ここでは、論理リンク制御(LLC)カプセル化を使用して、ルータと LANE モジュールを搭載した Catalyst Switch の間の設定例を説明します。ルータ A は、イーサネット上をルーティングし、Catalyst スイッチ間のブリッジングを実行します。ブリッジングの相手先固定接続(PVC)では、マッピングは実行されません。これは、ブリッジド サブインターフェイスのすべての VC は、ブリッジングに自動的に使用されているためです。
Catalyst 5000 および Catalyst 6000 ファミリ スイッチで使用されている LAN エミュレーション(LANE)モジュールは、経路指定された RFC1483 では使用できません。ここでは、Catalyst 5000 ファミリ スイッチおよびルータ間のブリッジされた RFC 1483 を論証しています。 設定例では、ルータAはレイヤ2デバイスとして使用され、端末はイーサネットに接続されています。
注:このドキュメントでは、Cisco IOS®ソフトウェアが稼働するCiscoルータでのPVC設定について説明します。Cisco WANスイッチのPVC設定例については、『WANスイッチに関するテクニカルサポート』を参照してください。
このドキュメントに特有の要件はありません。
このドキュメントの情報は、次のソフトウェアとハードウェアのバージョンに基づいています。
Integrated routing and bridging(IRB)には、Cisco IOS®ソフトウェアリリース11.2以降が必要です。 コマンド構文は、Cisco IOSソフトウェアリリース11.3Tで拡張されました。このドキュメントの設定では、拡張構文を使用します。
LANE モジュールを備えた Catalyst 5000 または 6000 ファミリ スイッチ
このドキュメントの情報は、特定のラボ環境にあるデバイスに基づいて作成されました。このドキュメントで使用するすべてのデバイスは、初期(デフォルト)設定の状態から起動しています。対象のネットワークが実稼働中である場合には、どのようなコマンドについても、その潜在的な影響について確実に理解しておく必要があります。
ドキュメントの表記法の詳細は、「シスコ テクニカル ティップスの表記法」を参照してください。
PVCを使用する場合、Asynchronous Transfer Mode(ATM;非同期転送モード)で複数のプロトコルを伝送するには2つの方法があります。
Virtual Circuit(VC;仮想回線)マルチプレクション:ユーザはプロトコルごとに1つのPVCを定義します。この方式では、LLCカプセル化よりも多くのVCが使用されますが、ヘッダーが不要なため、オーバーヘッドが削減されます。
Logical Link Control(LLC)/Subnetwork Access Protocol(SNAP)カプセル化単一のATM VC上で複数のプロトコルを多重化します。伝送されたプロトコルデータユニット(PDU)のプロトコルは、LLC/SNAPヘッダーでPDUをプリフィックスすることによって識別されます。
LLC/SNAPヘッダーは、ルーテッドフォーマットまたはブリッジドフォーマットを使用します。ブリッジドイーサネット/802.3 PDUのATM Adaptation Layer 5(AAL5)Common Part Convergence Sublayer(CPCS)-PDU Payloadフィールドの形式を次の図に示します。
ブリッジド フォーマットは、カプセル化されたプロトコルがルーティング不能であることを、必ずしも意味しているわけではありません。通常、リンクの一方の側がブリッジドフォーマットのPDUだけをサポートしている場合に使用されます。たとえば、企業のキャンパスATMネットワーク内のルータとCatalystスイッチ間の接続などです。このアプリケーションでは、ルータ インターフェイスは通常リモート ユーザに対するデフォルト ゲートウェイとして機能します。そして、Integrated Routing and Bridging(IRB)、Routed Bridge Encapsulation(RBE)、Bridged-style PVC(BPVC)は、ネットワーク外のルーティング トラフィック メカニズムを提供します。
これらのプロトコルにより、ATMインターフェイスはブリッジドフォーマットのPDUを受信できます。しかし、これらはパフォーマンスにおいて大きく異なります。シスコは、設定でサポートされている場合は RBE を使用することを推奨します。
このセクションでは、このドキュメントで説明する機能を設定するために必要な情報を提供しています。
注:この文書で使用されているコマンドの詳細を調べるには、「Command Lookup ツール」を使用してください(登録ユーザのみ)。
このドキュメントでは、次のネットワーク セットアップを使用します。
ネットワーク ダイアグラムに関する注記:
この例では、ATMスイッチによって1/119が1/119にスイッチングされます。
スイッチのIPアドレスは、仮想LAN(VLAN)1で設定されているsc0インターフェイスのアドレスです。
この例では、ネットワーク外のルーティングに対して IRB を使用する。IRBコマンドの使用に関するガイダンスについては、『Cisco IOSブリッジングおよびIBMネットワーキングコンフィギュレーションガイド』の「Integrated Routing and Bridgingの設定」を参照してください。詳細については、「関連情報」を参照してください。
改定 | 発行日 | コメント |
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1.0 |
15-Nov-2007 |
初版 |