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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
- Cisco FWSMのコマンド許可の脆弱性
- SQL*NetインスペクションエンジンのDoS脆弱性
Cisco FWSMのコマンド許可の脆弱性が悪用されると、該当システムの機密性、整合性、および可用性が完全に損なわれる可能性があります。SQL*Netインスペクションエンジンのサービス拒否の脆弱性が悪用されると、該当するデバイスがリロードされ、サービス拒否(DoS)状態が発生する可能性があります。
シスコはこれらの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。これらの脆弱性に対しては回避策があります。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20131009-fwsm
注:Cisco適応型セキュリティアプライアンス(ASA)は、SQL*NetインスペクションエンジンのDoS脆弱性の影響を受ける可能性があります。Cisco ASAに影響を与える脆弱性に関しては、別途Cisco Security Advisoryが公開されています。このアドバイザリは次のリンクに掲載されています。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20131009-asa
該当製品
Cisco FWSMは、ソフトウェアメンテナンスリリースが終了しています。Cisco FWSMをご使用のお客様は、シスコの担当者にお問い合わせください。
脆弱性のある製品
この脆弱性は、マルチコンテキストモードで設定されたCisco FWSMソフトウェアのデフォルト設定に影響します。Cisco FWSMソフトウェアがマルチコンテキストモードで実行されているかどうかを確認するには、show modeコマンドを使用します。次の例は、マルチコンテキストモードで動作するCisco FWSMソフトウェアを示しています。
注:マルチコンテキストモードはデフォルトでは有効になっていません。ただし、この機能が有効になっていて、少なくとも1つのユーザコンテキストが設定されている場合、システムには脆弱性が存在します。Cisco FWSMソフトウェアリリース3.1(8)より前、および3.2(4)はこの脆弱性の影響を受けません。ciscofwsm# show mode
Security context mode: multiple
SQL*NetインスペクションエンジンのDoS脆弱性
Cisco FWSMソフトウェアは、SQL*Netインスペクションが有効な場合、この脆弱性の影響を受けます。SQL*Netインスペクションが有効になっているかどうかを確認するには、show service-policy | include sqlnetコマンドを使用します。次の例は、SQL*Netインスペクションが有効になっているCisco FWSMソフトウェアを示しています。
注: SQL*Netインスペクションはデフォルトで有効になっています。ciscofwsm# show service-policy | include sqlnet Inspect: Inspect: sqlnet, packet 0, drop 0, reset-drop 0
実行ソフトウェア バージョンの判別
デバイスで実行されているCisco FWSMソフトウェアのバージョンを確認するには、次の例に示すように、管理者はshow versionコマンドを発行できます。Cisco Adaptive Security Device Manager(ASDM)を使用してデバイスを管理している場合は、ログインウィンドウの表、またはCisco ASDMウィンドウの左上隅に表示されるソフトウェアのバージョンを確認できます。バージョン表記は次の例のようになります。FWSM> show version FWSM Firewall Version 4.0(16) [...]
バージョン情報は、Cisco Catalyst 6500シリーズスイッチまたはCisco 7600シリーズルータからも入手できます。 デバイスで実行されているCisco FWSMソフトウェアのバージョンを確認するには、Cisco IOSソフトウェアまたはCisco Catalystオペレーティングシステムソフトウェアからshow moduleコマンドを発行して、システムにインストールされているモジュールとサブモジュールを確認します。FWSM Version: 4.0(16)
次の例は、スロット2にCisco FWSM(WS-SVC-FWM-1)がインストールされているシステムを示しています。
正しいスロットを見つけたら、show module <slot number>コマンドを発行して、実行されているソフトウェアバージョンを確認します。次に例を示します。switch>show module Mod Ports Card Type Model Serial No. --- ----- -------------------------------------- ------------------ ----------- 1 16 SFM-capable 16 port 1000mb GBIC WS-X6516-GBIC SAL06334NS9 2 6 Firewall Module WS-SVC-FWM-1 SAD10360485 3 8 Intrusion Detection System WS-SVC-IDSM-2 SAD0932089Z 4 4 SLB Application Processor Complex WS-X6066-SLB-APC SAD093004BD 5 2 Supervisor Engine 720 (Active) WS-SUP720-3B SAL0934888E Mod MAC addresses Hw Fw Sw Status --- ---------------------------------- ------ ------------ ------------ ------- 1 0009.11e3.ade8 to 0009.11e3.adf7 5.1 6.3(1) 8.7(0.22)BUB Ok 2 0018.ba41.5092 to 0018.ba41.5099 4.0 7.2(1) 4.0(16) Ok 3 0014.a90c.9956 to 0014.a90c.995d 5.0 7.2(1) 7.0(4)E4 Ok 4 0014.a90c.66e6 to 0014.a90c.66ed 1.7 Unknown Unknown PwrDown 5 0013.c42e.7fe0 to 0013.c42e.7fe3 4.4 8.1(3) 12.2(33)SXH8 Ok [...]
