Cisco ISR 4000 ファミリ アナログ音声ネットワーク インターフェイス モジュール データ シート

Cisco 4000 シリーズ ISR の NIM で複数の音声アプリケーションをサポート

はじめに

Cisco^® 4000 シリーズ サービス統合型ルータ（ISR）は、拡張高速 WAN インターフェイス カード（EHWIC）から進化したシスコのネットワーク インターフェイス モジュール（NIM）をホストすることで、ポート密度とモジュール機能を向上させています。4000 シリーズには内蔵の NIM スロットが最大 3 つあり、柔軟に設定できます。NIM は活性挿抜（OIR）をサポートしているため、新しいモジュールまたは交換モジュールに必要なダウンタイムが短縮されます。

利用可能なモジュールは、2 ポートおよび 4 ポートの Foreign Exchange Station（FXS）、ダイヤルイン方式（DID）、Foreign Exchange Office（FXO）、2 ポート FXS と 4 ポート FXS の組み合わせ、4 ポートの Ear and Mouth（E/M）、2 ポートと 4 ポートの基本速度インターフェイス（BRI）をサポートしています（図 1）。BRI カードは音声機能のみをサポートしています。NIM には専用のデジタル シグナル プロセッサ（DSP）が搭載されており、時分割多重（TDM）アナログ音声サービスに使用されます。表 1 に、利用可能なモジュールを示します。

注：        これらの NIM は Cisco 2900 および 3900 シリーズ ISR ではサポートされていません。

表 1.             Cisco FXO および FXS NIM のタイプと機能比較

FXS、FXO、E/M、および BRI NIM は、サポート対象の Cisco 4000 シリーズ ISR の NIM スロットに、ルータの電源を切らずに挿入できます。

次世代 Cisco FXO/FXS NIM は、従来の WAN インターフェイス カード（VIC および VIC2）を改善したものです。FXO、FXS、E/M、および BRI NIM には、オンボードの DSP が搭載されているため、ルータのマザーボードに専用のパケット音声 DSP モジュール（PVDM）を搭載する必要がありません。音声機能には、音声モジュール上に DSP が必要です。また、ネットワークの状態に応じて最大 128 ms のエコー テール長のエコー キャンセレーション機能もあります。

第 4 世代の Cisco NIM には音声をサポートする独自の DSP が搭載されているため、クロックとバックプレーンを同期する必要がなく、clock-participate コマンドは、BRI、FXO/FXS、および E/M NIM でサポートされていません。NIM は以下のものをサポートします。

●   発信者回線 ID

●   G.711、G.729a、および G.726

●   G723 および Internet Speech Audio Codec（iSAC）、Internet Low Bit Rate Codec（iLBC）を導入予定

●   FAX 検出、パススルー、リレー（T.38）

●   モデム検出およびパススルー

●   デュアルトーン多重周波数（DTMF）検出

●   Echo Cancellation（エコー キャンセレーション）

●   Voice Activity Detection（音声アクティビティ検出）

●   コンフォート ノイズ生成

●   リアルタイム制御プロトコル（RTCP）

●   音響衝撃防止

●   ノイズ リダクションはサポート予定

●   リアルタイム転送プロトコル（RTP）

●   RFC 4733 ディジット リレー

FXS の機能

●   FXS または DID 機能のサポート機能

●   設定可能なロング ループ ポート

●   メッセージ待機インジケータ（MWI）

●   ケーブル検出

FXO の機能

●   グラウンド スタートおよびループ スタートの両モードをサポート

●   コール詳細レコード（CDR）情報の提供

●   Cisco Unified Communications Manager（Skinny Client Control Protocol（SCCP））、H.323、Session Initiation Protocol（SIP）、Media Gateway Control Protocol（MGCP）1.0 とのインターワーキングをサポート

●   ケーブル検出

●   オーバーロード防止

FXO ポートは、PBX やキー システムへの接続、または公衆電話交換網（PSTN）への構外接続に使用します。バッテリ反転検知および発信者番号（*）出力に対応しています。この VIC は、すべての国で動作するようにソフトウェアから設定できます。アナログ方式の Centralized Automatic Message Accounting（CAMA）トランクに接続して、専用 E-911 サービス（北米のみ）を提供するためにも使用されます。

FXS ポートは、電話機、ファックス機、およびキー システムへの直接接続に使用します。バッテリ極性反転と発信者番号（*）出力に対応しています。FXS NIM は構外拡張用 Lite 製品シリーズに指定されています。これは、構外拡張用アプリケーションの一部に対応していることを意味しており、構外使用に完全に対応しているわけではないことに注意してください。

DID ポートを使用して、セントラル オフィスから構外への DID 接続が可能です。PSTN からは着信のみに対応しています。DID モードでは発信者 ID をサポートしていません。

Cisco 4000 シリーズ ISR は NIM キャリア カードもサポートします。NIM キャリア カードは、SM-X スロットを NIM 相当のスロットに変換し、シングル幅、またはダブル幅の NIM をサポートできるようになります。これにより、ルータがより高いポート密度をサポートできます。

Cisco IOS XE ソフトウェア リリース要件

モジュールは、Cisco 4400 および 4300 シリーズ ISR でサポートされ、Cisco IOS XE ソフトウェア リリース 3.13.3 が必要です。音声アプリケーションには少なくともオプションのユニファイド コミュニケーション テクノロジー パッケージが必要です。表 2 に、FXO および FXS NIM に対応する Cisco IOS ソフトウェア リリースを示します。

表 2.             Cisco FXO および FXS NIM IOS リリース

ネットワーク インターフェイスの仕様

表 3 では各 NIM の重量を示し、表 4 ではネットワーク管理機能について説明します。

表 3.             重量

値はすべて、+/- 5 g（+/- 0.01 ポンド）です。

表 4.             ネットワーク管理機能

ケーブル配線

一部の旧型 VIC アナログ FXO モジュールとは異なり、NIM アナログ モジュールにジャンパを設定する必要はありません。

●   NIM FXO と FXS ポート接続の場合、2 線式ストレート ケーブルを使用して接続します。

●   NIM E/M ポート ケーブル配線の場合、次のリンクを参照してください。http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/wireless/lmr/design/guide/lmrsrnd_1/lmrifrad.html

●   NIM BRI ポート ケーブル配線の場合、次のリンクを参照してください。http://www.cisco.com/public/scc/compass/pdfs/0000_i_isdn_bri_pinouts.pdf

ホモロゲーション

表 5 に、カードでテストした規格を示します。

表 5.             標準規格

適合規格

表 6 に、NIM が準拠している規格を示します。

表 6.             適合規格

発注情報

表 7 では、製品を導入してご利用いただくために、ご購入が必要なすべてのコンポーネントまたは部品をご案内いたします。Cisco Ordering Tool への直接リンクおよび製品番号は以下のとおりです。

シスコ製品の購入方法については、購入案内のページを参照してください。ソフトウェアをダウンロードするには、シスコ ソフトウェア ダウンロードにアクセスしてください。

表 7.             発注情報

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