日本語による情報は、英語による原文の非公式な翻訳であり、英語原文との間で内容の齟齬がある場合には、英語原文が優先します。
概要
Cisco Unified Communications Managerには、Session Initiation Protocol(SIP)メッセージの処理に影響を与えるサービス拒否(DoS)の脆弱性が2つ存在します。これらの脆弱性が不正利用されると、音声サービスの中断が引き起こされる可能性があります。
これらの脆弱性に対処するため、シスコは無償のソフトウェアアップデートをリリースしました。これらの脆弱性に対しては回避策があります。
このアドバイザリは、https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20100922-cucmsip で公開されています。
注:Cisco IOS®ソフトウェアも、このアドバイザリに記載されている脆弱性の影響を受けます。Cisco IOSソフトウェアに関するアドバイザリは、次のリンクに掲載されています。
https://sec.cloudapps.cisco.com/security/center/content/CiscoSecurityAdvisory/cisco-sa-20100922-sip
注:2010年9月22日のCisco IOSソフトウェアセキュリティアドバイザリバンドル公開には6件のCisco Security Advisoryが含まれています。5件のアドバイザリはCisco IOSソフトウェアの脆弱性に対処するもので、1件はCisco Unified Communications Managerの脆弱性に対処するものです。各アドバイザリには、そのアドバイザリで詳述された脆弱性を解決するリリースを記載しています。2010年9月22日およびそれ以前に公開されたすべてのCisco IOSソフトウェアの脆弱性を修正したリリースについては、次のURLにある表を参照してください。
個々の公開リンクは、次のリンクの「Cisco Event Response: Semiannual Cisco IOS Software Security Advisory Bundled Publication」に掲載されています。
http://www.cisco.com/web/about/security/intelligence/Cisco_ERP_sep10.html
該当製品
脆弱性のある製品
次の製品は、このアドバイザリに記載された脆弱性の影響を受けます。
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Cisco Unified Communications Manager 6.x
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Cisco Unified Communications Manager 7.x
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Cisco Unified Communications Manager 8.x
Cisco Unified Communications Managerバージョン6.x、7.x、および8.xを実行しているシステムの管理者は、Cisco Unified Communications Manager Administrationインターフェイスのメインページを表示してソフトウェアバージョンを確認できます。ソフトウェアバージョンは、コマンドラインインターフェイスでshow version activeコマンドを実行して確認することもできます。
脆弱性を含んでいないことが確認された製品
Cisco Unified Communications Managerバージョン4.xは、これらの脆弱性の影響を受けません。他のシスコ製品においてこのアドバイザリの影響を受けるものは、現在確認されていません。
詳細
Cisco Unified Communications Managerは、Cisco IP Telephonyソリューションのコール処理コンポーネントであり、企業のテレフォニー機能を、IP電話、メディア処理デバイス、VoIPゲートウェイ、マルチメディアアプリケーションなどのパケットテレフォニーネットワークデバイスに拡張します。
Cisco Unified Communications Managerには、SIPメッセージの処理に関係するDoS脆弱性が2つ存在します。各脆弱性は、重要なプロセスが失敗し、音声サービスが中断される可能性がある不正なSIPメッセージによって引き起こされます。すべてのSIPポート(TCPポート5060および5061、UDPポート5060および5061)が影響を受けます。
1つ目のSIP DoS脆弱性は、Cisco Bug ID CSCta31358(登録ユーザ専用)として文書化され、CVE IDとしてCVE-2010-2835が割り当てられています。この脆弱性は、Cisco Unified Communications Managerバージョン6.1(5)、7.0(2a)su3、7.1(3b)su2、7.1(5)、および8.0(1)で修正されています。対応するIOS不具合はCSCta20040です。
2つ目のSIP DoS脆弱性は、Cisco Bug ID CSCtf14987(登録ユーザ専用)として文書化され、CVE IDとしてCVE-2010-2834が割り当てられています。2つ目の脆弱性は、Cisco Unified Communications Managerバージョン6.1(5)SU1、7.1(5)、および8.0(2)で修正されています。対応するIOS不具合はCSCtf72678です。
回避策
お客様の環境でSIPを使用していないお客様には、これらの脆弱性に対する回避策があります。Cisco Unified Communication Managerバージョン6.1(4)、7.1(2)、および8.0(1)では、SIP処理を無効にする機能が導入されています。SIP処理はデフォルトで有効になっています。SIP処理を無効にするには、次の手順に従います。
ステップ1:Cisco Unified CM Administration Webインターフェイスにログインします。
ステップ2:システム>サービスパラメータに移動し、適切なCisco Unified Communications Managerサーバと「Cisco CallManager」サービスを選択します。
ステップ3:「SIP Interoperability Enabled」パラメータをFalseに変更して、Saveをクリックします。
注:SIP処理の変更を有効にするには、Cisco CallManagerサービスを再起動する必要があります。サービスを再起動する方法については、次のURLにあるドキュメントの「Restarting the Cisco CallManager Service」セクションを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/voice_ip_comm/cucm/admin/7_1_2/ccmcfg/b03dpi.html#wp1075124
スクリーニングデバイスにフィルタリングを実装し、Cisco Unified Communications ManagerサーバへのSIPアクセスを必要とするネットワークからのみTCPポート5060および5061、UDPポート5060および5061へのアクセスを許可することで、これらの脆弱性を緩和できます。
ネットワーク内のCiscoデバイスに適用可能な他の対応策は、次の場所にある付属ドキュメント『Cisco Applied Mitigation Bulletin: Identifying and Mitigating Exploitation of the Multiple Vulnerabilities in Cisco Voice Products』で参照できます。
修正済みソフトウェア
アップグレードを検討する場合は、http://www.cisco.com/go/psirt と後続のアドバイザリも参照して、問題の解決状況と完全なアップグレード ソリューションを確認してください。
いずれの場合も、アップグレードする機器に十分なメモリがあること、および現在のハードウェアとソフトウェアの構成が新しいリリースで引き続き適切にサポートされていることの確認を十分に行ってください。情報に不明な点がある場合は、Cisco Technical Assistance Center(TAC)または契約を結んでいるメンテナンス プロバイダーにお問い合せください。
Cisco Unified Communication Managerバージョン |
推奨リリース |
---|---|
6.x |
6.1(5)SU1 |
7.x |
7.1(5b)SU2 |
8.x |
8.0(3a) |
注:上記の表に記載されている推奨リリースは、このアドバイザリの公開時に入手可能な最新のCisco Unified Communications Managerバージョンであり、各リリースには、このアドバイザリに記載されているすべての脆弱性に対するソフトウェア修正が含まれています。
Cisco Unified Communications Managerソフトウェアは、次のリンク先からダウンロードできます。
https://sec.cloudapps.cisco.com/support/downloads/go/Redirect.x?mdfid=268439621
推奨事項
不正利用事例と公式発表
このアドバイザリで説明されている脆弱性の公表や悪用に関する情報は Cisco PSIRT には寄せられていません。
このアドバイザリに記載されている脆弱性はすべて、シスコの社内テストによって発見されたものです。
URL
改訂履歴
リビジョン 1.0 |
2010年9月22日 |
初版リリース |
利用規約
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