上の例は、Cisco FWSMがソフトウェアバージョン4.0(16)を実行していることを示しています(Sw列を参照)。switch>show module 2 Mod Ports Card Type Model Serial No. --- ----- -------------------------------------- ------------------ ----------- 2 6 Firewall Module WS-SVC-FWM-1 SAD10360485 Mod MAC addresses Hw Fw Sw Status --- ---------------------------------- ------ ------------ ------------ ------- 2 0018.ba41.5092 to 0018.ba41.5099 4.0 7.2(1) 4.0(16) Ok [...]
仮想スイッチングシステム(VSS)を使用して、2台の物理的なCisco Catalyst 6500シリーズスイッチを1つの論理仮想スイッチとして動作させることができる場合は、show module switch allコマンドを使用して、スイッチ1とスイッチ2に属するすべてのFWSMのソフトウェアバージョンを表示できます。このコマンドの出力はshow module <slot number>の出力に似ていますが、VSSの各スイッチのモジュールに関するモジュール情報が含まれています。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
Cisco FWSMは、次のセクションで説明する2つの脆弱性の影響を受けます。
Cisco FWSMのコマンド許可の脆弱性
Cisco Firewall Services Module(FWSM)の認証コードにおける脆弱性により、認証されているものの権限のないローカルの攻撃者が、該当システムの他のコンテキストの設定を削除、変更、または表示する可能性があります。
この脆弱性は、該当システムがマルチコンテキストモードに設定されている場合に、ユーザコンテキスト内の特定の管理コマンドに対する不十分な許可セーフガードに起因します。攻撃者は、該当システムの任意のユーザコンテキストで特定のコマンドを実行することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。
注:攻撃者がこの脆弱性を不正利用するには、少なくとも1つのユーザコンテキストのコマンドラインインターフェイス(CLI)にアクセスし、該当コマンドを実行するのに十分な権限を持っている必要があります。この脆弱性は、マルチコンテキストモードに設定されたCisco FWSMがルーテッドファイアウォールモードまたはトランスペアレントファイアウォールモードの場合にのみ影響を与えます。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCue46080(登録ユーザ専用)として文書化され、Common Vulnerabilities and Exposures(CVE)IDとしてCVE-2013-5506が割り当てられています。
SQL*NetインスペクションエンジンのDoS脆弱性
SQL*Netプロトコルは、Cisco FWSMのSQL*Netインスペクションエンジンが制御する異なるパケットタイプで構成され、データストリームがファイアウォールのどちら側のOracleアプリケーションとも一致しているように見せます。
SQL*Netインスペクションエンジンコードの脆弱性により、認証されていないリモートの攻撃者が該当システムのリロードを引き起こす可能性があります。
この脆弱性は、セグメント化されたTransparent Network Substrate(TNS)パケットの不適切な処理に起因します。攻撃者は、該当システムを介して、巧妙に細工された一連のセグメント化TNSパケットを送信することにより、この脆弱性を不正利用する可能性があります。
注:この脆弱性は、通過トラフィックによってのみ不正利用が可能です。この脆弱性は、シングルおよびマルチコンテキストモードの両方で、ルーテッドファイアウォールモードとトランスペアレントファイアウォールモードの両方に影響します。この脆弱性は、IPバージョン4(IPv4)およびIPバージョン6(IPv6)トラフィックによって引き起こされる可能性があります。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCui34914(登録ユーザ専用)として文書化され、CVE IDとしてCVE-2013-5508が割り当てられています。
回避策
SQL*Netインスペクションを無効にすると、SQL*NetインスペクションエンジンのDoS脆弱性が緩和されます。次のコマンドを使用すると、デフォルトのSQL*Netインスペクション設定が無効になります。
ciscofwsm(config)# policy-map global_policy ciscofwsm(config-pmap)# class inspection_default ciscofwsm(config-pmap-c)# no inspect sqlnet
修正済みソフトウェア
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
次の表に、各脆弱性に対する最初の修正リリースに関する情報を示します。最後の行は、このセキュリティアドバイザリに含まれる両方の脆弱性を修正するリリースに関する情報を示しています。
3.1 |
3.2 |
4.0 |
4.1 |
|
CSCue46080:Cisco FWSMのコマンド許可の脆弱性 | 3.2.x以降に移行1 |
3.2(25)1 | 4.1.(14)以降に移行 |
4.1(13) |
CSCui34914:SQL*NetインスペクションエンジンのDoS脆弱性 |
3.2.x以降に移行 | 3.2(27) | 4.1(14) 以降に移行 |
4.1(14) |
このアドバイザリに記載されているすべての脆弱性を修正する推奨リリース |
3.2.x以降に移行 | 3.2(27) | 4.1(14) 以降に移行 | 4.1(14) |
1Cisco FWSMソフトウェアリリース3.1(8)より前、および3.2(4)はこの脆弱性の影響を受けません。
推奨事項
不正利用事例と公式発表
これらの脆弱性は、サポートケースの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
リビジョン 1.0 | 2013年10月9日 | 初回公開リリース |
利用規約
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