供しています。このツールを使用すると、特定のソフトウェア リリースに該当するシスコ セキュリティ アドバイザリ、および各アドバイザリで説明されている脆弱性が修正された最初のリリース(「First Fixed」)を特定できます。また該当する場合、そのリリースに関するすべてのアドバイザリの脆弱性が修正された最初のリリース(「Combined First Fixed」)を特定できます。
このツールを使用して次のタスクを実行できます。
- ドロップダウン メニューからリリース(複数可)を選択するか、分析対象となるローカル システムからファイルをアップロードして、検索を開始する
- show version コマンドの出力をツールで解析する
- カスタマイズした検索(過去に公開されたすべてのシスコ セキュリティ アドバイザリを検索対象に入れたり、特定のアドバイザリのみ、または最新のバンドル資料のすべてのアドバイザリを含めるなど)を作成する
公開されたシスコ セキュリティ アドバイザリのいずれかに該当するリリースであるかどうかを確認するには、Cisco.com の Cisco IOS ソフトウェアチェッカーを使用するか、以下のフィールドに Cisco IOS ソフトウェアまたは Cisco IOS XE ソフトウェアのリリース番号(たとえば、15.1(4)M2、3.1.4S など)を入力します。
Cisco IOS XE ソフトウェア リリースと Cisco IOS ソフトウェア リリースのマッピングについては、Cisco IOS XE ソフトウェアのリリースに応じて「Cisco IOS XE 2 Release Notes」、「Cisco IOS XE 3S Release Notes」、または「Cisco IOS XE 3SG Release Notes」を参照してください。
推奨事項
不正利用事例と公式発表
出典
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2017-3-22 |
利用規約
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