Critical
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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Catalyst 6500シリーズスイッチおよびCisco 7600シリーズルータ用のCisco Firewall Services Module(FWSM)は、次の脆弱性の影響を受けます。
- DCERPCインスペクションバッファオーバーフローの脆弱性
- DCERPCインスペクションに関するDoS脆弱性
これらの脆弱性は相互依存していないため、1つの脆弱性に該当するリリースが必ずしもその他の脆弱性に該当するとは限りません。
これらの脆弱性が不正利用されると、認証されていないリモートの攻撃者によって該当デバイスのリロードが引き起こされたり、任意のコマンドが実行されたりする可能性があります。 不正利用が繰り返されると、サービス拒否(DoS)状態が発生する可能性があります。
このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20121010-fwsm
注:Cisco Catalyst 6500シリーズASAサービスモジュールおよびCisco ASA 5500シリーズ適応型セキュリティアプライアンスもこれらの脆弱性の影響を受ける可能性があります。
Cisco Catalyst 6500シリーズASAサービスモジュールおよびCisco ASA 5500シリーズ適応型セキュリティアプライアンスに影響を与える脆弱性は、別のCisco Security Advisoryで公開されています。このアドバイザリは、次のリンク先で確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20121010-asa
該当製品
脆弱性のある製品
DCERPCインスペクションバッファオーバーフローの脆弱性
DCERPCインスペクションが有効になっている場合、Cisco FWSMに脆弱性が存在します。 DCERPCインスペクションはデフォルトでは有効になっていません。
DCERPCインスペクションに関するDoS脆弱性
DCERPCインスペクションが有効になっている場合、Cisco FWSMに脆弱性が存在します。 DCERPCインスペクションはデフォルトでは有効になっていません。
DCERPCインスペクションが有効になっているかどうかの確認
ご使用のFWSM設定がこれらの脆弱性の影響を受けるかどうかを確認するには、show service-policy | include dcerpcコマンドを使用します。
次の例は、DCERPCインスペクションが有効になっているCisco FWSMを示しています。
fwsm# show service-policy | include dcerpc
Inspect: dcerpc, packet 0, drop 0, reset-drop 0
実行中のソフトウェアバージョンの判別方法
デバイスで実行されているCisco FWSMソフトウェアのバージョンを確認するには、次の例に示すように、管理者はshow versionコマンドを発行できます。
FWSM> show version FWSM Firewall Version 4.0(16) [...]
Cisco Adaptive Security Device Manager(ASDM)を使用してデバイスを管理している場合は、ログインウィンドウの表、またはCisco ASDMウィンドウの左上隅に表示されるソフトウェアのバージョンを確認できます。バージョン表記は次の例のようになります。
FWSM Version: 4.0(16)
バージョン情報は、Cisco Catalyst 6500シリーズスイッチまたはCisco 7600シリーズルータからも入手できます。 デバイスで実行されているCisco FWSMソフトウェアのバージョンを確認するには、Cisco IOSソフトウェアまたはCisco Catalystオペレーティングシステムソフトウェアからshow moduleコマンドを発行して、システムにインストールされているモジュールとサブモジュールを確認します。
次の例は、スロット2にCisco FWSM(WS-SVC-FWM-1)がインストールされているシステムを示しています。
switch>show module Mod Ports Card Type Model Serial No. --- ----- -------------------------------------- ------------------ ----------- 1 16 SFM-capable 16 port 1000mb GBIC WS-X6516-GBIC SAL06334NS9 2 6 Firewall Module WS-SVC-FWM-1 SAD10360485 3 8 Intrusion Detection System WS-SVC-IDSM-2 SAD0932089Z 4 4 SLB Application Processor Complex WS-X6066-SLB-APC SAD093004BD 5 2 Supervisor Engine 720 (Active) WS-SUP720-3B SAL0934888E Mod MAC addresses Hw Fw Sw Status --- ---------------------------------- ------ ------------ ------------ ------- 1 0009.11e3.ade8 to 0009.11e3.adf7 5.1 6.3(1) 8.7(0.22)BUB Ok 2 0018.ba41.5092 to 0018.ba41.5099 4.0 7.2(1) 4.0(16) Ok 3 0014.a90c.9956 to 0014.a90c.995d 5.0 7.2(1) 7.0(4)E4 Ok 4 0014.a90c.66e6 to 0014.a90c.66ed 1.7 Unknown Unknown PwrDown 5 0013.c42e.7fe0 to 0013.c42e.7fe3 4.4 8.1(3) 12.2(33)SXH8 Ok [...]
正しいスロットを見つけたら、show module <slot number>コマンドを発行して、実行されているソフトウェアバージョンを確認します。次に例を示します。
switch>show module 2 Mod Ports Card Type Model Serial No. --- ----- -------------------------------------- ------------------ ----------- 2 6 Firewall Module WS-SVC-FWM-1 SAD10360485 Mod MAC addresses Hw Fw Sw Status --- ---------------------------------- ------ ------------ ------------ ------- 2 0018.ba41.5092 to 0018.ba41.5099 4.0 7.2(1) 4.0(16) Ok [...]
