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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
この脆弱性は、不正なDHCPv6パケットの不適切な解析に起因します。攻撃者は、該当デバイスで処理される不正なDHCPv6パケットを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。この不正利用により、攻撃者は該当デバイスのメモリリークを引き起こし、最終的にリロードを引き起こす可能性があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20140924-dhcpv6
注: 2014年9月24日のCisco IOSソフトウェアセキュリティアドバイザリバンドル公開には6件のCisco Security Advisoryが含まれています。すべてのアドバイザリは、Cisco IOSソフトウェアの脆弱性に対処しています。個々の公開リンクは、次のリンクにある『Cisco Event Response: Semiannual Cisco IOS Software Security Advisory Bundled Publication』に掲載されています。
http://www.cisco.com/web/about/security/intelligence/Cisco_ERP_sep14.html
該当製品
脆弱性のある製品
Cisco IOSデバイスまたはCisco IOS XEデバイスがDHCPv6サーバとして設定されているかどうかを確認するには、show ipv6 dhcp interfaceコマンドを発行します。
次の例は、DHCPv6サーバとして設定されていないため、脆弱性が存在しないCisco IOSデバイスを示しています。
次の例は、この脆弱性の影響を受けるCisco IOSデバイスを示しています。DHCPv6サーバ機能がFastEthernet0/0インターフェイスに適用され、DHCPv6サーバプールDHCPv6-statefulが使用されているため、このデバイスには脆弱性が存在します。Router#show ipv6 dhcp interface Router#
次の例は、この脆弱性の影響を受けるCisco IOSデバイスを示しています。DHCPv6サーバ機能がFastEthernet0/0およびFastEthernet0/1インターフェイスに適用されているため、このデバイスには脆弱性が存在します。Router#show ipv6 dhcp interface FastEthernet0/0 is in server mode Using pool: DHCPv6-stateful Preference value: 0 Hint from client: ignored Rapid-Commit: disabled Router#
Router#show ipv6 dhcp interface | include server FastEthernet0/0 is in server mode FastEthernet0/1 is in server mode Router#
シスコ製品で稼働している Cisco IOS ソフトウェア リリースを確認するには、デバイスにログインして show version コマンドを使って、システム バナーを表示します。"Internetwork Operating System Software"、"Cisco IOS Software" あるいはこれらに類似するシステム バナーによってデバイスで Cisco IOS ソフトウェアが稼働していることを確認できます。 その後ろにイメージ名が括弧の間に表示され、続いて "Version" と Cisco IOS ソフトウエア リリース名が表示されます。他のシスコ デバイスでは、show version コマンドが存在しなかったり、別の出力が表示されたりします。
次の例は、Cisco IOS ソフトウェア リリースが 15.2(4)M5、インストールされたイメージ名が C3900-UNIVERSALK9-M であるシスコ製品を示しています。
Router> show version
Cisco IOS Software, C3900 Software (C3900-UNIVERSALK9-M), 15.2(4)M5, RELEASE SOFTWARE (fc2)
Technical Support: http://www.cisco.com/techsupport
Copyright (c) 1986-2013 by Cisco Systems, Inc.
Compiled Fri 13-Sep-13 16:44 by prod_rel_team!--- output truncated
Cisco IOSソフトウェアのリリース命名規則の追加情報は、『White Paper: Cisco IOS and NX-OS Software Reference Guide』で確認できます。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
他のシスコ製品において、このアドバイザリの影響を受けるものは現在確認されていません。
詳細
Cisco IOSソフトウェアおよびCisco IOS XEソフトウェアのDHCPバージョン6(DHCPv6)サーバ実装における脆弱性により、認証されていないリモート攻撃者がサービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、不正なDHCPv6パケットの不適切な解析に起因します。攻撃者は、該当デバイスで処理される不正なDHCPv6パケットを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。この不正利用により、攻撃者は該当デバイスのメモリリークを引き起こし、最終的にリロードを引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、該当するCisco IOSまたはCisco IOS XEデバイスが巧妙に細工されたDHCPv6パケットを処理しようとするときに発生します。有効なDHCPv6パケットによってこの脆弱性が引き起こされることはありません。Cisco IOSデバイスが転送するDHCPv6パケット(たとえば、通過するDHCPv6トラフィック)は、この脆弱性を引き起こしません。
リンクスコープのマルチキャストアドレスff02::1:2(All_DHCP_Relay_Agents_and_Servers)とDHCPv6サーバのインターフェイスIPv6ユニキャストアドレスに送信されたパケットの両方が、この脆弱性を引き起こします。
この脆弱性の不正利用が可能なのは、不正なIPv6パケットのみです。IPバージョン4(IPv4)のDHCPバージョン4(DHCP)サーバとして設定されているCisco IOSデバイスは、この脆弱性の影響を受けません。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCum90081(登録ユーザ専用)として文書化されています。この脆弱性には、Common Vulnerabilities and Exposures(CVE)ID として、CVE-2014-3359 が割り当てられています。
