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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
この脆弱性は、該当デバイス宛てに巧妙に細工されたフラグメント化パケットが適切に処理されないことに起因します。攻撃者は、巧妙に細工されたフラグメント化パケットを該当デバイスに送信して処理と再構成を行うことで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。エクスプロイトに成功すると、デバイスのRPでメモリリークが発生し、デバイスがすべてのコントロールプレーンプロトコルをドロップして、最終的にターゲットシステムでDoS状態が発生する可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。この脆弱性に対処する回避策はありません。ただし、この脆弱性に対しては緩和策があります。
このアドバイザリは次のリンクで確認できます。https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20160810-iosxr
該当製品
脆弱性のある製品
この脆弱性は、該当デバイスに設定されている任意のインターフェイスのIPv4またはIPv6ユニキャストアドレスへのリアセンブルを必要とする、巧妙に細工されたフラグメント化されたIPv4またはIPv6パケットを送信することによって不正利用される可能性があります。この脆弱性は、該当デバイス宛てのトラフィックによってのみ引き起こされます。該当デバイスを通過するトラフィックによってトリガーされることはありません。
Cisco IOS XR ソフトウェア リリースの判別
デバイス上で実行されているCisco IOS XRソフトウェアリリースとそれを実行しているデバイスの名前は、管理者がデバイスにログインして、コマンドラインインターフェイス(CLI)でshow versionコマンドを使用することにより確認できます。デバイスが Cisco IOS XR ソフトウェアを実行している場合、システム バナーに「Cisco IOS XR Software 」などのテキストが表示されます。ハードウェア製品の名前はシステム イメージ ファイル ロケーションの次の行に表示されます。
次に、Cisco IOS XRソフトウェアリリース5.1.3が稼働しているCisco ASR 9001アグリゲーションサービスルータでのshow versionコマンドの出力例を示します。
RP/0/RSP0/CPU0:router#show version Cisco IOS XR Software, Version 5.1.3[Default] Copyright (c) 2015 by Cisco Systems, Inc.
ROM: System Bootstrap, Version 2.04(20140227:092320) [ASR9K ROMMON],
router uptime is 2 days, 12 hours, 2 minutes System image file is "bootflash:disk0/asr9k-os-mbi-5.1.3.sp7-1.0.0/0x100000/mbiasr9k-rp.vm"
cisco ASR9K Series (P4040) processor with 8388608K bytes of memory. P4040 processor at 1500MHz, Revision 2.0 ASR-9001 Chassis .
.
.
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
また、この脆弱性はCisco ASR 9006、ASR 9010、ASR 9904、ASR 9910、ASR 9912、またはASR 9922アグリゲーションサービスルータには影響を与えないことも確認しました。また、この脆弱性は、Cisco IOS XRソフトウェアを実行しているCisco 12000シリーズルータ、Cisco Carrier Routing System(CRS)、Cisco Network Convergence System(NCS)6000シリーズルータ、Cisco NCS 5000シリーズルータ、またはCisco NCS 4000シリーズルータには影響を与えません。
セキュリティ侵害の痕跡
デバイスがエクスプロイトされた場合、管理者はCLIを使用して、RPのSPPプロセスを手動で再起動し、リークしたバッファを回復し、ルーティングプロトコルパケットと管理接続の構築を許可できます。次の例は、SPPプロセスを再起動し、リークしたバッファを回復する方法を示しています。
RP/0/RSP0/CPU0:router#process restart spp location 0/rSP0/CPU0 Sun Jun 24 15:56:46.656 UTC RP/0/RSP0/CPU0:Jun 24 15:56:46.709 : sysmgr_control[65747]: %OS-SYSMGR-4-PROC_RESTART_NAME : User root (con0_RSP0_CPU0) requested a restart of process spp at 0/RSP0/CPU0
回避策
修正済みソフトウェア
http://www.cisco.com/en/US/docs/general/warranty/English/EU1KEN_.html
また、お客様がソフトウェアをダウンロードできるのは、ソフトウェアの有効なライセンスをシスコから直接、あるいはシスコ認定リセラーやパートナーから取得している場合に限ります。通常、これは以前購入したソフトウェアのメンテナンス アップグレードです。無償のセキュリティ ソフトウェア アップデートによって、お客様に新しいソフトウェア ライセンス、追加ソフトウェア フィーチャ セット、またはメジャー リビジョン アップグレードに対する権限が付与されることはありません。
ソフトウェアのアップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt の Cisco Security Advisories and Responses アーカイブや後続のアドバイザリを参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成は新規リリースでも継続して適切なサポートが受けられることを確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
サービス契約をご利用でないお客様
シスコから直接購入したがシスコのサービス契約をご利用いただいていない場合、また、サードパーティ ベンダーから購入したが修正済みソフトウェアを購入先から入手できない場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)に連絡してアップグレードを入手してください。
http://www.cisco.com/c/ja_jp/support/web/tsd-cisco-worldwide-contacts.html
無償アップグレードの対象製品であることを証明していただくために、製品のシリアル番号と、本アドバイザリの URL をご用意ください。
修正済みリリース
この脆弱性は、Cisco ASR 9001アグリゲーションサービスルータ用Cisco IOS XRソフトウェアリリース5.3.3で修正されています。
この脆弱性は、Cisco IOS XRソフトウェアの次のソフトウェアメンテナンスアップデート(SMU)でも修正されています。
- asr9k-px-5.3.2.CSCux26791.pie(リリース5.3.x用)
- asr9k-px-5.2.4.CSCux26791.pie(リリース5.2.x用)
- asr9k-px-5.1.3.CSCux26791.pie(リリース5.1.x用)
このセクションに示すように、適切なリリースにアップグレードするか、適切なSMUをインストールすることを推奨します。
推奨事項
不正利用事例と公式発表
出典
URL
改訂履歴
バージョン | 説明 | セクション | ステータス | 日付 |
---|---|---|---|---|
1.1 | CVE IDを追加。 | Header | Final | 2016年8月10日 |
1.0 | 初回公開リリース | — | Final | 2016年8月10日 |
利用規約
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