上の例は、Cisco FWSMがソフトウェアバージョン4.0(16)を実行していることを示しています(Sw列を参照)。
仮想スイッチングシステム(VSS)を使用して、2台の物理的なCisco Catalyst 6500シリーズスイッチを1つの論理仮想スイッチとして動作させることができる場合は、show module switch allコマンドを使用して、スイッチ1とスイッチ2に属するすべてのFWSMのソフトウェアバージョンを表示できます。このコマンドの出力はshow module <slot number>の出力に似ていますが、VSSの各スイッチのモジュールに関するモジュール情報が含まれています。脆弱性を含んでいないことが確認された製品
詳細
Cisco FWSMは、Cisco Catalyst 6500シリーズスイッチおよびCisco 7600シリーズルータ用の高速な統合型ファイアウォールモジュールです。FWSMは、ステートフルパケットフィルタリングとディープパケットインスペクションを備えたファイアウォールサービスを提供します。
Cisco FWSMは、次のセクションで説明する複数の脆弱性の影響を受けます。
DCERPCインスペクションバッファオーバーフローの脆弱性DCERPCは、Microsoftの分散クライアントおよびサーバアプリケーションで広く使用されているプロトコルで、ソフトウェアクライアントがサーバ上のプログラムをリモートで実行できるようにします。
DCERPCインスペクションエンジンのコードには、認証されていないリモートの攻撃者によって該当システムのリロードが引き起こされたり、スタックがオーバーフローして任意のコマンドが実行される可能性のある脆弱性が存在します。この脆弱性は、有効なDCERPCセッション内でのDCERPCパケットの検証が不十分であることに起因します。攻撃者は、該当システムによって検査される巧妙に細工されたDCERPCパケットを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。注:この脆弱性は、通過トラフィックによってのみ不正利用が可能です。この脆弱性は、シングルコンテキストモードとマルチコンテキストモードの両方において、ルーテッドファイアウォールモードとトランスペアレントファイアウォールモードの両方に影響します。また、この脆弱性は、IPv4 トラフィックと IPv6 トラフィックでトリガーされる可能性があります。
この脆弱性は、Cisco Bug ID CSCtr27522(登録ユーザ専用)として文書化され、Common Vulnerabilities and Exposures(CVE)IDとしてCVE-2012-4661が割り当てられています。
DCERPCインスペクションに関するDoS脆弱性
DCERPCインスペクションエンジンには、認証されていないリモートの攻撃者によって該当システムのリロードが引き起こされる可能性のある脆弱性が2つ存在します。この脆弱性は、有効なDCERPCセッション内でのDCERPCパケットの検証が不十分であることに起因します。攻撃者は、該当システムによって検査される巧妙に細工されたDCERPCパケットを送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。
注:これらの脆弱性は、通過トラフィックによってのみ不正利用が可能です。これらの脆弱性は、シングルコンテキストモードとマルチコンテキストモードの両方において、ルーテッドファイアウォールモードとトランスペアレントファイアウォールモードの両方に影響します。これらの脆弱性は、IPv4およびIPv6トラフィックによって引き起こされる可能性があります。
これらの脆弱性は、Cisco Bug ID CSCtr27524(登録ユーザ専用)とCSCtr27521 (登録ユーザ専用)として文書化され、それぞれCVE IDとしてCVE-2012-4662とCVE-2012-4663が割り当てられています。
回避策
これらの脆弱性を軽減するその他の回避策はありません。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt の Cisco Security Advisories and Responses アーカイブや後続のアドバイザリを参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
DCERPCインスペクションバッファオーバーフローの脆弱性脆弱性 | メジャー リリース |
First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
DCERPCインスペクションバッファオーバーフローの脆弱性 – CSCtr27522 |
3.1 | 脆弱性なし |
3.2 | 脆弱性なし | |
4.0 | 脆弱性なし |
|
4.1 | 4.1(9) |
DCERPCインスペクションに関するDoS脆弱性
脆弱性 | メジャー リリース |
First Fixed Release(修正された最初のリリース) |
DCERPCインスペクションに関するDoS脆弱性 - CSCtr27524およびCSCtr27521 |
3.1 | 脆弱性なし |
3.2 | 脆弱性なし |
|
4.0 | 脆弱性なし |
|
4.1 | 4.1(7) |
推奨リリース
次の表に、推奨リリースをすべて示します。これらの推奨リリースには、このアドバイザリに記載されているすべての脆弱性に対する修正が含まれています。シスコでは、これらの推奨リリース、またはそれ以降のリリースにアップグレードすることを推奨します。
メジャー リリース |
推奨リリース |
3.1 | 脆弱性なし |
3.2 | 脆弱性なし |
4.0 | 脆弱性なし |
4.1 | 4.1(9) |
ソフトウェアのダウンロード
Cisco FWSMソフトウェアは、Cisco.comのSoftware Center(http://www.cisco.com/cisco/software/navigator.html)からダウンロードできますCisco Catalyst 6500シリーズASAサービスモジュールの場合は、Products > Cisco Interfaces and Modules > Cisco Services Modules >Cisco Catalyst 6500 Series Firewall Services Module > ASA Services Module (FWSM) Softwareの順に選択します。これらのバージョンの一部は暫定バージョンであり、ダウンロードページのInterimタブを展開すると表示されます。
推奨事項
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
このセキュリティアドバイザリに記載された脆弱性は、シスコの社内テストで発見されたものです。URL
改訂履歴
リビジョン 1.0 | 2012年10月10日 | 初版リリース |
利用規約
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