回避策
修正済みソフトウェア
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
Cisco IOS ソフトウェア
シスコは、お客様がCisco IOSソフトウェアの脆弱性の影響を受けるかどうかを判断するためのツールを提供しています。 Cisco IOS Software Checker により、次のタスクを実行できます。
- ドロップダウン メニューからリリースを選択するか、ローカル システムからファイルをアップロードすることによって、検索を開始する
- show version コマンドの出力をツールで解析する
- カスタマイズした検索を作成して、以前に公開されたすべてのシスコセキュリティアドバイザリ、特定の資料、または2015年9月のバンドル資料のすべてのアドバイザリを含めます
このツールは、クエリされたソフトウェアリリースに影響を与えるシスコセキュリティアドバイザリと、各シスコセキュリティアドバイザリのすべての脆弱性を修正する最初のリリース(First Fixed)を特定します。該当する場合、表示されたすべてのアドバイザリのすべての脆弱性を修正する最初のリリース(Combined First Fixed)も返します。Cisco IOS Software Checkerにアクセスするか、次のフィールドにCisco IOSソフトウェアリリースを入力して、このバンドルアドバイザリアドバイザリの影響を受受受えないかどうかを判断します。
(例:15.1(4)M2)
Cisco IOS XE ソフトウェア
Cisco IOS XEソフトウェアは、このアドバイザリで説明されている脆弱性の影響を受けます。Cisco IOS ソフトウェア リリースへの Cisco IOS XE ソフトウェア リリースのマッピングについては、「Cisco IOS XE 2 Release Notes」、「Cisco IOS XE 3S Release Notes」、および「Cisco IOS XE 3SG Release Notes」を参照してください。
Cisco IOS XE ソフトウェア リリース |
First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
すべてのアドバイザリに対する最初の修正リリース 2014年9月Cisco IOSソフトウェアセキュリティアドバイザリ バンドル公開 |
---|---|---|
2.1.x | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
2.2.x | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
2.3.x | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
2.4.x | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
2.5.x | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
2.6.x | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
3.1.xS | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
3.1.xSG | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
3.2.xS | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
3.2.xSE | 脆弱性なし | 脆弱性あり、3.3.2SEに移行 |
3.2.xSG | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
3.2.xXO | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
3.2.xSQ | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
3.3.xS | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
3.3.xSE | 脆弱性なし | 3.3.2SE |
3.3.xSG | 脆弱性なし | 脆弱性あり。3.4.4SG以降に移行してください。 |
3.3.xXO | 脆弱性なし | 3.3.1XO |
3.3.xSQ | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
3.4.xS | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
3.4.xSG | 脆弱性なし | 3.4.4SG |
3.4.xSQ | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
3.5.xE | 脆弱性なし | 3.5.2E |
3.5.xS | 脆弱性あり。3.7.4S以降に移行してください。 | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
3.6.xE | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
3.6.xS | 脆弱性あり、3.7.4S以降に移行 | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
3.7.xE | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
3.7.xS | 3.7.6S | 脆弱性あり。3.7.6S以降に移行してください。 |
3.8.xS | 脆弱性あり。3.10.4S以降に移行してください。 | 脆弱性あり。3.10.4S以降に移行してください。 |
3.9.xS | 脆弱性あり。3.10.4S以降に移行してください。 | 脆弱性あり。3.10.4S以降に移行してください。 |
3.10.xS | 3.10.4S | 3.10.4S |
3.11.xS | 脆弱性あり。3.12S以降に移行してください。 | 脆弱性あり。3.12S以降に移行してください。 |
3.12.xS | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
3.13.xS | 脆弱性なし | 脆弱性なし |
Cisco IOS XR ソフトウェア
Cisco IOS XRソフトウェアは、2014年9月のCisco IOS Software Security Advisoryバンドル公開に含まれている脆弱性の影響を受けません。推奨事項
不正利用事例と公式発表
この脆弱性はシスコ内部でのテストによって発見されました。
URL
改訂履歴
リビジョン 1.0 | 2014年9月24日 | 初回公開リリース |
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