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日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco ASA-CXでこの脆弱性が不正利用されると、デバイスがユーザトラフィックの処理を停止し、Cisco ASA-CXへの管理アクセスを妨げる可能性があります。
Cisco PRSMでこの脆弱性が不正利用されると、ソフトウェアが応答しなくなったり、使用できなくなったりする可能性があります。
この脆弱性に対する回避策はありませんが、いくつかの緩和策があります。
シスコはこの脆弱性に対処するソフトウェアアップデートをリリースしています。このアドバイザリは、次のリンクより確認できます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20120912-asacx
該当製品
脆弱性のある製品
Cisco ASA-CX Content-Aware SecurityおよびCisco PRSMソフトウェアの9.0.2-103より前のすべてのバージョンが、このアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けます。
Cisco ASA-CX Context-Aware SecurityおよびCisco Prime Security Managerソフトウェアバージョンの確認
Cisco ASA-CXソフトウェアの実行バージョンを確認するには、Cisco ASA-CXコマンドラインインターフェイスからshow versionコマンドを発行します。管理者はこのコマンドに、シリアルコンソール、ASA-CX管理インターフェイスへのSSHセッション、またはsessionコマンドを使用して親ASAから開いたセッションを介してアクセスできます。
次に、Cisco ASA-CXソフトウェアバージョン9.0.1(40)およびCisco PRSMバージョン9.0.1(40)の例を示します。
asacx> show version
Cisco ASA CX Platform 9.0.1 (40)
Cisco Prime Security Manager 9.0.1 (40)
Cisco PRSMを使用してCisco ASA-CXデバイスを管理している場合は、Cisco Prime Security ManagerウィンドウのDevice > Devicesの部分でCisco ASA-CXのソフトウェアバージョンを確認できます。Cisco PRSMソフトウェアの実行バージョンを確認するには、Cisco PRSMコマンドラインインターフェイスからshow versionコマンドを発行します。管理者はこのコマンドに、PRSM VMwareコンソール、またはCisco PRSM管理インターフェイスへのSSHセッションを介してアクセスできます。
次に、Cisco PRSMソフトウェアバージョン9.0.1(40)の例を示します。
prsm> show version
Cisco Prime Security Manager 9.0.1 (40) Multi Device prsm-vm
HTTPSを使用してCisco PRSMにアクセスしている場合は、Cisco Prime Security ManagerウィンドウのAdministration > About PRSM部分でCisco PRSMのソフトウェアバージョンを確認できます。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
他のシスコ製品において、このアドバイザリの影響を受けるものは現在確認されていません。
詳細
Cisco Prime Security Manager(PRSM)は、Cisco ASA-CXのマルチデバイス管理プラットフォームです。
Cisco ASA-CXおよびCisco PRSMには、認証されていないリモートの攻撃者がDoS状態を引き起こす可能性のある脆弱性が存在します。
攻撃者は、特定のタイプのIPv4パケットをCisco ASA-CXまたはCisco PRSMの管理インターフェイスに送信することで、この脆弱性を不正利用する可能性があります。その結果、ログファイルが増大し、/var/logパーティションが消費されます。 /var/logパーティションがいっぱいになると、Cisco ASA-CXモジュールまたはCisco PRSMは応答しなくなります。
Cisco ASA-CXデバイスの不正利用に成功すると、Cisco ASA-CXが応答しなくなり、ユーザトラフィックの処理が停止する可能性があります。
Cisco PRSMソフトウェアが悪用されると、Cisco PRSMが応答しなくなる可能性があります。
親Cisco ASAのModular Policy Framework(MPF)設定によってCisco ASA-CXに向けられたユーザトラフィックのみが、このアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けます。
Cisco PRSMからCisco ASA-CXへの管理トラフィックもこの脆弱性の影響を受けます。
脆弱性が不正利用されたかどうかを判断する方法
該当するデバイスで脆弱性が不正利用されたかどうかを確認するには、コマンドラインインターフェイスからshow diskusageコマンドを発行します。
次の例は、/var/log使用率が使用率100 %に達した、該当するCisco ASA-CXまたはCisco PRSMの出力を示しています。
asacx>show diskusage
FILESYSTEM SIZE AVAILABLE USE%
/ 3.0G 2.0G 28%
/boot 407.2M 307.2M 20%
/var 9.8G 9.2G 2%
/var/data 498.1G 466.6G 1%
/var/packages 9.8G 8.7G 7%
/var/config 1.1G 1004.5M 3%
/var/db 3.9G 3.6G 4%
/var/log 3.9G 0 100%
/var/local 3.9G 3.6G 4%
/var/data/diagnostics 15.7G 14.8G 1%
/var/data/cores 15.7G 14.8G 1%
この脆弱性は、Cisco ASA-CX Context-Aware SecurityおよびCisco Prime Security Managerに関するCisco Bug ID CSCub70603(登録ユーザ専用)として文書化され、Common Vulnerabilities and Exposures(CVE)IDとしてCVE-2012-4629が割り当てられています。
回避策
脆弱性がCisco ASA-CXで不正利用され、トラフィックが中断された場合は、緩和策として、ユーザトラフィックをCisco ASA-CXに向けるために使用されるCisco ASAのモジュラポリシーフレームワーク(MPF)設定を削除できます。これにより、すべてのユーザトラフィックがCisco ASA-CXモジュール検査をバイパスし、Cisco ASAを通過できるようになります。
次の例は、Cisco ASAファイアウォールからCisco ASA-CXへのWebトラフィックのリダイレクトを無効にする方法を示しています。
hostname(config)# class-map http_traffic
hostname(config-cmap)# match port tcp eq 80
hostname(config)# policy-map http_traffic_policy
hostname(config-pmap)# class http_traffic
hostname(config-pmap-c)# no cxsc
Cisco Prime Security Managerで使用できる同様の緩和策はありません。
ネットワーク内のシスコデバイスに適用可能な他の対応策は、このアドバイザリの付属ドキュメントhttps://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/viewAMBAlert.x?alertId=26840で参照できます。
修正済みソフトウェア
ソフトウェアのアップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt の Cisco Security Advisories and Responses アーカイブや後続のアドバイザリを参照して、侵害を受ける可能性と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードするデバイスに十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新規リリースで引き続き正しくサポートされていることを十分に確認してください。不明な点については、Cisco Technical Assistance Center(TAC)もしくは契約しているメンテナンスプロバイダーにお問い合わせください。
この脆弱性は、Cisco ASA-CX Context-Aware SecurityおよびCisco Prime Security Managerソフトウェアバージョン9.0.2-103以降で修正されています。
Cisco ASA-CX Context-Aware Securityソフトウェアは、次のリンクからダウンロードできます。
http://www.cisco.com/cisco/pub/software/portal/select.html?&mdfid=284325223&softwareid=284399944
http://www.cisco.com/cisco/pub/software/portal/select.html?&mdfid=284397197&flowid=33362&softwareid=284399945
推奨事項
不正利用事例と公式発表
Cisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)は、本アドバイザリに記載されている脆弱性の不正利用事例やその公表を確認していません。
このセキュリティアドバイザリに記載された脆弱性は、お客様のサービスリクエストの解決中に発見されました。
URL
改訂履歴
リビジョン 1.0 | 2012年9月12日 | 初版リリース |
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